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モンハンは遊びじゃないんだよっ!

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 少し遅くなりましたが、皆さまあけましておめでとうございます。TakeTopです。もっと面白いコラムが書けるよう今年も頑張りますので、どうぞよろしくお願いいたしますm(_ _)m

■私も好きですモンスターハンター!

 昨年、コラムニストのキャリア・コンサルタント高橋さんがモンハンとキャリアについてコラムを掲載していました。ゲーム好きの私は、もちろんモンハンも大好きで、同様の内容を掲載することを高橋さんに快諾いただけたので、私も「モンハンは遊びじゃない」ということを書きたいと思います(PSPの2ndGと3rdからの内容となります)。

 モンハンについての詳細は高橋さんのコラムにいろいろと(各種小ネタやあるあるネタまで)詳しく書かれています。併せてご覧いただければと思います。

■キャリアの方向性

 キャリアを組み立てるにあたり主軸となるのは「自分がどうありたいのか・どうなりたいのか」を明確化することだと考えます。エドガー・シャイン著の“キャリアアンカー”には、 組織や仕事全体を三次元の「円錐型」で表せるとあります。その円錐には3方向のベクトルがあり、それがキャリアアップの道筋になります。

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・ベクトルその1.頂点方向のキャリア

 円錐の頂点へ向かうベクトル、すなわち職位を上げる方向のキャリアアップです。一般的にいえばヒラ社員→係長→課長→部長→……といった昇格・昇進、IT業界的にいえばテスター→プログラマ→システムエンジニア→プロジェクトマネージャといった流れも当てはまるでしょう。職位が上がれば仕事内容はより複雑になっていき、担う責任も大きくなります。

・ベクトルその2.中心方向のキャリア

 円錐の中心線へ向かうベクトル、 これは職種を極める方向のキャリアアップです。例えばひと言で“プログラマ”といっても、多種の開発言語を高レベルで習得していたり、開発ツールやテストツールを使いこなせたり、デザインパターンやモデリングに精通していたり、といったスキルがあれば、「保守性に優れた」「高品質」なプログラムを「短期間」で開発できる“プログラマ”となるわけです。このように何かを極めていて「その人にしかできないこと」を持っている人は、組織の中で重宝されているのではないでしょうか?

・ベクトルその3.円周方向のキャリア

 円錐の円周を回る方向のベクトル、これは職種を変えることでのキャリアアップです。企業には職種ごとでさまざまな部署(企画、営業、製造、流通、総務、法務、経理……)があると思いますが、そのそれぞれの部署が円の上に並んでいるようなイメージです。上の2つと比べてコロコロと仕事を変えることがキャリア"アップ"なのか? というイメージもありますが、他業種の知識・経験を得ることで多様な仕事に対応できる人財は重宝されていると思います。またIT業界的に見ても、他業種の業務知識・業界知識が不要と言い切れる人はいないでしょう。

 この3方向と「なりたい自分」を照らし合わせて、どこまで職位を上げたいのか、どの職種の知識を持つべきなのか、特にどの職種を極めたいのか、ということを明確化することで、自身のキャリアアップの道筋が見えてきます。

■【モンハン版】キャリアの方向性

 さて、このキャリアの方向性をモンスターハンターで考えると以下のようになります。

 ・ベクトルその1.頂点方向のキャリア

 ハンターランクを上げる方向のキャリアアップです。モンハンにはハンターランクというものがあり、ランクに応じて下位、上位、G級と受注できるクエストの難易度が増えていきます。

 下位クエストでは「魚を釣ってこい」とか「虫を取ってこい」とかほのぼのしたものもあるのですが、G級クエストになると(高橋さんも書かれているような)超強力なモンスターを「2匹同時に相手しろ(逃げ場なしの闘技場で)」とか「5匹順番に相手しろ(納期延伸は認められない)」とか、「防具を装備してはいけない(逃げ場なしの闘技場で)」なんてのもありましたね……なんというムチャぶり!

