アラサーの元ITエンジニア(現 事務職)が異業種から「その先」を考えます。

突然のスカウトメール、あなたならどうしますか?

»

 転職サイトへの登録や人材紹介サービスへの登録。人によって、登録した理由はさまざまかと思います。わたしの場合は、最初は転職を目的にしていましたが、現在は非正規雇用の身であるため、雇用契約がなくなった場合に備えての情報収集の意味合いへと変わっています。

 幸いにも、今すぐそのような事態が起こる可能性はかなり低いのですが、ある日突然、思いもよらない情報がもたらされることがあります。今回は、そんなお話です。

■それは、突然始まった

 先週のある日。いつものように食事休憩中にiPhoneにてメールをチェックしていると、ある転職サイトからのスカウトメールのお知らせが舞い込んできました。その場でチェックすると、それは、思いもよらない求人だったのです……。

 その内容は、あるシステム開発会社のプロジェクトリーダーを募集するもの。客先に常駐して、ITによる業務効率化の支援を行うもので、その中にはかつて派遣エンジニアとして関わったシステムが含まれていたのです。匿名でキャリアシートを公開していたので、「○○様」の書き出しにユーザーIDが入っていましたが、間違いなく指名でかつ具体的に今までの経歴を見た上での内容でした。

 具体的に、先方企業様が注目した点は3点。

  • 過去に、対象システムに派遣エンジニアとして関わり、一からわたしが開発したモジュールが募集対象のプロジェクトに含まれていること
  • 客先の業務知識や業界用語に通じていること
  • 現職での、さまざまな年代を抱えた中でのリーダー経験

 最初の2点は、何ら疑問に感じることはありませんでしたが、最後の現職でのリーダー経験に着目されたことは、思わず動揺してしまうだけのインパクトがありました。ほかにも、VB6.0から.NETへの移植経験に注目されたようです。

■求人内容から意図をくみ取る

 非公開のスカウトメールで「詳細は面談」となっており、勤務地・勤務時間・待遇の基本的な内容と、仕事内容のアウトライン程度のレジュメが添付されていました。

 まず、先方としては仲介者を介して、確実に条件に合った人とのマッチングを図りたい意図が読み取れます。さして規模の大きくない企業でしたので、より多くの人と会うよりも、確実なチャンスを作りたいのかも知れません。

 そして、レジュメを読んでいきます。

  • 開発を終えて導入 ⇒ 保守のフェーズに移っていること
  • 20代~30代のメンバー5名で構成、業務知識を持っているメンバーは2名であること
  • 導入支援業務から、フェーズが移るにつれてヘルプデスク業務へ変化していくこと

 開発スキルよりも、運用時の問題解決力や自社のチームメンバーと客先メンバー、そしてエンドユーザーとのコミュニケーション力を求められているようです。

 しかも、常駐先は最寄り駅レベルから推測する限り、どうやら3年半前にわたしがシステム課職員の求人に応募した先らしいのです。その際には「辞退者が出たら採用」となり、ご縁がなかったのですが、その際の印象は決して悪くなく、再び心を揺さぶられてしまいました。

■いまのわたしに求められているものは?

 そこで、求人内容からキャリアシートで企業が注目している内容を考えてみました。

  • リーダー経験(経験豊富なメンバーに支えられているようなものですが……)
  • 問題解決力(SE経験では確実に培われるもの、そして異業種でも通用するスキルです) 
  • エンドユーザーとしてのIT活用能力(システム開発には向かなかったことは、キャリアシートから読み取れているはず。それでも、IT職種を経験したことへの期待はあるようです)

 これらは、わたしとしては想定外のものであって、わたし自身が伸ばしたいと考えている能力、そして上司や現職の会社から求められている能力とは異なるものでした。どうやら、それらはまだ評価できる段階にはなく、経験を積み、培っていく必要性がありそうです。

■揺らぐことのない結論

 結論は、自然と出てきました。いま進んでいる道をそのまま進み続ける結論です。

 待遇でいえば、非正規雇用であるし、給与的にも厳しい面があるのも事実。でも、信頼できる上司に恵まれ、わたしにとって大きなステップアップが図れたことは大きいのです。それらを現職の仕事にフィードバックしていこうという決意には変わりがありません。

 そして、将来に向けた明確なビジョンがあります。それは、10年後をしっかり見据えたもの。そのための行動を起こしたばかりです。具体的な内容は、こちらでは触れませんが、わたしにとっていわば「ライフワーク」として取り組む決意でいます。

 スカウトメールから、具体的なアクションを起こすことはありませんでしたが、この出来事は、ここ1~2 カ月ほど欠員分の仕事に追われ、目の前だけを見ていたわたしにとって、目が覚める良い出来事でした。いつか、わたしの将来的なビジョンと合致したスカウトメールが届く日を夢見て、仕事でもプライベートでも、ステップアップへの具体的なアクションを続けていきます。

Comment(0)

コメント

コメントを投稿する