ふつーのプログラマです。主に企業内Webシステムの要件定義から保守まで何でもやってる、ふつーのプログラマです。

罪と罰(24) 営業的な、あまりにも営業的な

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 ミーティングルームのドアを開けると、3組の視線が一斉に私に向けられた。

 五十嵐さんは機嫌の良さそうな笑み、中村課長はいつものとおり事なかれ主義を宣言するかのような無表情、そして久保さんは何故か顔を真っ赤にして額に汗まで浮かべている。

 一体、どんな話し合いが、ここで行われていたのだろう。私は心の中で首を傾げながら、五十嵐さんの隣に座った。

 「おつかれさま」五十嵐さんは私をねぎらうように言ってくれた。「帰って早々、呼び出してすまなかった」

 「いえ。なんでしょう?」

 「まあ想像はついてると思うが、もちろんKSR案件のことだ」

 「でしょうね」今、この面々での話題となれば、それしかないだろう。

 「箕輪さんが外出している間に、KSRの池田さんから実装の件で電話があったんだ。今回の契約では、うちは開発だけで、保守はKSRのシステム管理部で行うことになっているのは知ってるな?」

 「はい」

 私はうなずいた。武田さんが仕様書をやたらに細かく作っていたのは、そのためもあったのかもしれない。

 「で、実装フェーズにKSRのメンバーを参加させてもらえないか、と池田さんから申し出があった」

 「......つまり、一緒に開発するってことですか?」

 「そういうことだ。先方のプログラマを3人ほど、うちに常駐させたいらしい。その方が後からうちから説明を受けるより効率的だということだろうな。できれは来週の火曜日からを希望している」

 「なるほど。まあ、そうかもしれませんが、急な話ですね」

 「納期は来月末だからな」

 「いえ、そういうことではなくて、いきなり実装に参加したいなんて、前からその予定だったんですかね」

 私の何気ない疑問に、なぜか久保さんが顔をそむけた。

 「うん」五十嵐さんは久保さんに構わず言った。「実のところ、仕様書がちょっとアレだったから、うちの実装能力に疑問が出てきたらしいな。だからまあ、後々の保守のためにソースレベルで関与させたい、という理由は半分で、残りは進捗確認のためだろうな」

 その容赦のない言葉に、久保さんの顔が強張った。私が外出している間に、どのような会話が交わされたのか、その顔を見ると想像がつく。久保さんはきっと反対したのだろう。

 少し気の毒になった私は、別のことを言った。

 「それで、第2開発課で受け入れ体制を取るってことですね」

 それしかないだろうな、と思っていたから、修辞疑問に過ぎなかったのだが、五十嵐さんは首を横に振った。

 「いや。KSR案件は第1開発課の案件だから、第1開発課でやってもらう。実際、実装の大部分をKSRからのプログラマに任せることになるだろうな」

 「え?」私は驚きながら訊いた。「じゃあうちのメンバーが実装をやるんじゃないんですか?」

 「最初からそのつもりはないよ」五十嵐さんは少し笑った。「第2開発課は第2開発課の仕事がある。ずっと第1開発課の仕事ばかりやっているわけにはいかんだろう。第1開発課の下請けじゃないんだからな」

 「それはそうですが、今のところ急ぎの案件があるわけでもないし、KSRさんの方は12月末なんですから、サポートすべきじゃないんでしょうか」

 「そのつもりはない」五十嵐さんはそう繰り返すと、久保さんの方を見た。「君たちはそのつもりだったのかもしれないが、これは第1の案件なんだ。いつまでも第2開発課に頼ってもらっては困る。そっちで責任を持ってやってもらう」

 「いや、でも、もしKSR電機の方からさっきの申し出がなかったら、どうするおつもりだったんですか?第1だけで......」実装などできっこない、という言葉はさすがに口にするのが躊躇われた。

 「そのときは外注する予定だったよ。いくつかあたりもつけてあったが、KSR電機が人を出してくれるというなら、そちらを使わせてもらうだけのことだ」

 「......」

 確かにKSR電機案件は第1開発課の案件ではあるが、Webシステム開発部のそれでもある。第2開発課が手元に抱えているのは<ハーモニー>のバージョンアップと、新製品となるゲームの仕様検討ぐらいだから、急ぎの案件がある以上、そちらを優先するのを当然ではないかと思うのだが。

