蘭の社内SE奮闘記 VM編(5)

2011/08/09 14:18:57

 私の名前は織田蘭です。社内SEの仕事をやっています!

 またミーティングのでき事であります。

伊達 「また、一台サーバのハード保守が切れる。このサーバは仮想サーバに移行できないかね」

武田 「えっ、あのサーバですか、あれって20個ぐらいソフトインストールしてあって、しかも設定がめんどうなものが多いんですけど」

伊達 「だから一個ずつソフトの設定方法を覚えればいいでしょ」

武田 「そんな無茶な」

伊達 「武田君、また織田さんとこの件検討してみてくれないか」

 ミーティングが終わった後……

蘭 「武田さんどうしますか?」

武田 「う~ん、こんなときは仮想サーバの導入業者の真田さんに相談してみるか」

 武田先輩は真田さんに電話し、弊社に来てもらうことになりました。

真田 「P2Vソフトを使えばいいんです」

武田 「ぴーとぅーぶい?」

真田 「ええ、Physical To Virtualです。メーカーのサイトから無料でダウンロードできますよ」

 真田さんは、それをダウンロードして、PCにインストールしてみた。ウィザード通りに指定していって変換がスタートした。

Vm5

 そして数十分後、なんと仮想サーバにゲストOSが移行されているのです。真田さんは、「あとは実機をシャットダウンして、このゲストOSを立ち上げれば移行できるはずです」と言い残して帰っていった。その夜、ユーザーがサーバを使っていないタイミングを見て、仮想サーバのゲストOSに切り替えた。なんてあっけないサーバ移行!

 なんかソフトのインストール方法とか設定方法とか勉強しなくてできちゃったので、変な罪悪感があるのですが……

 THE END

 この物語はフィクションです。実在する団体名、個人とは一切関係ありません

蘭の社内SE奮闘記 VM編(4)

2011/08/02 10:34:31

 私の名前は織田蘭です。社内SEの仕事をやっています!

 武田先輩の仮想サーバ運用のお手伝いの続きです。

武田 「イメージバックアップを取ってみよう」
蘭 「やってみたいですね。別のLANだから昼間やっても社内LANに負荷はかかりませんから」

 武田さんはイメージバックアップを開始させた。10分ほど待つとあっけなくバックアップが完了した。イメージバックアップサーバ用のディスクを覗いてみると、武田さんの作成したゲストOSのファイルと私が作成したゲストOSのファイルができ上がってました。

Vm4

武田 「わざと仮想サーバのゲストOSを消してみて、イメージバックアップファイルから復元できるかどうか確認してみようぜ。織田さんの作ったゲストOSを復元させてみようか」

 武田さんがマニュアルを見ながら、イメージバックアップからの復元操作を実行した。数分ほどで復元は完了しました。

武田 「織田さんゲストOSが立ち上がるかどうか確認してみて」

 私はゲストOSをパワーオンしてみた。ログオンに成功し、コンピュータ名を確認するとちゃんと「ran」となっていた。感激した私は、今度は自分でイメージバックアップからの復元操作をやってみた。武田さんのゲストOSを復元しました。

武田 「これって便利だろう。アプリケーションインストールして動作が不安定になったら、イメージバックアップから復元させて、もう一度インストールをやりなおしてみたりすることができるし、復元先の仮想サーバを変えることもできるんだ」

 結構、今まで武田さんがインストールの手順で苦労してきたのを見てきました。でも仮想サーバを使えば私でも簡単にサーバのOSやアプリケーションをインストールすることができそうです。いつもミーティングのとき伊達課長からサーバ移行の話がでると、ドキっとしてしまうのですが、今度は逆に実践で仮想サーバ上にゲストOSとしてサーバを移行してみたくなりました。

 (続く)

 この物語はフィクションです。実在する団体名、個人とは一切関係ありません。

蘭の社内SE奮闘記 VM編(3)

2011/07/26 12:17:55

 私の名前は織田蘭です。社内SEの仕事をやっています!

