各種技術や、FPでもあるSEから見たIT業界のコラムです。

32歳、IT業界への挑戦(その2)

»

【いよいよ】

 Microsoft Windows Developer Daysに参加予定です、どうも溝渕です。みなさん、ご機嫌いかがでしょうか。

 情報処理技術者試験の受験票が届きましたね。受験票が届くと、いよいよという気がします。

 未経験ながら30代でIT業界への転職を検討している友人Hは、基本情報技術者に受かるのか。受ける意義についてはその1に記載の通りです。

■現状

 午前問題については、友人Hが2月に取ったITパスポート試験と似ているため、問題なさそうです。

 午後問題は、13問中7問を解くことになるのですが、「7問中5問の選択」と「必須が1問」と「5問中1問の選択」に分かれています。

 「7問中5問の選択」は午前の応用となるので、基礎がしっかり分かっていればある程度はできる問題です。

 しかし必須の1問は、擬似プログラム言語(仕様は問題文に記載有り)で書かれたアルゴリズムを読み解く必要があり、「5問中1問の選択」は5種類のプログラム言語(うち1つは表計算ですが)から1つを選択して読み解く必要があり、午前ができたからできるという類のものではありません。

 未経験だと、例えITパスポートに受かり、基本情報技術者の本を読んでいても、必須のアルゴリズム問題と、5問中1問を選択のプログラム問題は難しいでしょう。

 私は個人的に時々勉強会(と称した飲み会でもありますが)を開いているので、これらを踏まえて説明・解説しています。

 もともとの素質もあるのか、表計算がすんなりできたのは良かった。しかし調べみると、基本情報技術者が今の形になった当初は、表計算の難易度が低かったようで、最近は他の言語と合わせるためにある程度、難しくなったそうです。

 そうこうしていると過去問に目を通すのですが、失礼ながら意外と良い問題ですね。表計算ソフトを使った勤怠管理システムを作るために、必要な関数や数式など、実用的でした。

■経験者と未経験者

 友人Hにも頑張って欲しいのですが、後輩が受けるようなので、こちらにも受かって欲しいところです。

 後輩は仕事をしているので経験者ですが、どちらかというと午前が大変そう。

 「経験者は午前が、経験が少ないと午後が大変」とはよく聞くのですが、友人Hが「午前は知識を問う問題だから経験者だったら色々知っていて午前の方が簡単なのじゃないの?」という質問を受けました。

 なるほど、確かに最もな疑問です。この答えは「実務は想像よりも限られたことをやっている」ということでしょうか。そしてその限られたことは午前の範囲で言えばわずかですが、午後は範囲が少なくそれが実務でやるような内容に近いためでしょう。

 試験について調べる人はまず午前を見ることが多いですが、すると実務で使われる内容の少なさが目に付きます。それが「実務で役に立たない」と言われる所以でしょうか。

 午後の問題はIPネットワークやSQL(副問い合わせを含む)、先に書いたような勤怠管理システムで使われる表計算の関数、ある程度の経験者なら知っていて欲しい内容です。しかし即役に立つかと言われる午後もその一部だけでしょうけど。

 後輩はベンダ試験を受けて取得していますが、情報処理技術者試験は初めてのようでした。「もっと早く取っておけば良かった」と漏らしているのですが、それは評価のためという意味ではありませんでした。打ち合わせなどで出てくるさまざまな用語を試験勉強の中で見かけてタイムリーだと言っていたのが面白かった。

■活かし方

 さて、どうせ勉強するならば、これがどういうキャリアに繋がるか、知っておくのが良いかと思います。そうした思いで前回 「スペシャリストかゼネラリストか」を書きました。ゼネラリストには是非、スペシャリストを目指すにしても、そのほとんどの場合の「粒度」において基本情報技術者は内容を理解して欲しいレベルかと思います。

 「持っている人ができる」とは限らないけれど「できない人は持てない」のが資格試験一般に言えます。となると当然「持っている人の方ができる確率が高い」となり、一緒に仕事をしていない人のスキルを判断する一因になるのは当然です。ある程度できると思う人は、それならば取るための苦労も少ないはずなので取っておいて損は無いのではないでしょうか。

 スペシャリスト・ゼネラリストの概念、資格がどう見られるか、気にせずいたいものです。しかし、30代未経験で乗り込もうというからには、使えるものは何でも使って欲しい。

 フィクションですが、宇宙飛行士となった弟の影響で30代で宇宙飛行士を目指す、なんて話もあります。そういうのを見聞きするとできそうで、わくわくしませんか?

Comment(0)

コメント

コメントを投稿する