還暦にて自費出版に至る
このたび、自費出版に至りました。書籍名は、『製造業の業務とITのコラボレーションを実現する「付加価値を生む仕組みとITの仕掛け」』です。
自費出版に至ったきっかけは、エンジニアライフで書いていた『製造業の業務改革とITの役割』というコラムでした(現在は消去しています)。当時、その原稿を出版社に送付し、出版コストを打診しました。審査の結果として「うん十万」と、高い出版コストを綴る手紙が来ました。そして、出版をあきらめました。
今、思えば「稚拙な文書」で書いていましたので、出版しなくて良かったと思っています。
その後、ブログやあるメーカーの小論文への応募などを経て、Wordのテクニックも覚えました。そして、還暦の区切りにて自費出版を決意しました。
というのも、印刷会社のホームページで「自分で校正からすべてを行えば、わずか数万で出版できる」ことを発見したからです。私は、電子出版ではなく、本を出版することにこだわりました。手に取って触れる、ハード的な達成感がほしかったからです。
昨今、ブログなどから、さまざまなジャンルで出版している方が多くいます。それは、電子出版という印刷プロセスをなくした、コスト回避したビジネスモデルの出現でもあります。大手の本屋さんは、電子出版ビジネスモデルへ相次いで参入し、販売価格も数百円程度から推移しています。
TwitterやFacebookは、「今、何をしているの? どんな気持ちなの?」ということを発信するツールですが、本は一方通行です。しかし、積み重ねた経験が凝縮し、整理されています。参考文献として巻末に書いてあるように、どの著者もさまざまな知恵を世の中の著者より得ています。私も、コンセプトや本質の所での、よりどころにしています。
若年のプログラマ、システムエンジニアは、40歳を過ぎたとき、「私は何をしているのだろう」と考えておくべきです。私は、30代のころ、将来の自分とは何か真剣に考えていませんでした。
誰かが「解決と創造ができる人になるべきだ」と言っていました。そのとおりですね。そのために、何をいつやるか? 「今でしょ!!」。
日々の仕事を高い位置から客観的に捉え、課題解決へのシナリオ(仮説)を考え、そのシナリオを創造していく。その創造過程に必要な情報収集をいかにしていくかを悩み、先輩への相談や専門書を数冊買って勉強してみる。即ち「情報収集力」をいかに発揮できるか否かに拘わっています。その巧拙と努力が「できる人」と「できない人」に分かれると思います。
エンジニアライフでは、上記を短くまとめたものが数多く出されています。ただ、愚痴の延長線もありますが、それは愛嬌ですね。
主張したいあるべき姿のコンセプトを定義し、シリーズもので書いてみてはいかがでしょうか? そのうち、A4で100ページを超えると立派に本になります。出版本の原稿はA5サイズですので、リサイズすると、200ページぐらいになります。
そして、1万円程度の年間管理費を支払い、アマゾンにもデビューできます。自分なりに「20代のシステム開発に没頭していた自分」から「冷静に仕組みを考えることができる年代」に至る過程における「わだかまり」と「こだわり」を主張しました。
お客さまと共感が得られ、新たなビジネスモデルが創造できればゴールです。「そのゴールに向かって走れ!!」でしょうか、夢は実現してナンボです。
手前味噌にて申し訳ありません。製造業のキーマンさま向けに訴求した内容でありますが、業務SE、コンサルタントを目指す方に一読していただきたいと思っております。
ひと言で言うと、ユーザー・開発側に関わらずIT構築を行うスタッフに、「三現主義に沿った開発プロセスを実行すべきだ」と言いたいのです。
新たな企画にて、コラムを書く意欲が湧いてきました。