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健康について第58回 食について(8) 食べると身体は疲れる

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 お世話になります。龍澤と申します。

 「なんかだるいな~」「疲れとれないな~」という状態のとき、その大きな原因の1つは食生活の乱れ(継続的な)です。

※「いや! ちゃんと栄養もとっているし~」と反論しようと思った方、その「栄養もとっている」という時点で間違っているかも、です。

 われわれの悪い習慣として(以前書きましたが)、食生活の乱れが体調不良の原因であるとうっすら分かっているときでも、さらにケミカルなサプリメントなどで追い打ちをかけて身体を治そうとするクセがありますね。

 例えば、体調は悪いけども明日までに資料を仕上げなければならない、というときは、合法的に栄養剤を摂取しますが(ユ●ケルとかそういう類の)、確かに一時的には脳がクリアになるような気はしますが、それは脳をドラッグでだましているだけです。

 栄養剤を常用して、脳をだまし続けることはできないでしょう、おそらく。その前に本当に身体を壊してしまいますからね。でも、身体を壊すまで続けてしまう依存症の方は、実際います。

 ほとんどの常識的な方々は、ある一線で踏みとどまることができます。緊急事態のときに「薬」を使用して、劇的に効いたからといって「こりゃいい!毎日飲めば毎日元気じゃん!」とはふつう思わない。「これ毎日飲んだらヤバいだろうなあ」と感じて、自制するのが正常な思考です。

 例えば、試合の前日に(あんまり食欲がなくとも)「敵にカツ!とんかつ!」とか食べたりしますけども、それで試合に勝ったからといって人生の勝利者たるために毎日とんかつは食べないと思います。ちょっと重すぎますよね(……例えが違うかな?)。

◆ 

 なんとなく体調が悪い、あるいはだるいといったときは、いっそのこと食べないほうがマシです。なぜならば、そういうときは胃腸含めた内臓が過負荷である可能性が高いからです。

 体調が悪いときは「まず病院へ」というのは現代社会の誤った洗脳です。とにかく、「何もしないで横になる」時間を確保することです。病院に行くのは数日臥せってからでも遅くありません。

 言い方を変えると、自身の身体機能をストップさせて負荷をかけないようにし、様子見する、ということです(もちろん、最低限の水分以外は食物も飲み物も摂取しない)。それが本当の休養です。

 こう書くと、反論がありそうですよね。私の周りでも、会社を休んで家で寝ててもいっこうに治らないから病院にいったら病気だった、早めにいっとけばよかった、という話を聞きます。でもそれって、家でかなり余計なことをしているんですよ……。自分は「家で寝て」たと思い込んでいても身体はまったく休養をとれていないかもしれないのです。

 例えば、ちょっとお腹が空いたから、といつもの食習慣で市販のお菓子を食べたり、「栄養補給が必要だから」という刷り込みがあるがために栄養ドリンクを飲んだり、市販の風邪薬を服用したり……(家で寝てるはずが、いろいろ買うために家を出てコンビニ往復したりして)。

 家にいてヒマだからと、テレビやDVDをみることすら、身体には負荷をかけるのです。

 もちろん、これは、直接的な「痛み」を伴っている場合の話ではありません。痛みがあるときに家で我慢している必要はないでしょう。特に、初めての症状のときは即病院にいってよいと思います。

 なぜならば、痛みがあれば、医者に対して症状を具体的に伝えやすいからです(「どこが、どのように痛いのか」)。ということは、医師も症状および患者の要望(要望は痛みを抑えること、それ一点のみです)が具体的なので、「ソリューション」を導き出しやすい。

 ただし、例えば頭痛など、既知の事象ならば、病院に行かずともすでに「対応手順」がありますから、落ち着いて自身で対処できますよね。

 痛みをなんとかするというのは現代医学の得意分野ですので大いに利用すべきです。でも、なんとなくだるいとか体調が悪いとか医者に訴えても「で?」(寝てりゃ治るんじゃ?)と思われるだけです。そういうのは医者と患者の信頼関係が形成されていないと(「かかりつけ医」)対応は難しいのです。

 実は、体調が悪い場合に、症状に応じた食事療法というのは存在します。それは、先人の知恵です。

 ここまで書いてきた、「体調が悪いときは休め!」理論とは矛盾するかもしれませんが…でも、多くの人は食事療法は面倒くさがってやりませんので……。完全に休養せよ、の方が万能ですし、シンプルで分かりやすい。

 ふだんジャンクフードや外食中心の食生活を送っている人に、体調が悪いときにいきなり食事療法に切り替えよといっても、ムリがあります。ふだんから身体に(真に)優しい食生活を送れている人は、体調が悪いときの食事療法は日常の延長ですので違和感なくやれます。「違和感なく」といいますのは、そもそも身体に優しい食生活というのは、自分で調理する前提ですから、下ごしらえやら何やら結構面倒くさいのです。食事療法はそういうこと(調理や準備)を強いるわけで、日常で惣菜を買うだけで済ませたり外食ばかりしている人が付け焼刃で対応できるものではないのです。

 そういう人が、1日ベットに伏せっていると、お腹が減ってきたときにものすごくジャンクフードを欲するのですよね。つまり、いつも食べているものを習慣として(ほとんど依存症?)食べたくなるのです。そして、それを食べると一時的に回復したような気になるものです。それは当然なのですよね。欲求が満たされるわけですから。

 それともう1つはいわゆる「プラシーボ効果」で、自分の食べたいものを食べただけで「必要な栄養を補給した!」と身体に思い込ませることを無意識で行なっており(実際、栄養学的にはスカスカであるにもかかわらず)、簡単にいえば意図的に身体を騙しているということになります。

 本当はただ食べたいものを食べているだけなのに、(そしてそれは身体によいものではないのに)理由を正当化したいだけなのですよね。

 そこをぐっとこらえて、「空腹に慣れてみませんか?」というのが私の提案です。

 本当の「病」のときは、食べたいときに食べたいものを食べればよいという考え方もあります。それは、一面では正しい。医師と相談しながら決めて行けばよいと思います。

 でも、漠然と体調不良で休養をとっている状況はまだ「病」ではないのです、そういうときに「食べたいものを食べる」という考え方は、間違っています。

 言い方を変えると、現代人が「食べたい!」と感じるもの(人気のあるもの)で、食事療法になるものはほぼないということです。

 本日も読んでいただき、ありがとうございました。

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