 疑問が顔に出たらしく、五十嵐さんは面白そうに私を見た。

 「わかってるよ。後で説明するが、第2開発課の方にはやってもらいたい件がある。だからKSRの方にばかりリソースを割いてもらうわけにはいかんのさ。とにかく」五十嵐さんは笑みを消すと、中村課長と久保さんに向き直った。「KSR電機の方は武田くんが第1で受けると宣言した案件だ。いつまでも第2のパワーをあてにしないように」

 その言葉で私は訊きたかったことを思いだした。

 「あの、武田さんですが......そのことは......」

 「ああ、知ってるよ」五十嵐さんは鼻を鳴らした。「KSR電機さんから電話をもらった後、真っ先に中村課長と武田くんにそのことを伝えた。体制を考えておけと言ったんだが、どこかへ行ってしまったらしいんだよな。だから、こうして久保くんに話をしているんだ」

 「そうですか。どうしたんでしょうね」

 そう言ったとたん、それまで黙っていた久保さんが、いきなりキッと私を睨み付けたかと思うと、低い声でうなるように言った。

 「本当にそう思ってるのかよ」

 「は?」

 「は、じゃないよ。お世話になった先輩に、よくあんな仕打ちができたもんだよな」

 「え、何のこと......」

 「何のことじゃないよ」久保さんは私を遮った。「レビューのときのことに決まってるじゃないか。ぼくたちに何か恨みでもあるのかよ。それとも副課長になったからって偉くなったつもりか?」

 その言い方にはムッとさせられたが、それよりも困惑の方が大きかった。

 「あの......」

 「これまでKSR電機と要件詰めてきたのは、武田さんとぼくなんだぞ」久保さんの声は次第に大きくなっていった。「なのに今日のレビューでそれを横からかっさらうような真似しやがって。そんなことしてまで手柄が欲しいのかよ。おかげでぼくたちの面子は丸つぶれになったんだぞ。わかってるのかよ」

――いやいやいや、全くわかりませんが。

 私はレビューのときの自分の言動を思い返してみた。記憶にある限りでは、武田さんが答えられなかった質問を代返しただけだ。しかも自分から発言したわけではなく、ほとんどは五十嵐さんが私に振ったものだ。

 「あ、あたしはKSRさんからの質問に答えただけですが」

 「あのな。この案件、武田さんがPMなんだよ。何をどうするかの最終決定権は武田さんにあるってことだろ。なのに、なんで箕輪さんが相談もなしに、ライブラリだのバリデータだのを勝手に決めてるんだよ。客の前で言ったってことは、会社として言ってるってことだろ。それ、わかってるのかよ」

 「それは、まあ、そこまで考えてはいませんでしたが」そう言いながら、私は少し怒りを感じていた。「でも、お客さんの前で答えを返せない方がまずいんじゃないですか?まさか、その場で武田さんに相談して許可もらうわけにもいかないですよね。それにそのときは、どうせ実装は第2開発課の方でやると思っていましたから。実装レベルなら、私が決めた方がいいじゃないですか」

 「それにしたって、武田さんから回答するべきだろうが」久保さんも荒い口調で言い返した。「そういうときは、まだ決まってませんので後ほど回答させていただきます、でいいんだよ。それなのに、勝手にペラペラ喋って。武田さんの信頼を損ねることになったんだぞ。箕輪さんはあくまでもヘルプで入ってもらっただけなんだから、その点をわきまえてしかるべきだろう。それがチームワークってもんじゃないのかよ」

 あまりにも的外れな言葉に私が絶句したとき、五十嵐さんが割って入った。

 「おいおい。箕輪さんが武田くんの顔を立ててわからないふりをするのがチームワークか?そんなのはただの馴れ合いでしかないわな。君にはプライドって奴が、これっぽっちもないのか」

