地方エンジニアが感じる地方・中小企業での悩み

不満を声に出せるように

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 今シーズンは暖冬と言われながらも結構な寒さが続いていましたが、ようやく春の兆しが天気予報上には見受けられるようになりました。北国に住む身としては、路肩に積み上げられた雪壁が早くなくならないかなと感じるあたりです。この時期になると、4月からの新しい期の始まりに向けてあわただしくなっているのではないでしょうか。かくいう私も、これまで出向していた先の会社に転籍することになり、諸般の手続きを諸々進めているところだったりします。

 そのような状況では、会社ごとに異なる作法や利用ツールなどに戸惑うことが非常に多いです。メールに始まりスケジューラや共有ファイルストレージなど、利用頻度が高いものが変更されると慣れるまでに非常にストレスを感じてしまいます。例えばメールでは、一昔前だと利用するクライアントは同じものを利用し続けていたのであまり影響はありませんでしたが、今ではサービスをそのまま利用することが多くメールクライアントを PC に入れていない人も珍しくありません。

 利用しているサービスそれぞれにメリットやデメリットがあるので、一概にこのサービスで統一すれば......と言い切ることはできません。会社で利用するインフラ的なサービスの場合は特に、色々多くの人の思惑が絡み合ってそのサービスを利用していることが多いので、一社員がどうこう思う以上に入れ替えることが難しいケースもあります。社内政治で済む場合もあれば、社外も巻き込んだ形になっていることもありますのでなおさら難しい話題です。

 社内でこのような事情を抱えているにもかかわらず、ユーザーに対してはある種決まったシステムというかサービスを売り込むので、そもそも自分のところはどうなんだ、と言われたら乾いた笑いが出てきてしまうこともあるかもしれません。ビジネスプロセスを見直して~、と言って商談を行う企業の内部では、人に話せないようなフローが組まれていることもないとは言えません。サービスを連携して自動化しよう、と言っている企業の中では各サービスが独立して連携されていないといった、そもそもどうなのよと思われる企業も、もしかしたらあるかもしれません。

 そのような企業に入社した場合、自分たちができていないことを相手に求めるのはどうなんだ、と思うかもしれません。私とかはもういい年齢になってしまったこともあり、なにかしらの仕組みに不満を感じたとしても、色々な関係者を想像したりして仕方ないね、と飲み込んでしまいます。ですが、これは将来的によくない方向へと進めてしまう考え方なのではないでしょうか。

 会社を変えていくにも、何かしらの不満を起点として若い層が立ち上がっていくことが重要です。極端なことを言えば、年老いた層が立ち上がって何かしらの変革を行うとしてもそれがなかなか良い方向に進むことはなく、色々なところの妥協点をつないだだけでそれほど改善できないのにやった気になる、そんな形で終わってしまうことが予想できます。本当の意味で変えていくには、若い層が主体にならなくてはいけないのです。

 どこの会社でも何かしらの問題は常に抱えているものです。そのような問題を前にしたときに、改善していくことを選択できるような環境にしていくためにも、できるだけ声を上げていくことを習慣づけていくことが必要なのだと思います。

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