“ゲーミフィケーション”をもっと広めたい
皆さん、はじめまして!
この度、新しくコラムニストとなりましたTakeTopと申します。普段はいわゆるフツーのシステムエンジニアをやっていますがもっと仕事を人生をIT業界を楽しくしたい! そんな想いをコラムにしていきたいと考えています。
最初の題材は“ゲーミフィケーション”です。皆さんは、“ゲーミフィケーション”という言葉をご存じでしょうか?
ここ数年で取り上げられ始めた言葉ですが、「その効果はものすごい可能性を秘めているのでは?? “ゲーミフィケーション”をもっと広めたい!」という想いのもと、コラムの題材に選びました。
■“ゲーミフィケーション”とは何か?
本やインターネットでいろいろ調べてみると、次のようなキーワードをよく目にします。
- ユーザーのモチベーションを高めて
- ロイヤルティを高めて
- エンゲージメントを高めて
なんだかアゲアゲで、これではグローバルなベストプラクティスのオポチュニティみたいで、分かりづらいです。
つまりどういうことなのでしょう? 気になります!
というわけで、自分で考えてみたところ、ズバリひとことでいうと「ユーザーに繰り返し」または「継続して行動させる仕組み」ということでまとまりました。
コンピューターゲームに用いられている仕組みをゲーム以外の場に取り入れて、上記の行動を促しその場の持つ本来の目的を効率的に達成しようというものです。
■ゲームの仕組みとは?
コンピューターゲームに用いられているユーザーに継続して行動させる仕組みにはどのようなものがあるのでしょうか。思いつくままに挙げてみます。
- 称号(バッジ、トロフィー、実績)→取得困難な称号を手に入れるために繰り返しプレイ
- レベル→次のレベルに上がるまで続けよう
- ポイント制→プレイするたびにポイントが貯まっていく
- ランキング→より高得点でクリアしたい
- ミッション(クエスト)→与えられたミッションをクリアしたい
- プログレスバー(進行度確認)→ミッションのクリアにはあと○○と△△の行動が必要だ
- アンロック→(ミッションクリアやレベルアップにより)新しいプレイスタイルで遊戯可能になった
- アイテム収集→アイテムをコンプリートしたい
- 時間制限→1時間おきに再プレイできるイベントがある
- 期間限定→今月中にしかできないイベントがある
- ソーシャル性 →友人との関わり(協力プレイ、対戦プレイ)
上記を組み合わせて仕組みが作られています。他にもいろいろあるかと思います。
ゲームをやったことのある方は、“ハマった”ゲームを思い出してみてください。ハマった理由を考えてみると、上記のなにかは当てはまるものがあるのではないでしょうか? ハマるまではいかないにせよ、少なからずゲームをやろうという“きっかけ”にはなっているのではないでしょうか?
■では、「ゲーム以外の場」とは一体どこなのでしょうか?
突然ですが質問です。
「小学生のとき、夏休みの宿題を8月終わりごろに慌ててやったことはありますか?」
9割の人は“YES”と答えるでしょう、個人的な想像ですが(笑) 。
「宿題なんてつまらない……」「めんどくさい……」「遊んでる方が楽しいよ!」「でもやらないと怒られちゃうから31日はバタバタして大変だったなぁ……」そんな声が聞こえてきそうです。
誰だってつまらないことなんかしたくない、楽しい方がいいに決まっています。ならば、宿題だって楽しくしちゃいましょう! そこでゲーミフィケーションの出番です!
宿題に取り入れられる仕組みといえば、ざっとこんなところでしょうか……
- 漢字ドリル、計算ドリルを1ページ終わらせるごとにポイントが加算される。
- 常にクラスの上位10名のポイントがランキング表示。“班”ごとの合計点も表示。
- すべて完了すると「漢字マスター」「計算マスター」の称号が得られる。
- 先生も含めてショートメッセージや掲示板での交流ができる。
ポイントを“経験値”としてレベルアップ方式にしてもいいかもしれません。さしずめ読書感想文や自由研究はラスボスといったところでしょうか(笑)。
パソコンやタブレットを使ったeラーニングで宿題をし、そこには上のようなゲーミフィケーションが組み込まれていて……こんな宿題なら積極的にやりたくなってしまいませんか??
■仕事でも同様ではないでしょうか?
宿題を例に挙げましたが、仕事の場でも同様です。夏休みに始業式が来るように、仕事にもなんらかの期日があるはずです。
期日直前にバタバタしてしまうことがありませんか? それが積み重なって、期日直前はバタバタするのが当たり前だ、と諦めていませんか? 計画の立て方、仕事の進め方など、根本の見直し余地もあるかもしれませんが、「夏休みマインド」は人間なら誰だって持っててもしょうがないんだ!(笑)
やらないことを罰とする“ペナルティ”を掲げるより、やったことで何かが得られる“インセンティブ”を用意する方がみんな楽しいでしょう。身近なところに、ゲーミフィケーションを導入する余地はまだまだあるはずです。
これまた個人的な想像ですが、IT業界に従事する方ならコンピューターゲームに“ハマった”経験がある人の割合が高いのではないでしょうか? 要はゲーム好きが多いと思っています(私も好きです)。
好きなゲーム要素を仕事へ取り入れて楽しく変えられるチャンス! そして、ゲーミフィケーション導入余地の分析から、そのシステム化なんてシステムエンジニアならお手のもの! といったところ、共感していただけたならうれしい限りです。