あなたの転職活動はもう始まっている
■株式会社ほげほげのある人の話
「報告しなければならないことがあります」
「実はキャッシュフローが急激に悪化してしまい、このままだと最悪3カ月後に倒産します」
「そこで非常に申し上げにくいのですが……あなたには辞めていただきます」
――え?
急にそんなこと言われても、私にどうしろというのだろう?
確かに最近社内の雰囲気が良くないことは感じとっていた。「節電しろ」だの、「サーバの運用コストを下げられないか」と頻繁に持ちかけられるようにもなっていた。
――どこで道を誤ったのだろうか?
そういえば3年前、私はこの会社にやってきたんだったっけ。ベンチャー企業だから人数はギリギリ。でも楽しそうに働いていたのが印象的だったなぁ。
実際みんなモチベーションもテンションも高く、その1人として仕事ができるのが何より楽しかった。2年目には業績も躍進して、上場を目指そうと活気があふれていたなぁ……。
――あ、そうか。思い出した。
2年目の冬が全ての始まりだったのか。
「わかりました。手続きを進めてください」
つづく(?)
■で、明日、解雇されたらどうする?
上記はもしもの話ですが、決して他人事ではありません。いつあなたの実話になってもおかしくない世の中なのです。もしも明日解雇されたらあなたはどうしますか?
すでに次の稼ぐ手段を持ってる方にとってこれからの話は不要ですので、さっさと他のタブに移ることをオススメします。問題は、次の稼ぐ手段がすぐに見つからない場合です。今の会社を辞めて次のアクションを起こす必要があります。そもそも辞めることになった場合、何をすることになるのでしょうか?
大きく分けると2種類です。
- 今の会社に対して退職時の条件交渉
- 次の会社への転職活動もしくはフリーランスになるための準備
詳しくは次の機会に書きたいと思いますが、実は転職者には賞味期限があります。だから移ると決めた(判明した)瞬間にすぐにアクションを起こす必要があります。
そこでちょっと考えて欲しいことがあります。
- 転職サイトの経歴を、数時間で最新版にアップデートできますか?
- すぐに採用面接が決まったとして、それまでに履歴書・職務経歴書を用意できますか?
- 去年までの業務ならまだしも、一昨年の業務内容を簡潔に説明できますか?
仮に転職活動をする場合、どんなに早くても開始から終了まで約1カ月かかります。さらに転職活動が長引けば、転職活動に加えてハローワークのお世話になるための手続きも必要になってきます。
つまり、「解雇通知が来てから準備しているようでは遅い!」のです。
■たった1つのやるべきこと
ではどうすればいいのでしょうか?
やるべきことは1つです。
「こまめにに履歴書・職務経歴書・転職サイトの情報を更新しましょう」
ええ、わかってます。
わかっているけどなかなか時間が取れないですよね。
かく言う私も童t…そうです。
ではいつやるべきでしょうか?
- 年末年始
- 年度始まりの4月
- 多くの企業下半期が始まる10月
それもいいとは思いますが、オススメしたいのは……「今すぐ」です。
ここまで読んだ、ということは、多かれ少なかれ危機感を持っているということだと思います。
自分自身の経験からも、転機はかなり前のめりでやってきます。だったら思い立ったが吉日!
時間を捻出できずにズルズルいくぐらいなら、今すぐ始めましょう。紙でも携帯電話でもいいです。今まで何をしてきたのか、思い出して箇条書きにメモです。そして今週末に更新しましょう。
あなたの転職活動は、すでに始まっています。
■最後に自己紹介
遅くなりましたが初めまして。"かなみら"といいます。
都内在住のWeb系エンジニアですが、仕事を始めてからしばらくは人材会社で転職エージェント(営業)をしていました。
東日本大震災の前後で自分自身も転職を経験し、エンジニアの採用担当もしています。エンジニアと営業というある種対極の経験から、何かアウトプットできないかと思い立ち、今に至ります。就職・転職にまつわる話や、人生の岐路に立つときに知っておきたいこと、日々の思うことなどをあれこれお伝えできればと思っています。
最後までお付き合いいただきありがとうございます。そしてこれからもどうぞよろしくお願い致します。