 現在、武田先輩の仮想サーバ運用のお手伝いをしています。

 私は武田先輩に仮想サーバのコンソール画面を見せてもらって以来、なんかゲーム感覚でサーバ構築ができてしまいそうな気がしてきました。

蘭 「私にもゲストOSのインストールのやりかたを教えください」

武田 「う~ん、そうだな、いずれ織田さんもVMwareを運用することになるからね。まずOSのISOファイルをアップロードするんだ」

蘭 「OSのISOファイルって何ですか?」

武田 「前、ISOファイル教えなかったっけ?普通OSってDVDからインストールするだろ。だけど最近はインターネットからOSがISOファイル形式でダウンロードできるようになっている。そのほうが何百枚もあるDVD探さなくてすむよね」

蘭 「でも単なるファイルでは、OSはインストールできませんよね」

武田 「以前はISOファイルをDVDに焼いてOSはインストールしたけど、ISOファイルを仮想マシンにアップロードしてOSをインストールできるんだよ」

蘭 「えっ、DVDなしでOSがインストールできるってことですか?」

武田 「うん(笑)、そうなんだ。楽でしょ!」

 私は武田先輩の指示通りにOSのISOファイルをアップロードし、仮想マシンのディスクに入ったことを確認した。それから仮想マシンを作成し、ディスクを適当な容量に設定しました。

武田 「CDドライブの設定で、さっきアップロードしたOSのISOファイルを指定するんだ」

 作成した仮想マシンをパワーオンしてCtrl+Alt+Delを押すとOSのインストールが始まりました。インストール中何回か入力を求められましたが、何を入力したらいいのか武田先輩が教えてくれた。再起動してドメイン参加にも成功しました。

 仮想スイッチの画面を見ると以下のように私の作成したゲストOSがちゃんと出てきました!仮想マシンにログオンして、フォルダを共有に設定しみました。ファイルの保存が私のPCからできます。本当にOSが動いている!!!

蘭 「OSのインストールって結構大変だっと思ったけど、結構簡単ですね。再起動も仮想マシンのゲストOSなら速いし」

武田 「うん、実機に比べてこんなに楽になるとは僕も思ってなかったよ」

  (続く)

 この物語はフィクションです。実在する団体名、個人とは一切関係ありません。

蘭の社内SE奮闘記 VM編(2)

2011/07/19 11:57:02

 私の名前は織田蘭です。社内SEの仕事をやっています!

 現在、仮想サーバ導入業者の真田さんと打ち合わせ中です。

 私は真田さんがホワイトボードに書いた図をじっと見た。そうか、今までのバックアップLAN以外に、イメージバックアップのLANセグメントが必要ということでしょうか?

蘭 「イメージバックアップサーバとバックアップサーバはバックアップLANで接続されてますが、これはどういう目的ですか?」

真田 「イメージバックアップサーバで、ゲストOSのイメージをディスクに取得します。ただディスクなんで、災害時のために定期的にバックアップサーバを使ってテープにバックアップする必要があるのではないかと……」

 月曜日から金曜日までの夜間は通常のバックアップを行っています。イメージバックアップをテープに取るのは、昼間か土日が適当だな、と私は思いました。

 普通のバックアップLANと同じで社内LANと通信するわけではない!だから適当なIPのセグメントで問題ない!

武田 「織田さん、イメージバックアップ用のLANのIP何にするか決めてくれない?」

蘭 「はい」

武田 「僕は仮想サーバのディスクサイズの見積もりをするよ」

 その後何回か真田さんと打ち合わせをしました。もともと伊達課長はサーバ障害に備えて、仮想サーバ2台を買うことを想定してました。そのために1Gのハブを3セグメント分、つまり3つ追加することになりました。社内LANセグメントに接続する仮想サーバのNICポートは、念のため2つ用意することにしました。それにしても、仮想サーバ用のハードってNICたくさん使うもんだなあ。そして仮想サーバの発注……。

 一カ月が過ぎました。大きな段ボールが次々に運ばれ、そのうち業者が来て設置作業が行われた。次の日からは真田さんがエンジニアを数人引き連れて、仮想サーバの設定作業が行われた。設定作業の最後の日に武田先輩は真田さんより仮想サーバの操作方法の説明を受けていた。

 数日間、武田先輩は真田さんからもらったマニュアルを見て仮想サーバの操作方法を習得していた。

武田 「織田さん、ゲストOSをインストールしてみたんだけどPCからpingが通らないよ。なんでだか分かる?」

 私は、仮想サーバにpingを実行してみた。レスポンスは帰ってくる。武田さんの仮想マシンのコンソールを見てみました。

蘭 「へ~、仮想サーバでこのコンソールでゲストOSの画面まで見れちゃうんだ。ゲストOSのネットワークの設定を見てみますね」

 ゲストOSのネットワークの設定はDHCPだったのです。サーバとしては固定IPにしたいので、IPアドレスをネットワークアダプタの設定しました。

蘭 「仮想マシンのNICとゲストOSってどうやって通信してるんですか」

武田 「う~んと、この画面で分かるんじゃないかな」

 私は、「なるほど!」と思ってしまいました。画面には、仮想サーバのNICと仮想スイッチというものが表示されていた。ゲストOSと仮想スイッチのポートを正しく接続すればいいんだ。「あれっ、武田先輩のインストールしたと思えるゲストOSがバックアップLANのセグメントにつながっている」これじゃダメなはずだ!

