理想の自分が自分を苦しめていた話
いきなりですが、「理想の自分」というものはありますか?
私はありました。目標や将来への希望として持っていたはずの理想でしたが、一歩間違えるとマイナスとなることを実感した出来事があったので、今回は自分への戒めと慰めの一人語りをしたいと思います。
きっかけは、後輩の成長
実は以前、精神的にしんどいな、気分が落ちているなということが1か月ほど続いたことがありました。ただ、その原因がわからない。誰かから何かをされたわけではないし、何か不幸な出来事があったわけでもない、ちゃんとしっかり食べて睡眠もとっている。なのに、一体どうしたものか...?
よくよく自分の考えていることに意識を向けてみると、そのきっかけが分かりました。お恥ずかしい話、「後輩の成長」に焦りを感じていたんですね。仕事でどんどん成長している後輩がいたのですが、とある出来事でとうとう抜かされた!と感じてしまった。そこで、やばい私も頑張らないと!といって踏ん張るか、人は人、自分は自分と割り切ることができればよかったのですが、その時は落ち込んでしまったわけです。
こんなに頑張っているのに出来ていない、向いていない、今後も頑張っても成長できないんだろうな...と。そこからはネガティブな妄想が連鎖して、関係のないプライベートの方でも少しのことで自分にダメ出しをして責める始末。もうこうなったら、とことん落ち込もう...そうして日々を過ごしました。
原因は理想の自分との比較
数日過ごした後、ふと思いました。
あれ?そもそも何でこんなに自分を責めているんだっけ?と。
確かに、きっかけは後輩に抜かれたことだけれど、全てのものが抜かされたわけではないよね?経験年数も少しばかり長いおかげで、教えられることはまだまだある。プライベートの方も毎度失敗していたわけではない。人から叱られたわけでも責められているわけでもない。
そうなんです。勝手に自分を自分で責めているだけだったのです。自分が自分に対して「そんなの理想の自分と違う!」ということを叱り続ける日々。自意識過剰でした。
理想の自分とは?
他人は気にしていない。じゃあ、そもそも自分が思っている「理想の自分」って何?
こうありたい、こうすべきと思う項目を書き出してみました。すると、出るわ出るわ自分でも驚くほどの数と内容が。一部書いてみると...
・常に笑顔で女らしく
・身だしなみは綺麗に、爪先まで気にかける
・仕事ができる
・モデルのような食事とリラックスタイム
...などなど。
そこには、現実の私とは全くの別人の姿がありました。誰もそんな人物になってほしいなんて期待もしていないのに、自分は仕事もプライベートも完璧な超人にならないといけないと無意識に思っていました。
その理想の自分というのは、現実の自分をベースに拡張したものではなく、かけはなれていました。え?私は誰になろうとしていたの?そこではっと気づきました。ばかばかしいなと。その高い理想像から離れた行動する度に、自分を責めて落ち込んでいたのかと。
それから
それからは自分を傷つけた分、優しくしようと一旦「理想の自分」を持つのをやめました。すると、少しずつ気分はよくなり、今では復活しています。
「理想の自分」というのを持つのが悪いわけではありません。こうなりたい!を目標に努力できたり、希望を持てたりもします。ただ、今回の私のように自分の力ではどうしようもない位高すぎるものや、変えられないものに執着してしまうと自分を苦しめるだけなんだなと実感しました。そんな出来事。
以上、庸晃でした。