484.AI設計の人工ウイルス
初回:2026/8/18
先々週は、AIが脱走してサイバー攻撃を仕掛けたというお話でした。先週は、AIが勝手にジムの予約システムをハッキングしたというお話でした。今週は、AIを使って、全く新しいウイルスの設計に成功したというお話です。
P子「ヤバさがエスカレートしてるわね」※1
この進化の速度が速すぎて、人間が制御できる範囲を超えてきている気がしてなりません。もちろん、良いことに使えば素晴らしいのですが、悪用するととんでもないことになりそうです。
P子「悪用じゃなくって、事故ってこともあるかもね」
1.全く新しいウイルスの設計に成功
まずは、元ネタの記事をどうぞ。
≪参考資料1≫
https://www.bbc.com/japanese/articles/clyeg2q66p1o
AI使い全く新しいウイルスの設計に成功 米大学が発表
2026年8月7日
BBCニュース
表題だけで想像できると思いますが、AIを使って、全く新しいウイルスの設計に成功したという事です。
『今回つくられた16種類の新たなウイルスは、細菌だけに感染し、人間の脅威にはならない。』
今回は...という事で、当然悪用することもできるでしょう。今回の特徴は、完全に新しいウイルスを設計できたという事なので、既存のウイルスの遺伝子情報を組み替えて、
特定の遺伝子を持つ人物だけを攻撃するウイルス...なんてこともできるかもしれません。
P子「映画やドラマでそういうネタがあった気がするわ」
もちろん、医療の発展において、非常に有意義であることは間違いないのでしょうけど、同様にものすごく危険な感じがします。
P子「安全装置を用意していない原子力発電所みたいなものね」
『ファージの遺伝暗号の長さは約5400塩基対(文字)だ。一方、生細胞の最小ゲノムは約50万塩基対で、ヒトゲノムは30億塩基対となっている。』
『今回の研究について、「史上初めてコンピューター上で生物システムを設計し始めた」という点で「非常に重要な転換点」だと述べた。』
まあ、ヒトゲノム規模の全く新しい生物を作り出すのはともかく、そのうちの有用なゲノムだけ設計して超人を作り出す...なんてことも不可能ではないと思います。
2.「行動するAI」の衝撃
当然、このような疑念を持つ人は、他にもおられます。
≪参考資料2≫
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/96417
AIがウイルスのゲノムを設計し、人間の想定を超えて"勝手に"サーバー攻撃...「行動するAI」の衝撃
2026.8.14(金)
フロントラインプレス 取材記者グループ
ここ最近のAIがらみの事件/事故をうまくまとめた記事だと思います。
AIそのものに悪意がなくても、『最善を尽くす』行動の中に『倫理的な行動を行う』という概念もなければ『刑務所に入って一生を無駄に過ごす』という概念もありません。いうなれば、『無敵の人』状態のスーパーエリート(超天才)という状態なので、非常に厄介です。
P子「最善の中に、ハッキングも脆弱性を突くことも含まれるのよね」
先の記事を見ていて見つけた別の記事も面白い...いや面白くないかもしれませんね。
≪参考資料3≫
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/96336
AIエージェント同士が秘密の掲示板を作成し脆弱性を共有、OpenAIの最先端モデルが引き起こしたもう一つの"事件"
2026.8.8(土)
小林 啓倫 経営コンサルタント
P子「なんかすごいわね」
ここで重要なのは、AIエージェントが情報を共有、役割分担を行い、共同作業を自律的に行っていたという事です。
3.まとめ
一昔前のSF小説みたいな展開が、実際に起こっていると思うと、すごいことです。
P子「すごいって、怖いってこと?」
すでに、AIを使わないという選択肢はないでしょうし、誰かが止めても他の誰かは研究を続けるでしょう。すでに世界規模の競争になってますから。
そうなると、一刻も早く、AI をどのように制御するのか、どのような運用はOKで、何を行うのはNGなのかを国際的に決めていく必要があると思います。
P子「核兵器禁止条約みたいな感じ?」
AIの場合、領域が多岐にわたるのでそう簡単には決められないかもしれませんが、好き勝手に開発されるのは非常に危ないと思います。とはいっても、良いことであっても開発競争はあるので、誰が何をしているのかを公開するとかいう方法も使えませんし、なかなか難しい問題です。
P子「開発現場で不正なAI開発を行っていないか、視察団を派遣するってわけにもいかないもんね」
ほな、さいなら
======= <<注釈>>=======
※1 P子「ヤバさがエスカレートしてるわね」
P子とは、私があこがれているツンデレPythonの仮想女性の心の声です。