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第610回 プロマネに求められる要素

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 こんにちは、キャリアコンサルタント高橋です。

 前回のコラムでは最近のPMBOK事情を私なりの視点でお話しさせていただきました。今回は前回の続きでプロマネに求められる要素についてお話ししたいと思います。

■プロマネと言えば?

 そもそも、プロジェクトマネージャ、プロマネと言えば、何かしらのプロジェクトを遂行する責任者ですよね。このプロマネという職種から皆さんは何をイメージされますか?

 ひょっとしたらPMBOKのようなプロジェクトマネジメントのやり方、技法的な部分を意識されるのではないでしょうか。例えば、WBSを引いたり、進捗を確認したり、成果物のレビューをしたり...。どれもこれも、プロジェクトマネジメントの技法面をクローズアップしてますよね。確かにこれはプロマネに求められる要素と言えそうですよね。

 しかし、実際のプロマネはこれだけに留まりません。プロマネの仕事の9割はコミュニケーションと言われるように、顧客、ステークホルダー、チームメンバーなどとの対話があります。こうした対話を上手に対処することもプロマネに求められる要素です。

 更に言うと、プロマネは組織の一員でもあります。自分が担当するプロジェクトが組織戦略にどのような影響を及ぼすのか、ビジネスとしての視点も求められます。特に昨今は昔よりも変化が激しい時代なので、目の前のプロジェクトだけを見るのではなく、もっと大きな視点でプロジェクトを俯瞰し、プロジェクトの成功が組織にとってベネフィットを生み出すようなことも求められます。これも、プロマネに求められる要素と言えるのではないでしょうか。

■PMIタレント・トライアングル

 実はPMIはプロジェクトマネージャに求められる要素としてPMIはPMIタレント・トライアングルを定義しています。言うなれば、これがプロマネに求められる要素です。

 PMIタレント・トライアングルでは、プロマネに求められる要素として以下の3つを定義しています。

働き方(Ways of Working)...プロジェクトマネジメントのやり方、手法
パワースキル(Power Skills)...対人関係のスキル
ビジネス感覚(Business Accumen)...ビジネスにおける視点

 実は先ほどの例はPMIタレント・トライアングルを模したモノだったんです。。。

WBSの作成、進捗確認、成果物のレビュー ... 働き方
顧客、ステークホルダー、チームメンバーと対話 ... パワースキル
ビジネスとしての視点 ... ビジネス感覚

 個人的にプロマネと言えば働き方(Ways of Working)の部分にフォーカスされているように感じます。前回お話しした予測型アプローチや適応型アプローチのような話が出てくるのはその最たる例です。しかし、現実問題としてこうしたアプローチ方法を理解していればプロジェクトが回るのかと言われると決してそうではないですよね。

 実際のプロジェクトでは様々な不確実性に対処しなければなりません。そうした時にプロマネが独善的にプロジェクトを進めようとしてもうまくいかないですよね。そこにはチームメンバーやステークホルダーとの協働が求められます。このように、PMIタレント・トライアングルのパワースキル(Power Skills)もプロマネにとっては働き方(Ways of Working)と同じくらい重要な要素であることはお分かりいただけると思います。

 そして、組織の中にいて、何かしらのプロジェクトを任されているプロマネはプロジェクトだけを見ていればよい訳ではないですよね。プロジェクトが組織にどんな影響を及ぼすのか、どんなベネフィットを生み出すのか、そうしたことまで考えられるプロマネこそ、組織が求めるプロマネなのではないでしょうか。つまり、PMIタレント・トライアングルのビジネス感覚(Business Accumen)も組織の中にいるプロマネにとって求められる要素なのです。

■これからのプロマネに求められるモノ

 一昔前のプロマネと言えば、予測型アプローチのやり方を理解し、それを実践できてれば何とかなっていました。しかし、今は違います。それだけでは到底対処できないほど、プロジェクトが複雑になってきています。

 そうした状況の中で世の中が旧来のプロジェクトマネジメント像やプロマネ像しかイメージできないでいると、いずれプロマネという職種はその役割をこなせなくなってしまい、なくなってしまうかもしれません。

 しかし、実際には時代が変化する中でプロマネという職種も変化しています。これからのプロマネは旧来型のプロマネとは違い、不確実性の中にあって、柔軟な考え方を持ち、チームを協働させてプロジェクトを進めていく存在になっていきます。

 このような考え方を持ち、実践することが、これからのプロマネに求められるモノだと私は考えます。

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