ITコンサルタントの日常やノウハウなどを共有するコラムです。

気になるITコンサルタントの仕事の内容は?

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 今回のコラムでは、“ITコンサルタント”とはどんなことをする仕事なのか前回よりさらに掘り下げて書きたいと思います。コンサルタントとひとくくりで言っても、経営者向けのビジネスコンサルティングや全社的にシステム開発をどのように改善していくかというコンサルティング、新技術や高度な技術・製品の導入を支援するコンサルティングなどなど様々な種類に分かれています。

 また、一般的にコンサルタントというと、経営者向けのビジネスコンサルティングというイメージが強いと思いますが、そこは私の守備範囲外なのでこのコラムからは一旦外しておきます。今回は、“全社レベルでのITコンサルタントの仕事”と“プロジェクトレベルでのITコンサルタントの仕事”の2つを取り上げたいと思います。

1. 全社レベルでの改善を行うコンサルティング

 こちらは特に決まったメニューがありません。お客様企業のビジネスに合わせて情報システムの改善、ソフトウェア開発の改善を行うことになります。お客様がエンドユーザー企業であるかSIerのようにソフトウェア開発を行っている企業なのかといった業種によっても全くアプローチも異なってきます。

 どちらにしても1人もしくは2、3人でお客様企業へ行って企業レベルでの改善を行うわけですから、強いリーダーシップとIT全般に関する広い技術と豊富な経験を必要とする仕事であることは間違いないです。

2. プロジェクトに入る形でのコンサルティング

 こちらは1よりも単純明快で、アサインされたソフトウェア開発のプロジェクトを成功させるのがコンサルタントのミッションになります。

 私がコンサルタントになりたての頃に先輩から教えられて今でも心に残っている言葉があります。それは「コンサルタントは転ばぬ先の杖である」というものです。コンサルタントを買ったのに納期遅延したり、ソフトウェアの品質に問題が発生したのでは、役割を果たしたことにはなりません。なのでコンサルタントが一番に考えなければならないのは、プロジェクトの失敗する要因を取り除くこと(プロジェクトのリスクヘッジ)になります。

 具体的に言いますと、プロジェクトメンバーの技術の底上げが必要な場合は技術トレーニング(スキルトランスファーとも呼びます)を行いますし、技術的に難しい部分はプロトタイプのプログラムを作ってサンプルコードとして提供したり、ミーティングの中でプロジェクトの課題を明確にし、その解決案を提示していくことなどです。

 このようにITコンサルは、その場の状況に応じてやるべき事が変わってくることが一番の仕事の特徴と言えるでしょう。そういう意味ではITコンサルに最も求められるスキルは空気が読めることかもしれませんね。

 では、お客様から見てITコンサルを雇う最終的なゴールは何になるのでしょうか? 私が考えるITコンサルの最終的なゴールは、「お客様がITコンサルを必要とせずに自分自身で問題を乗り越えていくことができるようになる」ことです。そう考えるとコンサルタントも因果な商売ですね。自分自身を不要にすることが最終的な仕事の達成になるのですから。

 次回は、ITコンサルに求められるスキルについて掘り下げようと思います。

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