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買い手市場の必勝法をお教えします

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 こんにちは。アデコ株式会社でキャリアコンサルタントをしている山口です。

 最近はメディアから暗い話題ばかりが目に入ってきますね。雇用の問題、業績下方修正、事業撤退など……。転職活動もそんな不景気のあおりを受け、厳しい状況であることは事実です。一般的に雇用情勢が悪化すると買い手が有利な市場、『買い手市場』になります。買い手、つまり採用企業側が強くなるということは、転職者には辛い逆風が吹くことになります。今までは問題なかったことが許されなくなる……。そんなことも多くあります。

 そこで今日は、『今までは気にしなかったけど、これからは十分気をつけなくてはならない』転職活動のイロハについて書かせていただきます。

 まず「応募書類」。

 買い手市場で、一番気をつけたいのが「応募書類」の書き方です。すでに転職を経験されている方もいらっしゃると思いますが、皆さんはどのような書類を用意されましたか? マニュアルをしっかり読んできちんと作った場合は良いのですが、会社で用意されている技術経歴書を転用したり、独自にフォーマットを用意した場合は注意が必要です。もちろんマニュアルに書いてあることがすべて正しいとは断言できませんが、少なくとも及第点はとれるはずです。

■「応募企業に合わせて志望動機を書いていますか?」「単なる経歴の羅列になってはいませんか?」

 私が転職される方を企業へご紹介する際、このようなことを言われることがあります。

  •  「志望動機に書いてあること、うちの求人にはマッチしてないみたいですよ」
  •  「これって技術者を派遣するときの技術経歴書ですよね」
  •  「志望動機が書いていないのですが、この方は他にどのような会社を受けているのですか?」
  •  「長すぎるので短くまとめたものを出してもらえますか」

 今までは言われなかったことでも、最近は細かな点まで指摘されます。

 もちろん人材紹介会社もきちんとチェックをしていますが、それを上回る指摘があることも否定できません。この件については以下の記事などもご参照ください。

 次に気をつけたいことは希望年収についてです。一念発起して転職するからには、年収をアップさせたい方もいらっしゃるのではないでしょうか。しかし、実際は転職者全員が年収を上げているわけではなく、逆に年収を下げてでも転職する方が多くいらっしゃいます。先ほども申し上げたように、不況のなか企業は人件費の増加には慎重になりますし、厳しい目で中途採用をしています。もちろん、年収をアップさせたいと思うことは自然なことで、転職活動のモチベーションにも繋がることです。一方で、求めれば求めるほどハードルは高くなることを認識した上で交渉に臨む必要があります。

 また、少し変わった注意点としては「面接時間の調整」があります。以前は夜間に面接時間を設定している企業が多かったのですが、最近は「昼間に来てください」と言われることがあります。離職中の方であれば問題はないのですが、お仕事をされながら活動されている方だと転職活動の継続可否にもかかわる事態になりかねません。

 もちろん、ここで取り上げたようなエピソードは一例です。不況下でも積極的に中途採用をしている企業も多くあります。しかし、今まで以上に細かな点まで留意して活動し、貴重なチャンスを逃すことがないように心がけることが重要です。そうすればこうした時期であってもキャリアアップ、レベルアップできる転職が実現できるはずです。

 ここには書ききれない転職活動のコツ、注意すべき点はたくさんあります。私たちアデコは、そうした部分のフォローを含め、よりよい転職・キャリアアップの実現へのお手伝いをさせていただいています。転職を検討されている方はぜひアデコのキャリアカウンセリングに一度お越しください。皆さんの夢の実現に、一緒に参加させていただければと思います。では皆さん、ステキなエンジニアライフを!!

山口孝之
コンサルタント
人材紹介サービス部
アデコ株式会社

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