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プログラミングワークショップ実施のススメ ~ 7/22「親子ロボット教室 in 相模原市桜台小」レポート

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私そーたメイはUSB2BTなどの同人ハード商品開発と並行して、勤務先や地元のイベントで工作・プログラミングワークショップを実施しています。この記事では7/22に実施したワークショップを例に、プログラミングワークショップ実施のメリットと、リモコンロボワークショップの進め方について紹介させて頂きます。

7/22「親子ロボット教室 in 桜台」について

2022年7月22日、相模原市桜台小学校でPTAと商工会議所、地元のビットトレードワン社の連携企画、「親子ロボット教室 in 桜台」が開催されました。

このイベントは桜台小学校協力のもと開催され、イベントレポートが7月29日の日刊工業新聞に掲載、8月13日のJ:COM WEEKLYトピックス神奈川で放送されました。

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今回のイベントでは教材としてそーたメイとビットトレードワン社が商品化したリモコンロボつくるっちアプリを使用しました。リモコンロボつくるっちはそーたメイがそーたメイ勤務先のファミリーデーイベントの工作ワークショップ用に開発したものです。

プログラミングワークショップ実施のススメ

そーたメイが実施ないし参加してきたワークショップでは、営利目的でははなく参加者皆さまに実費のみご負担頂くスタイルで実施してきました。様々なイベントで行われるワークショップはこのスタイルが多いのではないかと思います。

ではなぜワークショップを実施するのか、実施側のメリットについて、今回のイベントを主催したPTA福山会長のコメントを引用させて頂きます。

【こういったイベントを企画するきっかけは?】

コロナでここ3年間PTA発信のイベントっていうのがなかなかできなかった状況がありました。過去やっていたものがお母さんたちの手作りだったりお子さんが手でやったり、みんなで集まって行うお祭りのイベントが主であったんですけども、コロナでそういったことができなくなり、子供たちもなんか楽しませたりとか、そういうイベントっていうのを開催できる方法がないかなと思って、小規模でできることを考えて今回のプログラミング教室というところになりました。

非常にうまくいったかなという感じておりまして、プログラミングわからないけどやってみたい、ロボット作ってみたい、自分で作って組上がって電気がついて、あ電気がついた、でもあれ動かないぞって、なんかちょっと変えたらあ動くようになったって、その瞬間の自分が動かせるようになった、できた時のすごい子どもたちの明るくなった瞬間を見た時に非常にやって良かったかなと思いました。

今PTAって非常にネガティブな境遇というか、なり手が少なく、コロナでイベントがないからなくしてしまっていいんじゃないか、必要ないんじゃないかっていう中でも、学校との橋渡しとしては必要だなって、子供たちにそういう学校の授業以外の楽しむ場を作るのは必要だなとは感じているので、その中でも保護者に負担がなくできるようなものをイベントとして起こせればいいなと考えてます。

私もそうですが、主催者がワークショップやイベント、お祭りを実施する動機はたいていの場合「子供を楽しませたいから」です。

ワークショップは諸経費含めると赤字になる場合もあり、準備は原則ボランティア活動で、ワークショップによってはかなり時間がかかる場合もあります。福山さんコメントで「保護者に負担がなく」とありますが、あまりにも準備に時間がかかり本業や家族に負担がかかりすぎるとモチベーションが下がってしまいます。今回のワークショップは主に私が材料・道具・テキスト・パソコンなどほとんどの準備を担当したのですが、リモコンロボワークショップは今回5回目で、ワークショップの準備は数日、短時間で完了しました。ただ私だけ自宅が品川で、事前準備をPTAやビットトレードワン社皆さまと進めることができず、連携が十分できなかったのは申し訳なかったと思います。

今回のようなワークショップは会場、機材、スタッフの負担が大きく、参加者皆さまに費用を負担して頂いたとしても商業イベントとして収益化するのは難しいと思います。継続的に実施するには、お祭りや特別なイベントとして、参加者と主催者、ボランティアスタッフ全員が楽しめるようなイベントにする必要があると思います。

プログラミングワークショップ参加のススメ

午前中に低学年10組、午後に高学年約10組の方に参加して頂き、それぞれロボット工作、プログラミング、ロボット相撲に挑戦して頂きました。

ロボット工作

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プログラミング

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ロボット相撲

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参加者アンケートの結果です。

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低学年の方々からはほぼ満点の評価を頂きました。高学年の方々からは「難易度」について「ちょうど」「簡単」「難しい」が別れた評価、「内容」「時間」は一部「少ない」評価を頂きました、一部の方にはボリュームが足りてなかったようです。

業務開発でのプログラミングは組み込み/アプリ/サーバープログラミングに大別されます、一般的なscratchプログラミングはアプリプログラミング、今回のリモコンロボやmicro:bitは組み込みプログラミングになります。

アプリプログラミングではステージ上のスプライトの制御がメインになりますが、初めての方にとってスプライトの概念は直観的でなく理解しにくいものです。組み込みプログラミングではプログラムは物理的なLED、ブザー、センサを制御するため、直観的で理解しやすいです。

今回のワークショップではリモコンロボのブザーやセンサを制御する組み込みプログラミングを行いました。画面上のブロックをクリックすることで、リモコン感覚でロボットを制御することができます。

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またブラウザで動作するつくるっちアプリとワークショップ用リンクページをシームレスに接続することで、低学年のお子様でも迷うことなくワークショップを実施することができました。

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つくるっち - 新しいプログラム

今回10組参加で、ワークショップは原則「遅いお子様」に合わせるため低学年のワークショップ40minの時間で全部の内容をこなすのは難しいと予想していたのですが、非常にスムーズで全員がすべての内容をこなすことができました。数年前からGIGA端末が配布され、普段からタブレットのタッチ操作に慣れ親しんでいる影響が大きいと思います。

一方で条件分岐や繰り返しループなどのプログラムの基本については説明できなかったため、既にscratchプログラミングを体験している高学年のお子様には簡単すぎたかもしれません。今回頂戴したアンケート結果を参考に、内容を改善していきたいと思います。

リモコンロボワークショップについて

そーたメイのワークショップでは、参加したお子様がいかに楽しめるか、工夫できるかを重視しています。最初のうちはプログラミングで自分なりの工夫をするのは難しいため、リモコンロボではまず見た目を工夫できるようにしています。

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またリモコンロボのマイコンモジュールはタミヤ社の工作キットなど様々なロボットに搭載し、付属の赤外線リモコンで操作することができます。リモコンロボはプログラミングの勉強用ではなく、今回のようなイベントでロボット作りの楽しさを体験したり、自宅でお子様が自発的にロボット工作をするきっかけづくりになることを目指しています。

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リモコンロボ改造例

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