<<【東北人魂】仙台遷都、福島東北オリンピックの実現へ>>

健康について第37回 いつも体調が悪そうな人たち(2)

»

 お世話になります。龍澤と申します。

 今回は第34回の続きです。第34回では、常に「自分は体調悪いですから」と、何らかの手段で外に宣言している人をどう扱ったらよいのか、本人に問題があるのか組織に問題があるのか、こういう人が増えてきたらそもそもこの業界大丈夫か? などについて書きました。

 さて、多くの人が気付いていると思いますが、昨今、経営者やエグゼクティブクラスだけでなく、管理職だけでもなく、組織の末端までに「インテリジェンスあふれるビジネスマン」であることが求められています。

 ということは、ムカシのサラリーマン(ヒラ)にはそこまで求められていなかったということです。なぜなら、ムカシのサラリーマンはワーカー(労働者)でした。

 労働運動、組合運動が下火になったのはそういう理由です。現在のサラリーマンはもはや労働者ではない(「みなされていない」)のです。この事実は、「喜ばしいことと、とらえることにしませんか?」というのが、私の考えです。「労働」を派遣さんやアルバイトにおまかせすることができた結果として「やっとビジネスマンとして、人間並に扱われるようになった」とでもいいましょうか。。

 ワーカーじゃなくなったということで大変なことももちろんあります。「主体的に動かなければならない」とか「結果がすべて」とか「時間がきたら帰れるわけじゃない」とか……。あるいは、組合という抑止力が低下したために企業にいいようにコキつかわれるようになってきた、とか……。

 でも、それでも! ポジティブにとらえましょうよ、と。幸いムカシよりも人材の流動性が高まってきたので、会社がイヤになったら転職すればよいのです。ワーカー気分から脱して次のステージに上っているサラリーマンであれば、かならず転職はうまくいきます。

 会社に仕えるビジネスマンが、いわゆる「派遣」の方やアルバイトの方とどこで差異化されるかというと、アルバイトはいるだけでそれが労働と判断されて給料をもらえますが、社員はいるだけじゃ給料をもらえない(べき)、ということですね。

 あるいは、「いるだけ」の社員さんはアルバイト並の給料でよいのでは?と。

 で、前回書きましたように、自分は生産性高く仕事していません、というオーラを常に周りに発信しているような方というのは、給料はアルバイト並でOKということになりませんでしょうか。

 自分は生産性高く仕事していない、けど給料はいっちょまえにくれよ、というのはおかしいと。企業はもはや、かつての牧歌的な時代とは違って、ワーカーに給料を払うことをあからさまに渋るようになってきました。

 なのですが、(ここまでは「正論」にすぎません)

 日本の企業がまだまだ捨てたもんじゃないと思うのは、「一生懸命やっている」という事実はかなり定性的ではあるのですが、それが相手に伝わっていれば大丈夫なのです。定量的評価に、直接的にはつながっていなくとも。

 一生懸命やっている、という事実が、組織に好循環を与えるのです。それだけで現場には貢献しています。それは、大馬鹿でない(失礼!)管理職であればその事実は気付いています。

 わかりやすい例えでいえば、野球やサッカーとかでベンチで盛り上げているムードメーカー、みたいな存在のことです。その組織では必ずしも、実力で突出した存在ではないけれど、それを自覚しつつも「他に自分がその組織の中で役立てることはないか?」と常に考え続けることができる人間。そういうことができる人は実はものすごく「インテリジェンスあふれるビジネスマン」なのですよね。

 スポーツの世界はシビアですから、ベンチでムードメーカーになったところで実力的にレギュラーの選手を抜くことはできません。ですがビジネスの世界であれば下克上は可能なのです! ムードメイカーも「スキル」なのです。

 ふだんは頑張っているがたまに体調が悪くて生産性が落ちることがある、という場合は、仕方ないですよね。その人の過去の実績があるわけですから、たとえば2日間体調サイアクだったからはい、あなたのその2日間の給料は減額します! なんてことを言う会社だったらそれはそれでどうかと思います。会社というのは、ふだん一生懸命働いてくれている社員を守ってあげる義務があります。

 ふだんの信頼関係が、大事なのです。

 で、この連載で直接的間接的に何度も述べているとおり、「インテリジェンスあふれるビジネスマン」になるためには(ただ)健康になればよいのです、と。

 健康になるだけで自身の生産性もあがり、生産性が上がることで自然と自分のまわりのビジネスが好循環してゆくのです。

 読んでいただきありがとうございました。

Comment(0)

コメント

コメントを投稿する