そもそも、技術革新って? 「ジェンガ現象」

2010/05/10 19:15:00

友人 「ビデオのリモコンなくした!」

わたし 「じゃあ本体で操作すりゃいいじゃん」

友人 「それができないから困ってるんだよ!」

 思いのほか、友人の事態は深刻だったようです……。

 そのビデオデッキ、リモコンの方が本体よりボタンが多いそうで。

 なんと、操作が本体だけではできないらしいのです。リモコンをなくしたら、使えなくなるビデオデッキだったのです。

 そんな事件から20数年が経ちました……。

 時代はすっかり「本体スッキリ、リモコンボタンぎっしり」になりました。

 部屋でリモコンなくす人はそう多くないので、この「新しい文化」、そう問題は多くないようです(※使い勝手の悪さは別問題としてありますが……)。

 わたしはこうした現象を「ジェンガ現象」と呼んでいます。

 ジェンガ現象とは、新しい技術によって古い技術が抜き取られてしまう現象です。

 これはホント危険なんです。

 あなたは「アドレス帳は携帯電話」派ですか?

 もし紙に残してないとしたら、携帯電話の機能が手書きのアドレス帳に取って代わったものと考えられます。

 もともと下にあったものを引っこ抜いて、上に新しいものとして乗せた、これが「ジェンガ現象」です。

 ということは、恐いことが起きそうですね。

 携帯電話を水没させた人、身近にいませんか?

 「アドレスみんな消えちゃった~~」

なんて悲鳴が聞こえてきそうです。

 手帳なら、水に濡れても消えはしません。水性インクが滲むかもしれませんが、少なくとも消えはしません。

 なんだかんだいわれるWindowsですが、いまのところ独壇場です。

 Windows以前は、NECのパソコンが日本を席巻していました。

 ソニーがゲームマシン? と当初は思いましたが、プレステは強かったですね。

 Windowsやプレステの強さの秘密は、「旧モデルを守ったことにある」と、わたしは考えます。

 Windowsは15年前の95向けソフトがまだ動きます。

 初代プレステのソフトは、2でも3でも動きました(新型は違うようですが)。

 NECの旧マシンユーザー徹底保護の姿勢は、大変な安心感を抱かせるものでした。

 古いものを引っこ抜くことをしなかった、ジェンガをしなかったことによる勝利。

 素晴らしいですね。

 こんな商品が出ないでしょうか?

●高齢者用携帯電話 「ほんとに簡単フォン」

 ボタンは数字と*と#、たったの12個。

 プッシュホンと同じ操作で使えます。

 本体をずらせば、手書きのアドレス帳が見られます。

●デジカメ写真保存用ミラーリングデュアルコアUSBメモリ「おもいで消えない君」 2GB]1個100円

 1枚2MByteの写真が、1000枚収納可能な、電子ネガフィルム。

 100円なので、イベントごとに1つ使って、仕分けも簡単!

 フォトスタンドにそのまま挿せば簡単スライドショー。

 運動会に1つ!

 結婚式に1つ!

 旅行に1つ!

 内部に写真を2つづつ保存しているので安心。

 障害は自動検知、復旧は「おもいで消えない君」をもう1つ挿すだけ。

●電子ネガフィルム対応アルバム 「メモリー・メモリー」1冊1200円 紙製

 おもいで消えない君など、電子ネガが300個収納可能なアルバムです。

 フィルム写真とともに、押入れに保存が可能です。

そもそも、できる組織って?

2010/04/13 19:00:00

 「このうんこやろう」

 この言葉に、こんなに感激したことはありません。

 以下をご覧ください。

Unko1_2 

見えないですか?

Unko2

 どうでしょう?

 これは、わたしの講座に来てくれた若者が持参したノートPCです。

 そこに貼ってあるシールです。

 会社でちょっと席を外している隙に、先輩に貼られたそうです。

 彼が働いているのは、システム開発会社です。みなさんどう思いますか?

 「バカな会社だ」

 「仕事中にそんなシール作る先輩社員って何だ」

 「仕事場をナメてる」

 そんなこと思いますか?

