キャリア20年超。ずっとプログラマで生き延びている女のコラム。

仕事のできない新人への返信

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 前に書いたコラム宛にいただいたコメントにレスしようと思ったんですが、ちょっと長いな、と思ったのでコラムにしてみました。
 回答になっていないような気がしますし、そもそも回答を必要としていないとも受け取れるんですが、わたしなりにちょっと考えてみたので。

 さて本題。
 「正直自分が仕事をこなせる未来が見えないです」というコメントをいただいたんですが、これはご本人の目標がどこにあるかで対応は変わってくるかと思います。

 たとえば、わたしの目標は「自分の稼ぎで食べていくこと」でした。この場合、大事なのは「稼げること」です。
 ですので、稼げるならプログラマでなくてもいいわけですが、たまたま思いついたのがプログラマになるルートで、その後、それ以上の策が思いつかなかったため、プログラマをやめられなかった次第です。

 仕事をこなせる人になりたい、というのが「他人に認められたい」というところをめざしているのなら、プログラマという職業はあんまり向いていないような気がします。
 というのも、だいたいの人はプログラミングができるようになるのにものすごく時間がかかるので、「認められたい」という他者の評価を必要とするものを糧に進もうとすると、とても苦しいことになるのです。

 ちなみに、わたしが「プログラミングがわかったような気がする。プログラマやっていけるかも!」と思えたのは、専門学校時代込みで5年目くらいだったと記憶しています。
 5年もかかったのか5年ですんだのかはよくわかりませんが、とにかく5年間も「なんかわからん」と思いながらコードを書いてきたわけです。
 これだけの期間を「こんなにやってもわからないなんて自分はダメ人間だ」と思いながら過ごすのはつらすぎます。
 しかしわたしが考えていたのは「ここでやめたら今までやってきたことがムダになる。もったいない」でした。
 ギャンブルで負け続けてる人がそんなこと言って負債を増やしてる感じの思考ですよね。
 実際、見切りをつけてプログラマルートから降りる人もたくさんいました。
 わたしも降りかけたんですが、ここで降りて「稼げる人」になる別ルートをみつけられるの? という考えがわたしを引き留めました。
 結果として、わたしはギャンブルに勝ったことになるんでしょうが、そこまで耐えられたのは「自分の稼ぎで食べていく」という目標があったおかげだと思っています。

 ですので、仕事をこなせる人になりたい、というのが「プログラミングができるようになったら気持ちいいだろうな」みたいな、自分の気持ちを糧にするものならば、もうちょっと踏ん張ってみてもいいんじゃないかと思います。

 もし、自分の目標がよくわからないのなら、とりあえず目標がみえるようになるまでは踏ん張ってみよう、という目標にしとけばいいんじゃないんでしょうか。

 未来なんか見えなくていいです。
 わたしも見えたことがないんですけど、多分、大丈夫です。

 わたしはあなたに何の保証もできません。わたしはこうだった、というおはなしをすることしかできません。お力になれないことご容赦ください。

Comment(1)

コメント

仲澤@失業者

「井の中の蛙大海を知らず」のナーバスバージョンですかね。
「夏中疑氷」・・・夏虫(カチュウ)は以て氷を語るべからず、とも言っているらしいですね。
どちらも、見識の狭いことのたとえですね。
荘子をして、そういった人に道を諭しても無駄であると明確に言いきられると、
凡人な自分としては、まぁしょうがないとしか言いようがありません。

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