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健康について第57回 食について(7) 脳のために

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 お世話になります。龍澤と申します。

 引き続き、「食について」です。(前々回「食について(6) 必ずしも長生きが目的ではない」)

 ビジネスマンとして、そしてエンジニアとして、本当に気にしていなければいけないのは、いつまでも脳をクリアにしておくことだと思います。食生活のカイゼン、良質な生活習慣および食習慣の維持は、すべて「脳のためである」と断言してもよいと思います。

 なぜならば、われわれは頭脳労働者だからです(誇りをもちましょう!)。

 脳は使えば使うほど「こなれて」いきます。これは、皆さま経験されていることではないでしょうか。われわれは年齢関係なく、これからもガンガン頭脳労働していけばよいと思います。

 ですが、脳を「クリアにする」というのはちょっと違って、使えば使うほどクリアになっていくというものではありません。

 ま、デフラグみたいなものだと思います。具体的には、良質な睡眠により脳はクリアになっていきます。つまり、うまく睡眠をとれば、身体と脳が勝手にクリアリングを行なってくれるということですね。

 必ずしも睡眠時間をとればいいというものでもないようです。例えば、20分ぐらいの昼寝で、いきなり脳が覚醒するというのはよくいわれることです。とにかく、睡眠の入り方ですね。いかに雑念が少ない状態で入れるか。

 仕事の悩みが残っている状態で寝に入っても、脳はまったくクリアにはなりません(皆さま経験されていると思いますが)。ということは、深夜まで残業してでも、その日の仕事はいったん終わらせる(納得感「アリ」で)必要があるということです。それができれば短睡眠でも問題ありません(ただし、それが続くようであれば週末の「寝だめ」が必要ですが……)。

 その日のうちに仕事が片付かなくとも、道筋をつけておき、明日の朝何から手をつけるか、を具体的に、明確にしておくだけでだいぶ変わります。

 おっと、話題が「食について」から離れてしまいました。

 脳がクリアになっていかないもうひとつの原因としては、やはり食生活に問題があると思うのです。もともと脳は、大食らいなのですよね。われわれが栄養を吸収すると「ジャイアン」脳みそ君がどんどん栄養をとっていってしまいます。「オレが働いてオマエら(身体)を養ってやってるんだ」(だから、栄養はまずオレがいただく!)というのが脳みそ君の偽らざるキモチなのでしょうね。まぁ、おおよそごもっともではあるのですが……。

 ですので、当然、食生活の良し悪しは脳の良し悪し(イコール、仕事の生産性)に直結するのです。ですがこの恐ろしい事実に気付いているエンジニアの方は、ほとんどいないようです。

 言い方を変えれば、食生活の品質を向上していけば、エンジニアとしての差別化を図ってゆけるということです。

 貧弱な食生活、偏った食生活を続けていれば脳がスカスカになります(こわいですね~)。スカスカな脳に対してどれだけ頭脳労働して脳を「鍛えて」もムダになるだけです。それどころか、そんなことをしてしまったら脳にダメージを与えてしまい、さらにそれが度を越すと致命的であり、エンジニアとしての「選手生命」に関わってきます。

 ムカシから都市伝説のように、35歳エンジニア限界説というのがありましたが、これは、「エンジニアは食生活が貧弱である」というのが前提の話に違いありません。エンジニアとして脂の乗り切っている30歳前後に、それとあわせて不規則な生活、偏った栄養の摂取、暴飲暴食等の悪い習慣が身に付いてしまい、身体と脳がおおよそ35歳ぐらいに参ってしまうわけですね。

 つまり、かつては、バリバリなエンジニア・ライフと良質な生活習慣、食習慣を両立させていた方がほとんどいなかったということです。

 ですが、今は違います。時代は変わりましたし、両立されている方はたくさんいらっしゃいます。だからわれわれは軽々と「35歳限界説」を突破してきているわけで。

 良質な食生活を継続し、脳に良質な栄養を与え続けていれば、エンジニアに加齢による限界はありません。というのが私の持論です。

 もう1つ、食に関係することとしては、健康論の王道ですが寝る数時間前に食事を済ませるということですね。寝に入るときにうま~く「ちょっとお腹が減っているかな?」ぐらいにしておく(カンゼンな空腹だと、眠れませんからね)。

 満腹で寝に入ってしまうと、身体が消化に注力してしまって、脳のクリアリングがぜんぜん行われません。朝に「疲れが残っている」という人の多くは、夜中の「消化疲れ」であり、労働そのものが原因ではありません。

 加えて、脳のクリアリングが行われないために、昨日の悩みごとがまんま残っているのでしょうね(それが疲れを助長する)。

 まとめると、満腹感があるうちに寝ない、という習慣を続ければ睡眠の質は向上します。それと、「その日の課題やタスクは、遅くなっても片付けてから寝る」の合わせ技で、翌朝の脳の状態は劇的にかわってきますので、ぜひお試しください。

 逆の言い方をすると、仕事を片付けないまま、不安要素を残したまま逃避して飲みに繰り出してしまい、がっつりつまみを食べ、飲み、〆にラーメンを食べて帰宅⇒倒れるように寝る⇒翌朝睡眠不足で二日酔い といった旧態依然としたソリューションは脳にとって最悪ということです。エンジニアとして「ゆるやかな自殺」をしているようなものですね。

 独り身ならまだよいですが、家族を抱えていらっしゃる方はそのようなソリューションは見直した方がよろしいのでは……と、思います。

 読んでいただきありがとうございました。

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