 わたしは逆です。

 感激しました。

 「世の中まだまだ捨てたものではない」と、心底しびれました。

 わたしはバブル期、終身雇用の終わりを予期し、マルチスキル者になるべく12社を渡ってきました。

 そして不思議な法則を発見したのです。

 「できる組織は笑っている」のです。

 仕事中、時間を割いてでも笑いを作り出そうとするのです。

 営業、技術、関係なくです。

 割いた時間はまったく業務に支障を及ぼさないばかりか、業務を効率化に向かわせるのです。

 ※任務制である警備員などは除く

 「そういうのを無駄というのだ!」と言ってはばからない組織ほど、内部は硬直化し、業務効率は落ち、自転車操業に陥る様子も見てきました。

 ノルマに追われる営業組織、納期に追われるエンジニア組織。

 常にピリピリし、退職率も高い。

 どうして笑えないのでしょう?

 昔、田んぼ沿いのアパートの1室に位置する会社にいたことがあります。

 わたしが愛飲していたドリンク「ライフガード」の中身が青汁に入れ替えられていたことがあります。

 わたしの誕生会で出されたのはバナナ納豆カレーでした。

 仲間の誕生会のときは、青汁ポタージュで仕返しをしました。

 わたしは、ここより高い技術力を持ったIT企業にまだ出合っていません。

 他の優秀な組織も、似たり寄ったりのバカをやっていました。

 そして先日、「このうんこやろう」のエピソードを聞いたときに感激したのです。

 ここにも若き生き証人がいる! と。

 やはり、その会社もとても優秀だそうです。

 みなさん、ご自分の組織を見渡してください。

 笑ってますか?

 どうですか?

 このPDFを読んでください。

 「ふざけた組織がなぜデキる?」

http://www.c60.co.jp/download.htm

 わたしが2004年に書いたものです。

 今ほど知識がなかった分、ストレートです。とてもリアルです。

 そして、多くの組織が高度成長期の幻想から抜け出し、やりがいと成果が連動する、そんなすばらしい組織になることを、切に願います……。

そもそも、拭けないって?(え!? 音まで??)

2010/03/25 17:15:00

 以前から聞いてはいましたが、いつかは書こうと思っていましたが、また、スゴイ話を聞いてしまったので、今書こうと思います。

 まずは、幼稚園のトイレ問題です。

 家がおしり洗浄であるために、拭けないそうです。

 トイレ教育をしなければならないらしいのです。

 便利に快適になることは素晴らしいことです。

 でも、なくしてはいけない習慣と新技術を置換してはいけないと、わたしはエンジニア時代より思っております。

 トイレネタで失礼しますが、自動で流れる水洗便器はどうでしょう?

 あれ、停電になったらどうするんでしょうね。レバーなくしちゃって。

 わたしは以前から「ジェンガ現象」と呼んでいます。

 ジェンガというゲーム、あれに似てるからです。下の重要なものを引っこ抜いて上に新たに重ねる、そして秩序が不安定になる。

 恐いです。

 そしてついにスゴイ話を聞いてしまいました。

 デパートでのお母さんと小さな娘さんの会話。

 娘さん「ここ○姫ないからできない」

 お母さん「しょうがないわね」

 音○がないからトイレで用を足せない女の子がいるらしいのです。

 大人になってからでいいんじゃないの!?

 ○姫付きのトイレをいっしょに探すお母さん。

 そうじゃなくて、慣れさせた方がいいのでは;;;……

 いらん心配ですか?