 久保さんは黙り込んだ。五十嵐さんは哀れむような目を向けながら続けた。

 「我々エンジニアのプライドってなんだと思う?顧客にいいシステムを提供すること、それに尽きるんじゃないのか?自分が赤っ恥をかこうが、部下に間違いを指摘されようが、下げたくない人間に頭を下げようが、どんなことをしてでも顧客に満足してもらうシステムを納品するというのが我々のプライドだ。少なくともオレはそう思う。違うか?君はそう考えないのか?」

 押し黙った久保さんは答えなかった。

 「武田くんの信頼が損なわれた?それのどこが悪いんだ。武田くんが実装技術について勉強不足だった。そういう人間がプロマネやってることは、KSR電機さんにしてみれば大きな不安材料だろ。Webシステム開発部、またはこの会社全体に対する不信感につながりかねない。箕輪くんはそれを払拭してくれたんだ。感謝しこそすれ、非難するのは筋違いだ」

 「......」

 「武田くんが答えられなかった質問に箕輪さんが答えたことを、君は越権行為だなんだと言ったが、そんなのはこじつけでしかない。君が言っているのは、単に恥をかきたくないってことだ。俺たちに恥をかかせるな、先輩の俺たちを立てろ。要はそういうことなんだろう。それはプライドなんかじゃない。ただの面子だ。ガキじゃあるまいし、いい年した大人のエンジニアが面子で仕事するなよ。プライドで仕事してくれないか」

 久保さんの顔色が、赤→青→赤とめまぐるしく変化した。まるでPhotoshop で色相のスライダーを移動させたみたいだ、と私は場違いな連想をしてしまった。

 黙り込んでしまった久保さんを尻目に、五十嵐さんは、やや狼狽した様子の中村課長に言った。

 「武田くんには後でもう一度電話してみてもらえますか」事務的な声だった。「それで連絡が取れなければ、総務にお願いして、自宅の方へ行ってもらいましょう」

 中村課長は小さくうなずいた。それを確認した五十嵐さんが、続けて何か言おうとしたとき、壁際のIP電話が鳴り出した。私は駆け寄って受話器を取り上げた。

 「はい。ミーティングルームです」

 『あ、レイコちゃん』カスミさんだった。『KSR電機の池田さんからお電話なんだけど回して大丈夫?武田さんになんだけど、いないと言ったら、レイコちゃんか五十嵐さんでって』

 「はい。お願いします」

 短い電子音とともに回線が切り替わった。

 「お待たせしました。箕輪です。本日はご足労いただきありがとうございました」

 『池田です。こちらこそありがとうございました』

 「武田は席を外しておりまして。私でよろしければご用件をお訊きしますが」

 『お電話したのは、さっき武田さんが持って来られたいくつかの提案の中で、後で回答することにした件なんですが』

 「武田の......提案ですか?」

 思わず私が訊き返すと、武田、という固有名詞に反応して、室内にいた3人が顔を上げて見つめてきた。私はスピーカーモードに切り替えて、五十嵐さんたちにも会話が聞こえるようにした。

 『ええ。あれ、ご存じないですか?』池田さんがいぶかしげな声で訊いた。

 「すみません。午後から外出して、さっき帰ってきたばかりなので」私は弁解した。「武田がそちらに伺ったんですか?」

 『ええ。30分ぐらい前に帰られましたけどね』

 「そうでしたか。それで、その提案というのは、どんなものだったんでしょうか」

 池田さんにしてみれば、武田さんと同じ会社の私からそんな質問をされて面食らっただろうが、それでも何か事情があるのだろうと察したのか、親切に答えてくれた。

 『今日、いくつか持ち越しになった疑問なんかのすりあわせを兼ねて、もう一度、近いうちにレビューの機会を設けてもらえないか、ということが一つです。弊社の人間をそちらの実装に参加させるのであれば、なおさらきちんと仕様書を完成させておく必要があるんではないか、ということで』

 「はあ......なるほど」

 『それについて、一応こちらで検討してみたんですがね。スケジュールがスケジュールでもありますし、そもそも実装に参加させたいというのは、ソースを読めるようにしておきたいということでもあるんですよ。今日、拝見した仕様書だと、業務レベルでの落とし込みは問題ないんですが、実装レベルだとちょっと物足りないですし。まあ元々うちの開発メンバーは、それほど仕様書に力を入れる方じゃないんで』