 ハンターランクが上がれば仕事内容はより複雑になっていき、担う責任も大きくなります。(もちろんG級の方がクエストクリア後の報酬は断然いいのですが)

 ・ベクトルその2.中心方向のキャリア

 これは武器を極める方向のキャリアアップです。モンハンには武器が10種類以上もあり、それぞれ固有の攻撃方法が用意されています。

 特定の武器を使い続けるうちに、(プレイヤ自身が)武器のモーションや攻撃範囲、攻撃スピードを把握できるようになり、敵の弱点部位を的確に狙えるようになるなど立ち回りが上達していきます。さらなるプロハンターともなれば、特定部位だけを的確に攻撃し続けのけぞって倒れるタイミングまで思いのまま、それを応用して(武器は剣なのに)「背負い投げ」なんて技を開発してしまう人もいました。そうなると強力なモンスターでもあっという間に倒せるんですね。

 武器を極めていくと「高品質」な成果物(報酬)を「短期間」で取得できるようになるわけです。

 ・ベクトルその3.円周方向のキャリア

 これは武器を変えることでのキャリアアップです。前述のとおりモンハンには武器が10種類以上あります。

 一撃の威力は低いが怒涛の連続攻撃を繰り出せる「双剣」、移動速度や攻撃速度は遅いが一撃の威力が大きい「大剣」、頭を狙えばその打撃効果によりモンスターを気絶させられる「ハンマー」、遠距離から敵を狙い打つ「弓」「ボウガン」、といったように武器ごとにさまざまな特性があります。

 また、モンスターも同様でさまざまなタイプがいます。素早く動き回って攻撃チャンスが少ないモンスターには「大剣」で重い一撃を、地を這う姿勢で頭を攻撃しやすいモンスターなら「ハンマー」で気絶狙いなど、各モンスターに対して比較的有効な武器というものがあり、それを用いれば効率的なモンスター討伐が可能になります。

 あらゆる武器の知識・経験を持っていれば、それだけ多様なクエストに対応できる人財として重宝されることでしょう。

 モンハンをプレイしてきた方は、どのようなハンターを目指して、どのようにこの3方向を歩んで来ましたでしょうか?

■モンハンのプレイスタイル=キャリアプラン?

 私の場合、まずプレイし始めのころは、 自分にとって扱いやすい武器、扱いづらい武器を判断するため、いろいろな武器を使いました。ある程度すると、一番扱いやすいと思った武器一種類だけを使い続けるようになりました。そして立ち回りが上達し→難しいクエストもクリアできるようになる→ハンターランクが上がる、という流れで進んでいきます。

 ですがあるときG級クエストで、使い続けてきた武器ではどうしても倒せないモンスターが現れます。そのときは別の武器で挑むことを考えました。もちろん不慣れな武器を使い始めるわけなので、いきなり目的のモンスターと対戦してもお話になりません。簡単なクエストで練習しつつ立ち回りの上達を目指すことになります。その結果、時間はかかりましたが新しい武器によって目的のモンスターを討伐することができました!

 この例を実際の仕事に戻してみます。

 働き始めのころは、自分に合った職種、やりたいと思える仕事を見つけるために、取りあえずいろいろな体験をした方がいいということになりますね。それは就職活動中ならインターンシップで判断したり、自分なりの業界研究でもいいと思います。IT業界の中なら、プログラム開発、データベース、ネットワーク、ハードウェア系、etc……という分野で考えることもできます。

 極めたい分野が見つかれば、積極的に関連する仕事を引き受けたり自主学習で資格を取るなどしていれば、実力アップ→難しい仕事もクリアでき→職位も上がる、という流れで進めそうです。

 ですが職位が上がれば、例えばITの技術力を武器としてきてもそれだけでは通用しない「ユーザー折衝!」や「チームマネジメント!」という新たなモンスターが現れたりもします。「コミュニケーション能力」や「マネジメント能力」という新たな武器を習得しなければなりません。始めは不慣れだとしても基礎から勉強し着々と上達を目指していけば、それらのモンスターも簡単に討伐できるようになるでしょう!