蘭 「武田さん、ゲストOSのネットワークアダプタの設定画面はどこですか」

武田 「ここでゲストOSの設定をするから・・・これだな」

蘭 「これはバックアップLANの仮想スイッチのポートだから……プルダウンに社内LAN用のポートがあるか調べてみます」

 私はプルダウンメニューの選択肢に社内LAN用のポートを発見しました。

蘭 「武田さん、そのポートに設定してくだい」

 武田は、ポートを変更したら、OKボタンをクリックし、ゲストOSを起動した。そしてpingテスト。

武田 「織田さん、うまくゲストOSにpingが通るようになったよ」

蘭 「よかったですね」

 私はホワイトボードに以下の図を書いて武田さんに説明しました。

Vm2

 (続く)

 この物語はフィクションです。実在する団体名、個人とは一切関係ありません。

蘭の社内SE奮闘記 VM編(1)

2011/07/14 16:27:52

 私の名前は織田蘭です。社内SEの仕事をやっています!

 先日の定例ミーティングで、伊達課長と武田先輩の間で以下のようなやりとりがありました。

伊達 「今度、武田君、仮想サーバ構築費用の稟議が通ったよ」

武田 「え、伊達さんアレ本当にやるつもりだったんですか? 結構費用かかりますよね」

伊達 「あれほどたくさんサーバがあると保守期限を見逃してしまいかねないから…(汗)」

武田 「まあそうですね。しかし、サーバの台数が少なくなるのはいいんですけど、もし運用に失敗したらと考えるとリスクが大きいですよね」

伊達 「稟議が通った以上やめるわけにはいかないんだよ! また織田さんと一緒に導入検討してくれないか? 来週導入業者と打ち合わせセッティングしてあるから」

 伊達課長、結局サーバの保守期限の管理ができないから、移行計画も行き当たりばったり。それで私は休日でも出勤しなくちゃいけないことが多いんです。「中にはもう保守期限切れたサーバもあるんじゃないの?」なんてお互いに不安で、口に出せないこともあります。

 次の週、導入業者がやってきて打ち合わせをしました。

真田 「xxxシステムの真田と申します」

蘭 「織田と申します」

真田 「よろしくお願いします」

と名刺交換から始まった。その後、しばらく真田さんが仮想サーバの製品概要の説明をしてくれたのですが、何の予備知識もなかったので、さっぱり分かりませんでした。

真田 「ところで御社のサーバのLAN配線はどうなってますか?」

蘭 「サーバは社内LANの同じセグメントに接続しています」

真田 「セグメントはそれだけですか?バックアップ用のLANなどないですか?」

蘭 「ああ、ありますよ。バックアップLANね。1Gのハブでファイルサーバ、Webサーバのデータをバックアップサーバに転送してバックアップとってます」

真田 「そのバックアップ必要でしょうか?」

蘭 「はっ? そりゃ必要に決まってるでしょ」

真田 「あの~、さっき仮想サーバではイメージバックアップをとるって説明しましたよね…」
蘭  「イメージバックアップって何ですか?」

真田 「…」

武田 「織田さん、ISOファイルみたいなもんじゃないか?」

真田 「そうです、ISOファイルのDVDを見るとファイル1つしかないですよね。イメージバックアップもゲストOSのドライブごとに1つのファイルしかできないんです」

蘭 「なんでイメージバックアップをとるんですか?」

真田 「OSが壊れて起動しなくたったときに、イメージバックアップを使えば、OSを元の状態に正常に戻せるんです」

蘭 「それは、修復インストールより確実そうですね」

武田 「イメージバックアップアップさえあれば、今までのバックアップ処理はいらないんじゃないかな。織田さん」

蘭 「この前、取締役がファイルサーバのファイルをうっかり消したとき、バックアップテープからリストアしましたよね。あんなことはイメージバックアップからのリストアってやつでできますか?」

真田 「それだけは苦しいですね。不可能なことはないですけど、また別にファイルサーバをイメージファイルからリストアして・・・なんてめんどくさいことになります」

蘭  「それじゃ、今までのバックアップは必要です!」

真田 「ホワイトボード貸してください」

真田はホワイトボードに図を書き始めた。

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 (続く)

 この物語はフィクションです。実在する団体名、個人とは一切関係ありません。

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コラムニスト プロフィール

みながわけんじ
1962年生まれ、東京工業大学大学院卒業。システムエンジニアとして、企業の情報システム部門でシステム構築業務を行っている。システムエンジニア・コミュニティ「SE WORLD」主催。

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