 「すみません」

 『いえいえ。ということで、せっかく来ていただいたんですが、とにかく実装スタートを優先して欲しいということをお伝えしたかったんですよ』

 「わかりました。武田と五十嵐に伝えておきます」

 『お願いします。もう一つは、それとは別にキックオフパーティをやりませんか、ということだったんですが、こっちは聞いてますか?』

 「いえ......」

 『そうですか』池田さんが苦笑する気配が伝わってきた。『少し早めの忘年会を兼ねて、ということだったんですが。会場なんかは、御社の方で手配してくださるということで。こちらのメンバーの都合がいいのは、来週の6日か7日ですとお伝え下さい。参加は今日の3人と来週からお世話になる3人、あとうちの部長の予定です』

 「6日か7日、7名ですね」私はメモ用紙に走り書きした。「わかりました。こちらも伝えておきます」

 『お願いします。それでは、そういうことで』

 「わざわざありがとうございました。失礼します」

 電話を切った私は、3人に向き直った。

 「ということらしいです」

 「どこに行っていたかと思ったら......」中村課長が安堵したようにつぶやいた。「そうならそうと連絡すればいいのに」

 「連絡したら反対されると思ったんじゃないですか?」久保さんが五十嵐さんから顔をそむけたまま応じた。

 私も少しホッとしていた。荒木准教授から蜂群崩壊症候群の話を聞いた直後だったから、職場放棄とか失踪とか、穏やかではない方向の想像をしてしまっていたが、考えてみれば、失った自分のポイントを取り返すために顧客と直接交渉するというのは、武田さんらしいやり方ではある。

 五十嵐さんは久保さんの嫌みっぽい言葉にも、少し苦笑しただけで答えず、私に向かってこう言った。

 「進藤さんに、もう一度武田くんに電話するように言ってくれないか。つながったら、いつ帰社するのか聞くように......」

 その言葉が終わらないうちに、勢いよくドアが開き、話題の本人が意気揚々と入ってきた。

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 「行き先を伝えていかなかったことは弁解の余地がないです」武田さんは私たち――主に五十嵐さん――からの質問に答えて、持参した缶コーヒーを飲みながら答えた。「でも、私なりにレビューの失敗を挽回しようと考慮したんですよ」

 少なくとも、午前中のレビューが、武田さん的には失敗だったと認めるぐらいの自覚はあったわけだ。

 「なるほど」五十嵐さんは平静な声で言った。「それが忘年会というわけか」

 「キックオフですよ」武田さんは得意そうに訂正した。「顧客との一体感を醸し出し、親近感を高める有効な手段です」

 「要するに接待というわけだな。さすがは元営業らしい発想だ」

 「いけませんか。あまり使われてませんが、うちの部だって交際費の枠はあるわけですからね。たまには使いましょうや」

 「それでこちらからは、誰が参加することになってるんだ?」

 「私と久保、もちろん課長と副部長、できれば部長。後は、第2開発課のメンバーですね」

 反射的に行きたくない、と思ってしまい、私はその思いが顔に出ないことを祈った。お酒は人並みに好きだし、気心の知れたメンバーとやる宴会なら楽しみだが、1度しか顔を合わせていない顧客と飲んでも、余計な気を遣うだけだ。

 五十嵐さんは少し顔をしかめて考えている。それを見た武田さんは同じく顔をしかめて訊いた。

 「ダメってことですか?」

 「いや」五十嵐さんは顔を上げた。「今さらKSR電機さんに、中止だとは言えないだろう。私も参加する。ただ、第2開発課のメンバーは不参加にしておいてくれ。こっちは忙しいし、実装には参加しないから」

 「はあ?実装は手伝ってもらえないんですか?」

 五十嵐さんは、先ほど私に説明したことを、改めて武田さんに伝えた。それを聞いた武田さんの顔から笑顔が消えていった。

 「じゃあKSR電機から派遣されてくる3人だけで実装をやるってことですか」

 「そういうことだ。仮に第2開発課のメンバーを使うとしても、アサインするのは、守屋、木下、足立の3人の予定だったわけだから、人数的には変わらないよな。むしろ、KSR電機のコーディングルールを知っているだけ有利だと言えるんじゃないか」

