元エンジニアの中小企業診断士が送る、気持ちよく働くためのコミュニケーションのススメ

渡鬼だって「つながり」の時代がきたよ。

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◆時代の流れがやってきた

 渡鬼(わたおに)。みなさんご存知ですか? そう、「渡る世間は鬼ばかり」のことです。

 いやぁ、あのドラマは、内容のドタバタに似合わず現代社会の変化や課題を盛り込みますよね。そう、先週の題材は、「ラーメン屋のお父さんが、親父バンドでネットCMデビューをしたら、そのネットCMを見た女子高生が、ラーメン屋におしかけてきちゃう」という話。

 というわけで、5月12日放送の「渡る世間は鬼ばかり」の内容に時代を感じ、今回の記事はエンジニア向けというわけではなく、ソーシャルメディアについて(ちょっとダラダラと)書いてみようと思う。

◆ソーシャルメディアの台頭

 ここ最近のTwitterやFacebookの盛り上がりを見ていて、「組織」や「個」がどのように変化していくのか興味深く感じていた。個人が仕事、趣味問わずさまざまな分野のことを発信することで、思いもよらない新たなつながりが生まれ、新たなコミュニティが生まれることを実際に自分も体験して、面白いと感じているからである。

 個人の持つ多様性が、さまざまな人をくっつける。横展開でも縦展開でもなく、フワっと生まれるつながりの関係性とでも言えばいいだろうか……。

 これらのソーシャルメディアの面白い側面は、個人の素性を晒すことで、その人の人となりが見えることだと思う。人物の多面性を知ることで、親近感と信頼度を高める効果があるんだと思う(もちろんその逆も然り)。

 「無縁社会」とか、「晩婚化で単身世帯の増加」とか言われているけれど、だからこそなのか「つながる」→「共有」→「新たなコミュニティ」という流れは生まれている。これって、来たる高齢化社会をどう楽しく過ごすかに関わってくるんじゃないの? なんて短絡的に頭をよぎるのはアタシだけだろうか。

◆情報はどこに集まるのか

 こんな風に「個人」の趣味嗜好が外に出ていく時代においては、「会社」の看板を背負って仕事をする以外にも、別の顔が生まれやすくなる。つながろうとする欲求か、発信したい欲求かはわからないが、会社という文化の中では飽き足らず、個人の顔が既に外(インターネット)に向かって出ているし、そこでビジネスにつながっている人もいる。個人の実名でのソーシャルメディア利用に対し、不安を感じる会社も多いのかもしれないが、この時代の流れを理解し、活用し、企業価値向上につなげるぐらいの勢いが必要じゃないだろうか。「情報は発信する人に集まる」と昔から言われているが、これからは「発信してつながった人、つながって発信した人に集まる」になる、いや、既になっているのだから……。

◆デジタルでアナログな「つながり」

 前述のラーメン屋のお父さんだって、よもや女子高生が店に押しかけるなんて想像できなかった。どこで誰が自分を見ているかわからない時代だし、それがどう注目されるのかもわからない時代だ。

 かつては、「家電から個電へ」と言われ、家族皆でひとつのものを共有することから、携帯電話や任天堂DSのように、1人ひとりが利用するものに変化してきた。「個」だなどと言われるとなんだか希薄な感じを受けるが、結局は「個電」になっても人間はつながりを求めるものなんだな、とソーシャルメディアの台頭を見ていて思った。

 うちの社長が「キュレーションってなに? デジタルだけどアナログってこと?」って言ってたけれど、この言葉は、妙におさまりがいいような気がする。実際の意味は、「情報に意味づけして、新しい価値を生み出す。」ということらしいけれど、その新しい価値は、人と人とのつながりから生まれている気がするから、やっぱりアナログだ!

 さぁて、これから何がつながるかな……。

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