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タブレットやスマホにパソコンが置き換わった未来のプログラマー教育

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 妄想が捗ってしまったので。

若者のパソコン離れ?

 このようなデータがあるそうで。

 メディア接触時間が激減してるのはテレビじゃなく○○だ、という話:調査結果

 上記の記事によると、10代は、エンタメを楽しむ上でパソコンを使う時間が20代に比べると格段に少ない、とのこと。スマホで事足りていて、極力パソコンは使いたくないのではないか、というのが上記の記事の考察内容です。確かに、SNSもできて、音楽や動画も楽しめる上に、スマホの性能も最近のものは素晴らしいので、娯楽のためだけであればスマホで充分ではあります。

 そうなると、個人的に思うのは、娯楽のために一家に一台(もしくは一人一台)設置していたパソコンは、各人のスマホやタブレットに置き換わっていくのかもしれないなあ、と。

 職場だって、非IT企業の会社であれば、メールもOfficeもタブレット(+クラウド)で利用できますので、パソコンである必要がなくなってタブレットに置き換わる可能性もあるのかなあ、なんて思っています。

創造性に関する懸念も問題なし?

 さらに、このような記事も読みまして。

 PCでなければ創造性は学べないのでしょうか

 最初の記事では、パソコンを操作しなくなると創造性を育めなくなる懸念をしていたのに対し、こちらの記事ではタブレットやスマホでも使い方によっては充分に創造性を育めることを筆者の家庭を例に挙げて書かれています。

 プログラミングという側面で考えてみれば、現状のタブレットやスマホの性能では実用的な言語でプログラミングをすることはできません。しかし、今までのタブレットやスマホの進化を念頭に置けば、今後さらに端末が進化することは必然で。たとえば、普通のPCのOSを搭載したタブレットがもっと出てくるとか。今現在でも、Surfaceが、そうですよね。さらに、噂レベルですが、iPadにOS Xが搭載されるモデルが発売されるかも、という話もありますし。

パソコンを操作したことのない人が増えたら……

 そこまで端末が進化する、しない、という話は置いておきます。しかし、家庭や職場における、パソコンからタブレット・スマホへの置き換わりが進む可能性は個人的には考えていて、「別にスマホやタブレットがあれば何でもできてしまう」「パソコンを持っているのは、もの好きかディープな専門職か」という時代がやってくるかもしれません(あくまで個人の妄想です)。

 時代がそうなれば、(どんどん妄想が捗っていってるのですが、)パソコンを操作したことがない人がプログラミングをしたい(プログラマーになりたい)と思う、という事例が出てくるわけです。「えっ、プログラミングって、タブレットではできないんですか!?」的な。となると、そういった人たちにプログラミングを教えるときは、パソコンの基礎から教えないとならなくなるかもしれなくて。それこそ、「マウスというのは……」とか「キーボードというのは……」とか「ここの電源ボタンを押してパソコンを起動してくださいね」とか。「いくらなんでも、それくらい知ってるだろ」と思いたくても、そういう思いの何段階も斜め上のレベルで何も知らない人がプログラミングを学習しようとするかもしれないわけで。

 注:「さすがに、パソコンをどこかで操作した経験もない人間がいきなりプログラミングやりたいって言ったところで適正なんてあるわけない」と思う方もいるかもしれませんが、ここでは、適正うんぬんについての議論は行ないません。あくまで、個人で妄想した未来を書いているだけなので。

そのような未来で気をつけるべきこと

 実際にそういう人たちが大学や専門学校、職場に入ってきたとして、どう教育するべきか。第一に、「これくらい知ってるだろ」というのを完全に排除してゼロベースで接するべきだとは思います。イライラして「なんでこんなこともわからないんだよ!!」と怒鳴ってしまったら、教える側も教わる側も不幸になりますので。加えて、そういう前提で教育カリキュラムを組むことなのかな、と。それこそ「パソコンの使い方」「Windowsの操作方法」みたいなところから教えるカリキュラムを作って、徐々にプログラミングへ持っていく、という流れで。

プログラミング必修化への期待

 まあでも、プログラミングが小学校だか中学校だかで必修化する、という流れもありますし、さすがに、家にスマホやタブレットしかないとしても高校卒業までにパソコンを学校ですら操作したことがない、ということは無いだろうなあと楽観的に考えています。もちろん、必修のプログラミングでは、どこまで行うかがわからないので、たとえばタブレットでScratchやるだけっていう話になるかもしれませんし、パソコンを使って結構ガッツリJavaなりRubyなりやるって話になるかもしれませんし。どうなるにしても、学校の情報教育は今後さらに拡充せざるを得ないはずなので、いくらなんでもな事態にはならないと楽観していますが、だからといって、みんなが不幸にならないように、心構えだけはしておくべきかもしれません。

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