 「まあ確かにそうですが」

 武田さんは完全に納得したわけではなさそうだったが、私はこっそり安堵していた。少なくとも第2開発課のメンバーたちに、出たくもない飲み会に出る命令を出さなくて済む。

 「わかりました。じゃあちょっと人数的に寂しいですが、キックオフはこっちで進めます。本当は箕輪さんと藤崎さんには参加して欲しかったんですけどね」

 この人は、私たちをお色気要員か何かだと思っているのか。

 「じゃあそういうことで任せるから」五十嵐さんは立ち上がった。「KSR電機からの受け入れについては、中村課長、指示をお願いします。箕輪さん、連続で悪いが相談したいことがあるから、15分後にまたここに来てくれないか」

 「わかりました」

 私たちは席を立った。廊下に出たとき、久保さんの声が私を呼び止めた。

 「箕輪さん」

 振り向くと久保さんが決まり悪そうな顔で立っていた。

 「さっきは悪かったね。ちょっといろいろあったせいで興奮しちゃって」

 気にしてないですよ、と言いたいところだったが、そこまで大人になりきれなかった。私は小さなうなずきを返事の代わりにした。

(続く)

 この物語はフィクションです。実在する団体名、個人とは一切関係ありません。また、特定の技術・製品の優位性などを主張するものではありません。

Comment(37)

コメント

azd

え...忘年会もといキックオフもやっちゃ駄目なんですか...?
標題もなんか営業を馬鹿にした雰囲気だし...
ここまでいくとただのパラノイアのような...

なにかをやり遂げるには、ジョブズよろしく頑固一徹じゃなきゃイカンってことかな

通りすがり

>azdさん
表題はニーチェの「人間的な、あまりに人間的な」のオマージュでしょうから、
あまり気にしなくてもいいのではないでしょうか?

アルコールでなんとなく解決しようする「営業的」手法を
論理的回答を求めている相手に使う行為が馬鹿にされているのであって、
人づきあい的なアプローチで問題を解決する営業そのものを
馬鹿にしているものではないと思いますよ。

ミーミー

>え...忘年会もといキックオフもやっちゃ駄目なんですか...?
やる事やってからならやればいいんじゃないでしょうか。
まともな仕事してないのに腹芸で籠絡しようなんて、それこそ「エンジニアとして」恥ずかしいと思いますけど。

azd


> アルコールでなんとなく解決しようする「営業的」手法を
> 論理的回答を求めている相手に使う行為が馬鹿にされているのであって、

> まともな仕事してないのに腹芸で籠絡しようなんて、それこそ「エンジニアとして」恥ずかしいと思いますけど。

なるほど...
私が思っている飲み会と、武田さんの思っている飲み会は、だいぶ質の違うもののようですね。

武田さんみたいなタイプと仕事した経験が無いのでイメージがつきませんでした。

MM

この物語に出てくる武田氏と同じような立場の人からの反発コメントがすごいですね。あくまでもフィクションなのに・・・。それだけリーベルGさんの描写力がハンパないってことで。

nagi

どうでもいいことだけど
今年の12月6,7日は金土、来年は土日…
平日に6,7日が来るのは2016年…つまりjQueryが2.10になるのは3年後…
おっと、だれかが来たようだ。

通りがかり

そんなにこだわらなくても、フィクションですから^^
ある種星新一氏の使用する「エヌ氏」的発想でいいんじゃないでしょうか?

地域的にはだいぶ限定想起されちゃってますけれど

lad

五十嵐さんの言う、第2開発課の方にはやってもらいたい件が非常に気になる。

第2開発課のメンバーがアサインされずに、武田さんPMでKSRのメンバーの実装がスンナリ進むのか。
あと、女性だからという理由で飲みの席に呼ばれるシーンがあるある過ぎて悪寒が…。

n

この飲み会を提案する時点で相手が何を求めているか捉えきれてないですよね。
これで要求仕様が得意とかよく言えたもんだ。

Masa

独断専行の上許可が下りなければ直接指示できない第二開発課のメンバーを勝手に動かそうとし、あげくセクハラととられかねない言動をしている時点でNGですが、それはともかく。

箕輪は(少なくとも社外的には)武田と同格だし顧客の評判ははるかにいいのだから、この飲み会に参加したら武田にとってマイナスにしかならないってことぐらいわからないかなぁ。

考えが浅すぎてどうにもならない。

m

いつも楽しい読み物をありがとうございます。
お陰様で月曜が待ち遠しくなってしまっています。

さて、あつかましくも……
「納期は今月末だからな」
【決戦は金曜日】が11月最後の金曜日だったから、ここは来月末かな?

