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就活生からの『ITエンジニアの仕事についての質問』

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 第1稿を出してからずいぶん期間が空いてしまいました。

 プライベートでやや混沌とした日々を送っておりましたので、気分転換に『時事争論』の話題に乗っかってみることにします。

■就活生からの『ITエンジニアの仕事についての質問』

○ワークライフバランスについて:
>仕事(残業)と私生活の両立はうまくいっているか、うまくいく方法

 最初から難しい質問です……。わたし自身はうまくいっている方だと思いますが、そもそも「うまくいく」というのは何でしょう、というのを考えてみると良いのかもしれません。

 学生の頃は、やりたいこと全部をやる時間があったかもしれません。しかし、就職して仕事をするようになると、どうしたって学生時代と同じような時間の使い方はできません。

 私生活の両立が「今まで通り好きなことに時間を使えるか?」ということであれば、これは100%不可能だと思います。

 わたしの場合は、まずは社会人として私生活の在り方を変えていったことが、バランスをうまくとれているポイントでしょうか。

 仕事や勉強で必要な時間と自分の本当にやりたいことの時間のバランスを見極めて、状況に応じて対応するのが大切だと思います。

 そりゃー時には朝から晩まで仕事をしなくてはいけない時もあります。特に新人にはスキルもないし、人一倍物事に時間がかかるのだから、これは覚悟しないといけません。

 しかし、バランス感覚が身について、仕事もこなれてくると、残業しなくてはいけない時間が減ったり、コントロールできるようになってくるので、私生活との両立は夢ではありません。

○デスマーチ・プロジェクトについて:
>経験はあるか、どれくらいの頻度であるのか、経験談など

 幸い、デスマーチまで達する経験はありませんが、かなりスケジュールがきつかったことは何度もあります。

 わたしは3年間同じプロジェクトに参加していましたが、年に3、4回ピークがありました。その時期は終電あるいは深夜まで……ということもありました。

 なかには無理をして倒れてしまう人もいたりするのですが、傾向としては、悩みすぎたり、仕事を抱えてしまう真面目な人が多いですね。わたしのようにおおざっぱだと、ちょっと疲れるくらいで何とか乗り越えられます。

 デスマーチなプロジェクトに参加した友人の話では、そういうプロジェクトになると、忙しいのにみんなの士気が低くなっており、だらだらと夜中まで開発し続けている……とか、そんな噂は聞いたことがあります。

 でも、業界的にはだんだんとそういう無茶なプロジェクトは減ってきているようです。

○ブラック企業について:
>ブラック企業に在籍していたことがあるか、周りや自分の経験談、ブラック企業の見分け方など

 これは分かりません。少なくとも、2ちゃんねるの情報を鵜呑みにするようなことはないようにしたほうが良いですね。

 人事の方と話した時にオーラで感じ取ったり、業界誌のようなものの批評にも目を通してみるといいのではないでしょうか? あと、現場の人にも会ってみることをお勧めします。

○学生時代に学んだこと(プログラミングやロジック)は役に立つか

 全部役に立ちます。ただし、直接的には役立たないこともありますので、その際に凹まないようにしましょう。

 わたしの場合がまさにそうなのですが、学生時代や研修で勉強した知識は、メインフレームという世界では直接使えるものはほとんどありませんでした。

 しかし、言語やロジックの知識やコンピューターの扱いは、ITに共通するものですので、仕事をしていると役立つことを実感できると思います。

○学生時代に「これをやっておけばなあ」と思ったこと

 これもよく聞かれますが、外資系に就職してしまったわたしとしては、もっと英語を真面目に勉強しておけば良かったかなぁと感じています。

 でも、個人的には学生時代は大いに楽しんで、人生経験やネットワークを広げたりと、伸び伸び過ごした方が社会に出てからも楽しくやっていけると思いますね。多少スタートは遅れても、やる気さえあれば何とかなります。

○人と話すのが苦手な自分でも、エンジニアをやれるか

 話すのが嫌い、というのだと大変ですが、苦手なくらいは問題ないと思います。

 真摯な気持ちというのは必ず伝わるものですし、ロジックや技術をしっかりと身につけておけば、コメンテーターのようにペラペラ話す必要はありません。

 資料を上手く作るとか、コミュニケーションをフォローする手段もたくさんありますし、同僚や先輩に助けてもらうのだって、恥ずかしいことではありませんので。

■回答してみて感想

 こうしてみると、自分が就職活動時に気になっていたことがほとんど出てこず、自分がいかに適当な就職活動をしていたのかと反省しました……。

 来年も新卒採用は非常に厳しいとの見通しですが、ぜひとも頑張ってもらいたいものです。わたしの弟も来年就職活動なのですが、幸運を祈るのみ……という感じですね。

 デスマーチやワークライフバランスなど、IT業界で出てきそうなキーワードがあるものの、読み返してみると、ITエンジニアだけに限った話ではないと思います。

 個人的には「IT業界だから飛び抜けて忙しい」ということはないと思いますので、尻込みせずに飛び込んできて欲しいと思います! 頑張ってください!

Comment(2)

コメント

こんにちは。またまたコメント一番乗り♪

全体的にすごく納得しました。個人的な意見ですが、さとまもさんみたいな人にOB訪問できたらよかったな~と思いましたね。

あ、来年弟さん就活なのですね。ぜひ、就ラボへのご登録を、お兄さまの方からおすすめいただきたいですw。

思いつきですが、@IT自分戦略研究所読者やエンジニアライフのコラムニストにOB訪問ができるとかいう就ラボのサービスがあったら、登録してくれた学生さんにはうれしいですかね~?

なんとなく今の大学生は、縦のつながりが薄そうかな~なんて思ったので。

サトマモ

>荒井さん
ご無沙汰しております。コメントありがとうございます!

コラムニストとOB訪問熱いじゃないですか!?
ぜひ発案してみてはいかがでしょうか? 
おっしゃるように今の学生だと、なかなか顔も知らないOB訪問をするっていうはハードルが高いかもしれません。
私もOB訪問はしていませんし…(されたことはありますが)。

もし企画になったら、喜んで協力してくださる方がたくさんいると思いますよ^^
学生も話が聞ける機会が増えるのは嬉しいんじゃないでしょうか??

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