 わたしは恐いです。

 エンジニアには、ジェンガ現象を考慮した製品を開発してもらいたいです。

★自動弁レバー付き便器……停電でもレバーは効きます

★お勉強モード付きウォ○ュレット……機械音声「今日はお湯は出ないよ。さあ君ならどうする?」

★音○に暗証番号……子供には教えない

 トイレネタに絞ってみましたが、トイレだけではないですよね。

そもそも、ピュアな心キープしてますか? ロックンロールにITを見た

2010/03/17 18:15:00

 素晴らしい本と出会いました。

 というか、今さらなんですけどね。

 当時から存在は知ってましたけど、すいません、今頃読んでます。

 そしてわたしは感激してます。

 シーナ&ロケッツ 鮎川誠氏著「DOS/Vブルース」幻冬舎、1997年。

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 素晴らしい本です。

 ITエンジニアは性として、古い自分を脱ぎ捨てようとします。

 できなかった頃の自分は忘れたいんですね。

 でも考えてみてください。

 できなかった頃の自分を忘れたら、そもそも、誰ができない人のことを考えられるのでしょう?

 脱皮するように成長してしまったITエンジニアが、人に優しいモノを作れるのでしょうか?

 そこでこの本をお勧めしたいのです。

 鮎川氏のロックンロールで限りなくピュアな言葉が、ページページに満ち溢れています。

 その言葉、思いの数々をダイレクトに受け止められますか?

 バカにせず、

 苦笑せず、

 上から目線にならず、

 受け止められますか?

 脱皮型エンジニアになってしまっていないか、この本で自分発見できるとわたしは思っています。

 鮎川氏の言葉の数々こそ、エンジニアではない「一般の人」の声なんです。

 世の中、大部分の人がITに関しては一般の人なんです。

 今、聞かなければならない声は、家電芸人ではなくて鮎川氏の声だと思います。

 SMAP中居君の家電不信の声も最高ですね!

 そんなピュアな声こそ「改善ポイントの答え」だと思います。

 そこを改善するだけでもヒット商品になる気がするのです。

 「DOS/Vブルース」、技術書の横に並べて置きたい本です。

そもそも、トヨタリコール問題って?

2010/03/09 17:00:00

 大変なことになっていますね。

 トヨタリコール問題。

 そもそもこの問題ってなんでしょうか?

 政治的な面、技術的な面、視点によってぜんぜん違ってくると思うんです。

 やっぱりわたしは技術面から見たいんです。そっち面から報道されることってないですからね。

 プリウス乗ったことあります?

 わたしは昨年、皆既日食セミナー開催のため、トカラ列島に滞在しました(そんな仕事もたまにやってます)。

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 鹿児島で1日フリーになったため、レンタカーでプリウスドライブです。

 もう驚きの一言でした。頭の中でドライビングのイメージはできていたのですが、予想をはるかに超える完成度でしたね。

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 モーターとエンジンの切り替えよりも、ブレーキに驚いたんです。回生ブレーキとパッドブレーキと併用しているばずです。

 その違和感がまるでないんですね。

 止まり際にカックンってなるんですが、その程度の違和感しかないっていうのは驚愕です。

 いったいどれだけ複雑な制御をリアルタイム処理しているんでしょう?

 CPUはなんだろう?

 メモリはどう不揮発にしているのか?

 ノイズ対策は?

 そんなことばかり考えながら鹿児島を巡っていました。

 そして今年、この大騒ぎです。

 ニュースを聞いたとき、真っ先に思ったのは、ブレーキ部分を開発したエンジニアの顔です。

 会ったこともないエンジニアの顔が浮かびました。どんな思いでしょう?

 「やっちまった……」

 「そんなはずはない!」

 「だから言わんこっちゃない」

 どれでしょうね。

 わたしのオフィスは訳あってIPフォンです。

 有事の際でも通話ができる固定電話に本当はしたかったのですが。IPフォンは不安定で大変です。2線をハイブリッドトランスで分離しているだけの固定電話よりはるかに複雑です。

 ましてや、ハイブリッドカーのブレーキなんて……自分が担当エンジニアだったら開発中に胃潰瘍でしょうね。

 それがこんな事件になってしまって。必要以上に責任を感じてしまっているエンジニアがいるのではないでしょうか。

 トヨタ、大丈夫でしょうか?

 何が大丈夫かって?

 担当エンジニアのメンタルケアです。

 エンジニア視点で書いてみました。

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コラムニスト プロフィール

たにさん
昭和の時代より12社を渡り歩き独立。元SE。元営業。株式会社C60代表取締役、SeedsBox代表。

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