匿名

ほんと、面子だけで仕事しないで欲しいんだよなぁ。
自分の名誉挽回のために、上層部には2週間で結合テストまで終わります
とか吹かしてきて、こっちには、もうそう言ったから何としても終わらせろ
だけで、何の作戦も当てもないっていう・・・。
結局2週間、デスマーチになり、顧客からの不定期の不具合対応も入り
現場と生ものである人間は心身ともにしっちゃかめっちゃかになり
2週間で終わったものの、人とその他作業の工程はボロボロ。
その影響と、2週間で終わった実績から、次のこれも2週間くらいでとか言われて
永遠に終わらないデスマーチへ・・・。
で、当の本人は割と毎日さっさと帰りやがるし。
まぁ、実装とか設計に関して対してやれる事もないからだけど、あー、やだやだ。

払底は払拭じゃないだろうか。。。

homo

一切の飲み会くたばれ派が溜飲を下げる展開

なんか

コメント欄に合わせて続き書いてる?
なんか私怨でも入ってる感じのグダグダ展開で残念。

勉強がてら調べてみました

>払底は払拭じゃないだろうか。。。
ふっ‐てい(払底)
[名・形動](スル)《入れ物の底を払う意から》すっかりなくなること。乏しくなること。また、そのさま。「人材が―している」

ふっ‐しょく(払拭)
[名](スル)はらいぬぐい去ること。すっかり取り除くこと。一掃。ふっしき。「因習を―する」「保守色を―する」

「箕輪くんはそれを払底してくれたんだ」と動詞的に使ってますから、
意味合いは似てますけど、この場合は払拭の方が使い方としては正しそうですね。

文左衛門

>表題はニーチェの「人間的な、あまりに人間的な」のオマージュでしょうから、

咄嗟に、横溝正史『獄門島』の「封建的な、あまりに封建的な」が浮かんでしまいましたが、元はそっちですか。

mさん、あさん、ご指摘ありがとうございます。
修正しました。

DumbObj

さらに追い込むのか。武田さんは必至かけられましたね。
それにしても、五十嵐さんは腹黒すぎる。
これだけの政治力があれば違うアプローチが十分とれたでしょうに。


ところで、本編にあるように、
ユーザー企業のプログラマーを実装要員としてベンダー企業に派遣するという形は、
実世界でも存在するんですかね? 


中村課長の行く末も気になる。

Masa

>ユーザー企業のプログラマーを実装要員としてベンダー企業に派遣するという形は、
>実世界でも存在するんですかね? 

開発だとどうだかわかりませんが、インフラ構築なら存在します。全員ユーザー企業っていうのは見たことありませんが。
大体以下の2パターンのどちらかですね。

1.ベンダーが信頼できない時に、監察として潜り込ませる。
2.カットオーバー後の運用を考えて実装に携わり仕様の詳細を確認する。

今回の場合は1かな。

もちろんどちらの場合でも実装要員がPMより立場が下ってことには絶対にならないですが、配下でも何でもないヘルプ要員を怒鳴りつける武田さんのことだからもめるのは必至でしょうね。池田さんの実装優先っていう方針も守らないでしょうし。

tehe

毎週楽しみに読ませていただいています。ありがとうございます。

>もちろんどちらの場合でも実装要員がPMより立場が下ってことには絶対にならないですが

私も実装要員がPMより立場が下ってことはないと思います。
でも、実装要員がスキル無しの人がだったりしたら・・・ゾッとします。

hoge

PG外注して赤っ恥かとおもったらさらにひどい受注元とは・・・
おっそろしいわー

>ユーザー企業のプログラマーを実装要員としてベンダー企業に派遣するという形は、
>実世界でも存在するんですかね? 
これをするばあいは、進捗表が信用できない時に使う手法ですよ。存在します。この状況になったらデスマ確定(もうなっている場合が多い)です。

保守のために入れこむってことはほぼないです。あったパターンとして新卒を鍛えてほしいっていう要望であったかなー。でもそれは信頼関係がばっちりあって(親子企業で)しかも人員費用はいらないよっていう条件なら1件あった

foo

> でもそれは信頼関係がばっちりあって(親子企業で)しかも人員費用はいらないよっていう条件なら

人件費いらない = 人件費分の教育をしてくれよ? じゃないですかやだー
せきにんじゅうだいだ

..

