生き様176. 父が残してくれた教え
私事で恐縮なお話
私事で大変恐縮ですが、先日父が亡くなりました。
コロナ禍が本格化する少し前に倒れ、約3年に渡る闘病の末、息を引き取りました。
遠方であること、コロナ禍の最中の行動制限があること、等の事情が重なり、見舞うことも難しい状態でした。
ちょっとしたアクシデントや仕事との兼ね合いで、葬式も納骨も参加できていません。
この週末に、墓を参る予定です。
今回は、そんな父から学んだ大切なことの中から、人と車の動きについて3つ記します。
1. エンジンの掛かっている車には近寄らない&停まっている車の後ろを歩かない
「車と喧嘩するな、絶対に負けるから」というのが父の言葉です。
「車は歩行者を見ていない」と、事あるごとに言っていました。
例えば、エンジンを掛けて路肩に停車している車は今動き出すかもしれません。
駐車場に停まっているとは言っても、バックランプが付いている車は動く準備をしている車です。
しかも、動き出す際に歩行者を見落としている可能性は高いのです。
であれば、我々歩行者の自衛手段としては、エンジンの掛かっている車には近寄らないことです。
とはいえ、駐車場ではエンジンの掛かっている車を避けるほうが難しいでしょう。
そういう時は、車の後ろではなく前を通ることを意識しましょう。
縁石や車止めがあるからと過信しない。運転手に存在をアピールすることが大事です。
僕は信号のない横断歩道を渡る時には、視界に車が居ないか、両方の車線の車が止まってくれるまで渡りません。
「止まってくれるだろう」という期待ほど、危険なものはないのですから。
2. 信号が変わった直後に渡らない
信号が変わった途端に、ロケットスタート宜しく駆け出す歩行者を見かけます。
これがとても危ないことである、と父は教えてくれていました。
何故なら、信号の代わり際に慌てて交差点侵入してくる車がいるからです。
「一歩分でいいから、信号が変わってから道路に出るまでに時間を置け」
これが父の教えてくれた対策方法です。
目安としては、黄色の点字ブロックより歩道側にいること。
これに加えて、交差点の状態を見て危ないな、と感じれば左右を確認することを忘れません。
3. 導線を塞がない
これはどちらかというと人同士の動きです。
特にグループで動く時は、周囲の導線を塞がないように意識をすることを教わりました。
導線を塞いでいると、前方確認を怠った人や自転車が突っ込んでくるから、ということです。
特に最近は、歩きスマホで前方の注意が疎かな人・自転車が多くあります。
なんとなーく周りの流れに合わせているだけですので、導線を塞ぐアクシデントがあれば衝突は免れません。
エスカレーターから降りた所で立ち止まる人は、この衝突される例でしょう。
特に立ち止まる際は道の真ん中ではなく隅に。
建物などの出入り口になっていないところを利用する。
当たり前のことなのかもしれませんが、周囲を見てみると案外できていないと感じます。
次の世代に残したい話
父はトラックの運転手をしておりました。
その為、人と車の関係については、普段から考えるところが多いのでしょう。
特に多くの教えを受けていました。
例えば、車のブレーキの掛け方。所謂ポンピングブレーキ。
お陰で、プロほどではないですが、僕のブレーキはスムーズと評判です。
ただし、ハンドル操作が荒っぽいので乗るのを嫌う人が多いのですが……。
他にも、カメラの話、電気の話、スキーの話etc…
色々な教えを残してくれました。
そのどれもが僕を形作る大切な教えです。
中には、全然守れてない教えもあるのですが……(遠い目
それでも「原動機付きの二輪に乗るな」は遺言として固く守っていくつもりです。
結婚もしておらず、子供も居ない僕には、次の世代に伝える方法がありません。
こうして書き記すことで、父の教えが誰かの役に立てば……と願って書きました。