技と名がつくと深入りしてしまうスキルマニアのエンジニア

オハヨウゴザイマス

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 と、ここで本来なら自己紹介の1つでも始めるべきなのでしょう。

 しかし、スタートダッシュに出遅れてのコラム開始とあれば、あえて自分自身を語るのは次回(以降?)にしてセオリーを無視することにしました。

 初めてのコラムは、アイサツ代わりにアイサツについてのお話から。

 オハヨウゴザイマス。

 朝の挨拶。意識してますか?

 セキュリティゲートを抜けて開口一番。朝はこの言葉から始まります。

 目を合わせて返事をくれる人。遠慮がちに軽く会釈だけする人。無視する人。小さな声でボソボソと返事する人……。

 アイサツのリアクションを見るのが密かなマイブームであります。

 わたしも含めて、多くのエンジニアの苦手なものの1つに、コミュニケーションスキルなんて言葉がありますが、どうも漠然として捉えにくいものではないでしょうか。

 そこで、少し細かく分解して1つを取り出して、アイサツのスキルに注目してみました。チャンクダウンなんていいますね。

 そう、アイサツだって立派なスキルです。アイサツスキルをおろそかにするヤツはエンジニアスキルも……とまでは言わないでおきましょう。

 音程はファとソあたりがいいとか。語尾は「マスッ!」か「マース」のどちらにしようとか。ゴザイマスのゴは鼻濁音で処理したほうがいいとか。

 神は細部に宿る。細かいパーツが気になるのはエンジニアの習性です。

 それはそれ、細かいテクニックはおいといてもっと根源的な基本に立ち返ると、アイサツは大きな声で元気よく

 小学校の校長先生が朝礼で言うようなセリフになりました。子供の頃から散々聞かされましたね。

 毎日、終電ギリギリでアイサツどころか、定刻に間に合っただけでもキセキだ。朝からそんな声だせねぇ。何も言えねぇ。ですって?

 アナタは北島康介ですか。

 そんなこと言わずに聞いてください。

 これでもエンジニアの端くれ、朝から眠たい気持ちもわかります。というかわたしも、昨日は終電を逃して家に帰れませんでした。

 しかしです。

 できない時にこそやれるアイサツこそ大事なのではないでしょうか。

 ならぬ堪忍。するが堪忍。そんな言葉もあります。

 なんて、大事なことではありますが、語ると長いし、お説教クサイのも面白くないので、それは次の機会に譲るとして、今回は、打算的な方向で話を進めることにしましょう。

 お客様の前でキチンとしたアイサツをする。

 こうゆう目標設定があればどうでしょうか? オハヨウゴザイマスはそのための練習だと。

 あるいは、転職活動で面接のときに印象的なアイサツをするために。そうゆう考え方もあるでしょう。

 もっとココ一番で、プロポーズした相手のご両親にご挨拶に行く……。なんてシチュエーションを想定するのも失敗が許されないだけにステキです。

 こうゆうものは普段の積み重ねがモノを言う。

 無視されてもいいんです。返事がなくてもいいんです。

 自分からアイサツできればそれだけで経験値としてスキルに加算されると思いましょう。

 相手からの見返りがなくても気にしない。他の誰でもない自分自身のスキルのために、今日も元気な声で職場に向かいます。

 オハヨウゴザイマス。

 どこか遠くからレベルアップを告げるアラート音が聞こえてきました。

【本日のスキル】

  • オハヨウゴザイマススキル:レベル8
  • 無視されても平然としていられるスキル:レベル1(未熟モノ)
  • 日常生活に練習を取り入れるメタスキル:レベル5
  • 自己紹介スキル:レベル0
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