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「人を残す」ということ

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 「財を残すは下、事業を残すは中、人を残すは上」

 という言葉があります。医師であり政治家であった後藤新平氏が残した言葉です。一般的には、

 「財を残すは下。されど財なくんば事業保ち難く。事業を残すは中。事業なくんば人育ち難し。人を残すは上なり。」

という文言で伝わっているようです。

 ところで、この言葉は、昨年のプロ野球シーズンで楽天イーグルスの監督を辞められた野村克也氏が話していたことでも有名になりました。

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 いまさらな話ですが、2009年、日本ハムにパ・リーグ優勝を決められた試合。その瞬間、楽天の監督としての最後を迎えることになった野村氏。最後ということで、敵地にいるにもかかわらず胴上げが行われました。普通、胴上げといえば、1つのチームの人達だけで行われるものですが、野村氏の胴上げの輪の中には、敵チームである日本ハムの選手も入っていました。もちろん、その理由は、今は敵チームだけど昔は同じチームで指導をしてもらっていた選手の方々が感謝の気持ちで胴上げに参加した、というのもありますが、あの映像は感動しました。テレビがめちゃくちゃ歪みました(笑)。

 その胴上げ後の記者会見でも野村氏は、先の言葉を語っていました。「人間何を残すか。人を残すのが一番。少しは野球界に貢献できたかな」と。

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 実は、僕が1年目の新人の頃からずっとお世話になっていた上司が退職されまして(具体的な話はここに書くような内容ではないので省略させていただきますが)。その上司からはいろいろなことを学びました。特に、最初自分は技術一辺倒な考え方しかできませんでしたが、上司からビジネス的な側面での考え方というものを教えていただきました。また、けっこう無茶な要求をしてくる(笑)上司でしたが、部下1人ひとりの気持ちや考えを大事にしてくれる方で、仕事に悩んでることや、思いついた新しいサービスを親身になって聞いてくれましたし、無茶な要求に対する大変な作業をこなした後、その上司から「ご苦労さん」と一言もらえるだけで充分に嬉しかったです。

 その上司から学ぶべきことはまだまだたくさんありましたが……、残念です。

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 「人を残すは上」の「人を残す」というのは、「後進を育成する」という意味であるようです。僕にとっては、その上司は確実に、人を残したと思います(教えをすべて学べたわけではない、とはいえ)。

 僕はまだまだ若手(会社では下っ端)なので、育成ができるようなポジションにはいません。将来、そういったポジションに就いた際は、人を残せるような先輩・上司になりたいなと思います。

 下っ端であっても、少しばかりは他の方に対し、良い影響を与えられるようなことができるかもしれません。謙虚に生きつつ、僕の考えや思い、僕自身の存在が誰かの心に残るような、そういう人になりたいです。

 そんなことを思う、2010年であります。

Comment(2)

コメント

Jitta

> 部下1人ひとりの気持ちや考えを・・・その上司から「ご苦労さん」と一言もらえるだけで充分に嬉しかったです。
 いい上司ですね。自分を知ってくていれる人から評価される。それが一番うれしいことではないかと、最近思うようになりました。

あずK

Jittaさん>
コメントありがとうございます。

例え会社や仕事、他の事に多少の不満はあっても、
作業して上司から「ご苦労さん」と言われれば、素直に嬉しくなりました。
「この上司の下でずっと頑張りたい」と思っていた程、尊敬していましたから。

ただ、その上司も諸事情あり、こういったことになってしまいまして。
そのため、今年に入ってから自分探しをしています(笑)。
#同じ部署の他の先輩方を尊敬していない、というわけではないのですが。

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