地方エンジニアが感じる地方・中小企業での悩み

年齢とチャレンジと

»

 よく、「年齢を重ねるごとに新しいチャレンジを行うのが難しくなる」と言われています。

 結婚や出産など、環境が変わることによる責任の増大も理由としてありますが、新しいことへとついていけないのではないか、という不安があるから現状を維持する人も、多くいると思います。

 実際、家庭環境など責任が増えていくことは多くの人が関わる問題であり、そう簡単に避けて通れることではありません。幸運にも、そのあたりの問題をクリアして、かつ新しいことへとチャレンジできるというのもそうそうあるものではありません。そのせいもあり、チャレンジを行わずに現状の立ち位置を保守していくことは、心情的にもよく理解できます。現状の環境に不満があり、新しい環境に移りたいと考えていても、今の生活を維持する責任があるからです。

 独身が多い若い世代ではこのあたりの責任が少ない人が多いので、年を経た人間より行動に移しやすいというのは間違いなく存在します。

 また新しい環境と言わなくとも、新しい技術に挑戦することも場合によっては今までの立場を否定することになるのが十分考えられるので、あまり積極的に行動できない人も多いでしょう。

 ですが、IT業界は何度も言うように、進化の速度が他の業界よりもすさまじく速いです。前回のプロジェクトで利用した技術が、今回のプロジェクトでは時代遅れと判断され採用されないことはよくあります。どのタイミングでそう判断されるか、というのはその技術を身に着けている本人が判断できるものではなく、同じような立場にある多くのエンジニア達が判断した結果、世の中がそう動いていくものなのでしょう。

 会社として、新しいことへのチャレンジを推奨していても、現場のエンジニア達が同じように考え行動しているとも限りません。現場としては、新しいものを導入してトラブルを起こすよりも、使い慣れたものを使い続け問題を減らしたい、という考え方があります。それはそれで、理解できなくもありません。保守的に考えると、それは至極、真っ当な考え方です。そのように保守的に考える人たちもいますが、反対に貪欲に新しいことにチャレンジする現場というのも存在します。特に最近では Web 系の会社にそのような傾向が多く感じられるのではないでしょうか。

 他の会社、他の人間と競争することがまったく起きない環境だというのであれば、新しいことにチャレンジする必要はないのかもしれません。ですが、そのような環境は極めてまれです。

 余程のことがなければ、大抵は同業他社と争いながらも案件を勝ち取っていくことが通常です。なので、差別化を図るためにも新しい技術の習得を行い続けていく必要があるのだと思います。

 このように考える人がある程度以上いるのであれば、環境を変えずとも空気を変えていくことも可能だと思いますが、なかなかそううまくいかない環境というのも同じくらい多いでしょう。

 多くの人が保守的に考え、改革的な考えを好まない会社というのは、良し悪しに関係なく存在します。そのため自身の考え方と、会社や同僚たちとの考え方の間にギャップが生まれ、いつしかそれはどうにも抑えがつかなくなります。ため込んだ不満はその人の働き方だけでなく、体自体にも影響を与えることがあります。ここまでくると、簡単に解決することはできなくなり、転職か独立か、と選択を考えなくてはなりません。その場所に留まることでプラスになることは非常に少なくなっており、できるだけ早期に環境を変える必要があります。
 そのような背景もあってか、ここ最近の記事にはノマドワーキングといった新しい働き方のスタイルや、独立を薦める内容のものが多く見受けられます。環境を変える、という点ではおおむね同意なのですが、そのように選択を行わなくてはいけない状況になった場合には、一度落ち着いて考えてみてください。

 特に自分1人の問題で済まない環境にいるのであれば、なおのことよく考えてみてください。ただしこれは転職するな、独立するなということではなく、転職や独立はあくまでも手段なので、どの手段を選ぶのが最適なのか、その点はじっくりと考え話し合う必要があるのだと思います。ここで焦って飛びついても何もいいことはありません。
 慌てずに探し続ければ必ず適した道が見つかります。適した方法が見つかります。そしてそれは年齢に関係なく挑戦することができる方法も、数多く世の中には用意されているのだと思います。

 そのようなことを考えていたこともあり。

 私は明日より新しい環境で働きだします。
 アラサーと言うよりもアラフォーな自分ですが、全力で頑張っていく所存です。

Comment(0)

コメント

コメントを投稿する