>nagiさん
11月最後の金曜日の翌週平日に12月6,7日があるので、この金曜日は実は11月30日に確定します。
で、11月30日が金曜になるのは2012年の次は2018年になります。
つまりjQueryが2.10になるのは3年どころか5年後…
おっと、うちにもだれかが来たようだ。

DumbObj

Masaさん、teheさん、hogeさん、どうもありがとうございます。
少し形は違うようですが、実世界でも実装要員を送りこむケースがあるにはあるんですね。

トレーニングやユーザーテスト目的だったり、仕様確認を円滑にするためといった名目で、
一時的に常駐するケースは見たことがあるのですが、
バリバリの実装要員として送り込むケースはは聞いたことがありませんでした。
いろいろな形があるもんですね。


武田さんにとっては、外注したほうが逃げ道があったでしょうね〜。
さて、誰がやって来ることやら。来週が楽しみ。

ふっちーLove

ビジネス的には仕事を外注して、
その外注した仕事を自社要員で行うことはありえない。

もしKSR電機がH&Gコンピューティング株式会社に出した作業の実装作業を
自社要員で賄うならその相応分の契約額を減額してもらわないと
コンプライアンス上の問題を生じる。
だって金払って外部委託した仕事を自分でやるわけだからおかしいでしょ。
会計士や税務署の前で赤いハンカチを振るに等しい。
たとえ減額に成功したとしても、
今度はバクった時の責任問題が発生する。まぁ、納期遅延でもいい。
いずれにせよ受託業者の責任か、実装したKSR電機の責任か揉めること間違いなし。
裁判のリスクを考えたら発注者が自社要員を入れるのは
よほど受託業者を森羅しているか利害関係を同じくしている場合のみで、
かつクリティカルな部分にはかかわらないようにする。
というか、請負契約であれ、委任契約であれ、
まともな契約を結べばかかわれなくなる。

幸運に恵まれて無事カットオーバーして運用も順調だとしよう。
今度は受託能力のないところに発注した責任を問題が生じる。たとえプロジェクトが成功したとしても契約の条項を捻じ曲げて自社要員を投入した結果だ。会社は正しいプロセスで正しい結果を出すことを求める。イリーガルな結果で成功しても認めない。認めたら統制がなりたたない。かくしてKSR電機の内部でもめる。

実装を行う理由ではKSR電機は自社要員を出せない。
KSR要員は実装能力の有無にかかわらず、
H&Gコンピューティング株式会社の業務を肩代わりできない。
まあ、リアルの世界であればね。

このフィクションの世界では
神の権力をもった有能な発注者が
無能な開発者を懲らしめるというストーリーを楽しめるんでしょうね。
素晴らしい。

ふっちーLove

誤字脱字が多くてすみません。

ふっちーunlove

>ビジネス的には仕事を外注して、
>その外注した仕事を自社要員で行うことはありえない。

自社要員が全部やったらそりゃおかしいけど
この場合はソースに慣れさせるという目的があるわけだからそういうことも十分にあり。
もしKSRが自社要員に実装させる代わりに減額を要求してきたとしても
H&G側が飲む必要はない。請負なんだから。請け負った業務を完了させればいいんだから。実装したのがH&Gの社員なのかKSRの社員なのかアルバイトの学生なのかは、会社対会社の契約上には影響を及ぼさない。

バグったときの責任も同様。納品物に瑕疵があったのならそれは請け負ったH&Gの責任。もしH&GがKSRの実装要員のスキルか何かを問題にしても、KSR側はあくまでも成果物の質を問題とすればいいだけのこと。

