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スキーの達人は下から上に滑ることができる?

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 「えっほ、えっほ!」

 とはきっと言っていないと思うけれど、長い登り坂をスキーを履いた選手が上って行く。大変そうだ。ソチオリンピックのクロスカントリー競技。これをテレビで見ていて思い出したことがある。

■スキー場で驚いた

 昔、私が初めてスキーに行ったときの話。軽い吹雪になって視界が少し悪くなってきた。ふと前方を見ると、

 「あっ、下から上に滑ってる!(゜Д゜)」

 スキーの達人になると、下から上に滑れるのかっ! (注:そんなことはありません)

 達人を拝んでおこう、と近づいて見ると、達人は上から下がったロープに捕まって引っ張られている。そして頭上には動くロープが張ってある。いわゆるロープリフトってやつだ。

 な~んだ。こんなリフトがあるなんて知らなかった。でもびっくりしたなあ。こんなに驚いたことは初めてだ。

■思考のフレームワークに当てはまらないもの

 先日のコラム(*1)で、「科学的でないこと」について書いた。科学っていうのは世の中のさまざまな現象に理由をつけて説明すること。また、Anubisさんのコラムによれば、思考のフレームワークの一つだそうだ。そしてそのフレームワークに当てはまらないと、インチキだ、錯覚だ、奇跡だ、まぐれだ、と言われてその存在は素直には認められない。

 ロープリフトにしても、それまでの私にとっては未知の存在だった。だから「奇跡だ」と思って、受け入れることができなかった。でもコロンブスの卵と同じで、知っていれば当たり前。近づいてロープが見えたら、ロープで引っ張り上げるという科学のフレームワークに当てはめることができて納得した。

■不思議なことがあってもいいじゃない

 以前、マジックショーを見たことをコラムに書いた(*2)。意外なところからカードが出てきたりして驚いた。けれども科学のフレームワークをはみ出すことはなさそうだ。なにかしらの細工をしていたのだろう。

 ところが、テレビでときどき見るイルージョンにはタネの想像もつかないようなものすごいものもある。あり得ないところからあり得ないものが出てきたりする。科学のフレームワークに当てはめることができない。

 そんなときに、「なんで?なんで?」 と考えすぎるのを私はもうやめた。タネを想像できなくたっていいじゃないか。人類にとって未知なことはまだまだたくさんある。科学のフレームワークからはみ出したことがあった方が楽しいではないか。「あり得ない」と否定せずに取りあえず受け入れてみよう。フレームワークにとらわないで自由な発想ができれば、エンジニアとして新しいものを生み出せるようになるだろう。それに、いつの日かスキーで下から上に滑れるようになるかもしれない!?

 abekkanでした。

 (*1)「科学的であることは常に正しい?!」

 (*2)「システム思考でマジックショー」

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