 なんとモンハンの進め方がそのまま仕事のキャリアプランとして組み上がってしまいました!! キャリアプランに悩んでいる方は、ご自身のモンハンのプレイスタイルから考えてみてはいかがでしょうか??

■モンハンも仕事もチームプレイ

 なにかしらのチームや組織に所属する以上、「なりたい自分」とは別観点で「組織が求める人材像」があるはずです。組織から割り振られる仕事が自分のキャリアに沿ったものばかりとは限りませんし、それを無視して自分のことだけを考えるわけにもいきません。個人と組織の考えをマッチングさせることも必要になります。

 ゴルルナ太刀大回転×4人チーム※よりも……大剣が尻尾を切り、ハンマーは頭を狙って気絶狙い、ボウガンが麻痺弾や睡眠弾で動きを封じ、ゴルルナ太刀はイノシシを倒す。

 どうでしょうか? 仕事に対して適切な役割分担ができるチームの方がいい結果を残せそうですよね! そしていつかあなたが「ゴルルナ太刀を装備したい! 」といった時に、他メンバーが「わかった、サポートするよ! 」と言ってくれる。そんな関係性を築くこともまた、キャリアの道筋の1つなのではないでしょうか。

 ※ゴルルナ:正式名称『ゴールドルナ』、金色に輝き気品溢れる防具のこと。モンハンには装備によるスキルというものがあり、ゴールドルナで全身そろえると「激運」というスキルが付く。スキルの中には「攻撃力アップ」など戦闘に役立つものが多数あるが、「激運」は戦闘終了後の報酬が“自分だけ”増えるという効果で直接戦闘に役立つものではないため、チームプレイでは嫌われがちな防具である。

 ※太刀:武器の一種。長い日本刀のようなイメージ。攻撃範囲が広く、攻撃スピードも早め、攻撃力もそこそこあり、非常に使いやすい武器。初心者でも使いやすいが、立ち回りがウマくできないとその攻撃範囲の広さにより味方を巻き込みやすく、チームプレイでは嫌われがちな武器である。

 ※大回転:正式名称『気刃大回転斬り』、太刀特有の必殺技。この必殺技が当たれば太刀の攻撃力がアップするが、逆にアップした攻撃力を維持するためには定期的に(無理してでも)必殺技を当て続けなければならない。攻撃範囲の広さは圧倒的であり、無理して使うとほぼ確実に味方を巻き込むため、チームプレイでは嫌われがちな必殺技である。

 ※4人チーム:モンハンでは最大4人で協力プレイが可能である。

 ※※お断り※※ 太刀使いの方をdisるつもりはございません。私が使いつづけた武器というのは…………太刀です。

Comment(2)

コメント

キャリア・コンサルタント 高橋

TakeTopさん、

シャインの「組織の3次元モデル」をモンハンに絡ませるのは素晴らしいですね!
内容もすごく分かりやすいですし、思わずうなってしまいましたっ!
ぜひぜひ、また書いてください!

最近はパズドラなんかをチマチマやってるせいで少しモンハンから離れ気味ですが、こちらでもまたモンハンネタを書いたみたいと思います。

ちなみに、私もあれこれ武器を使うのですが、実は太刀や双剣あたりが一番苦手だったりします(ゲージの管理が難しくて…)。
MH4の発売が今年の夏に延期されたみたいが、そろそろリハビリを兼ねて、この機会にもう一度太刀を練習し直してみます(笑

TakeTop

キャリア・コンサルタント 高橋さん

高橋さんにそう言って頂けると光栄です!
カブりネタで恐縮でしたが掲載のご了承をいただけて本当にありがとうございました!

私は2ndGでは太刀メインで、3rdはスラッシュアックスもカナリ使いました(新武器に興味があったので)。MH4も武器が増えるようで楽しみにしてます。

・・・新武器(新技術)が気になってしまうのはITエンジニアの気質なのか??なんてネタもいいかもしれませんね(笑)

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