出す方(KSR)はOJTを相手(H&G)がやってくれるし中身にも精通できる。H&Gからすれば実装要員を増量できる。お互いにWIN-WIN。

うちの会社がアルファベット3文字の大手外資系会社の下請けをやったとき、そこから来たSEが何週間かうちの会社に常駐してた。どういう名目だったのかは知らないが。うちのプログラマに混じって普通にやってた。これがリアルな世界。

ふっちーLoveさんは大手同士の大規模プロジェクトしか経験がないのではないのだろうか。この話のような小規模だと途中経過なんかはあっさり無視されるものだ。

elseorand

顧客企業から開発の人がやってくる事例自体珍しいですが、
更に珍しい例として。

その顧客さんはソフトウェア企業でも何でも無いのですが、
言語毎にライブラリを貯めていて、メンテ要員もきちんといる。

そのメンテ要員の人が外注先に行って、
車輪の再発明をしないようにライブラリを使用方法こみで提供し、
新機能は抽象化してライブラリに追加することも行う。

このように、
この会社さんは「ソフトウェア資産」をしっかりと認識していましたね。
これを「レベルが高い」と評さざるを得ないのが、
日本のITがお寒い現状の一端。

ふっちーLove

ふっちーunlove さんへ

どうも自分の狭い経験だけで判断してしまったようです。
そのようにWin-Winの関係が追求できると良いですね。

コメント、有難うございました。

通りすがり

ふっちーLove

毎回思うのだけど、この人、文句ばっかりで具体的な解決方法の提示とか微塵もないんだよね。
どこのコンサルだかSIerだかに騙されたんだか知らんけど、言動は只の後ろ向きで粘着質な為にする批判家でしかないってのがね。
そんなんじゃ、そらどんなプロジェクトでも失敗に転がっていくと思いますわ。

いぬ

ふっちーLoveって人はけんかうってるっていうか煽ってるだけだろ。
読み流しておけばよい。
こういう文句だけいうヤツってPMOとかいわれるとこによくいるけどなw

かなた

才能がない人ほど批判家になる、と。

五十嵐さんの言ってる「第二開発でやって欲しい」ことってLEAPCRAFTのWebアプリ版作成、かな?
まぁ開発して終わり、な先のないKSR案件よりもいいよなぁ、新規開発案件・・・

オレンジ

教育目的であれ管理目的であれ、プロジェクトの規模に応じて補助的に何人か潜り込ませることはふっちーunloveさんの言うように割りとある話だと思いますが、今回の場合はこの3人が実装の主力になりますよね。
こういうケースは聞いたことがなくて、これだとふっちーloveさんの言うような懸念も出てくるのではないかと思いますがどうなんでしょうか。

さて、投入される3人はどんな編成だろう。
信頼できる経験者+経験のある若手+期待値の高い新人とかだろうか。
それとも相手の技術力に疑問があって納期も短いので普通に出来る人で固めてくるのかな。

アラファイブ

荒木先生みたいに何でも知っている人は現実世界には居ず(というかソフトウェアの分野ではすべての隠れた
因果関係すべてに“あらかじめ”精通した人間を設定するのが不可能)、知っていることだけ知っている人しか
居ないから、それをなんとかする為に営業とか居るのが本来で、

これまで、開発の人間が営業の人間に好き勝手されてきたのは、不利な権限配分であった時にゼロトレランスで
臨まなかったからなだけで、

営業の人間が不要になる、あるいは「可哀想だから居てもいい」だけの存在になるという事は未来永劫あり
得ないのに、

タイトルに営業の人間を揶揄する言葉をつけるのはどうかと思う。

行き倒れ

まさか、、、
実は実装部隊として請け負い契約のサードアイの人間が送り込まれて、
細かく要件と実装との食い違いを指摘する展開になるのでは、、、、、、、

東海林さんvs武田さん、って試合が始まりそうだ^^;

首ひねり

別に営業の手法を貶めているのではなく、技術を求められているのに営業的な手法を出してきた武田さんのちぐはぐさを出しているだけと思いますがね。
営業的手法で解決できることがあるのも確かですけど、求められているものとは違うのに自分が使える解決策を押しつけるって事が問題なのかと。

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