上場企業の情報システム部長が、基幹システムを開発/運用する毎日で感じたこと

「情報システム部長」というエキサイティングなポジション

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 はじめまして。正宗ヒデヲと申します。

 自己紹介をいたします。現在、外食・サービス業に分類される上場企業に勤めています。社内システムを担当するいわゆる「情報システム部」に所属しており、現役の情報システム部長です。転職を経験しており、前職は出版社で情報システム部長をしていました。

 情報システム部勤務歴は20余年、うち情報システム部長歴は通算9年。大きなプロジェクトも数多く経験していますし、成功も失敗も喜びも悲しみも経験値として重ねていますので、客観的にはベテランの情報システム部長にカテゴライズされてしまうでしょう。

 わたしのコラムですが、企業の情報システム部長はどういう価値基準で日ごろ何に注意し、どんな行動をしているのかを読者に伝えたいと思っています。

 わたしの立場は、

  • もし読者がソフトハウス、SIer、コンサルティング会社などに勤めているのであれば、発注元の責任者
  • もし読者が業務部門の社員であれば、情報システム部の責任者
  • もし読者が社内SEであれば、上司
  • もし読者が企業の社長であれば、部下

にあたると思っています。

 身近な存在ではないかもしれませんが、現在の企業において情報システム部長の影響力は、潜在的には大きなものだと思っています。また、本来はエキサイティングなポジションであるにも関わらず、その存在が魅力的な主人公として語られる場面は少ないように感じます。

 多くの情報システム部長が、基幹システムを安定運用し続ける責任の重さを感じ、コスト削減・要員削減圧力に悩み、テクノロジと経営の融合に苦慮しています。そのために表面上現れる行動は、執務机で眉間に縦じわを刻んで腕組みをしているか、役員室を右往左往しているか、あるいは新しいテクノロジーに浸って浮世を忘れているかということに……。

 みなさんの脳裏に情報システム部の部長が思い当たるようでしたら、その彼(彼女)を想定して、「ああ、こんなことを考えているんだ」と何らかの発見をしてもらえたならば、わたしのこのコラムを書く動機と合致します。

 じゃじゃ馬のような企業システムを巧みな手綱さばきで乗りこなす情報システム部長。そんな理想をイメージして、「企業システムの手綱」とコラムのタイトルを付けました。

 今後とも、よろしくお願いします。

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