いろいろな仕事を渡り歩き、今はインフラ系エンジニアをやっている。いろんな業種からの視点も交えてコラムを綴らせていただきます。

変態系エンジニア、文系新卒でITの世界に片足を突っ込んだ人にツッコミを入れる。

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 よう、春からIT会社の新入社員くん。変態系エンジニアのAnubisだ。

 ITって Ikariya Tyosukeの略称ではない。Ishibashi Takaakiの略称だ。情報が古いのはエンジニアにとって命取りだぞ。そして、ボケるときは分かりやすくリンクを張ろう。対応の細かさは重要だぞ。

Q:経済学部卒。ITって何ですか? A:え? さっき知ってるって言ってなかった?

“ITってあれでしょ。Ikariya Tyosukeの略称でしょ。知ってる知ってる”

のすぐ後に、

“■経済学部卒。ITって何ですか?”

って、おい! どういうことだよ!!

 まぁいいや。ITとは何か。けっこう関わって長いが、未だによくわからん。たぶん、大半の人がそうだと思う。「これがITだ!」なんて言う人に限って、お金絡みの話がしたいだけだったり、遊びみたいなノリのIT系の勉強会で、ガチな技術系の議論が入ったりする。一見冴えなさそうな風貌の人が、技術を語り出したら急に輝きだす。そういう訳の分からない世界だ。

 ただ、一つ言えること。相手の言うことをよく聞き、的確にツッコミを入れる力。これはITの世界で役に立つ。理系であれば理論から分析すればいい。文系なら言葉の意味から噛み砕けばいい。それぞれやり方があるので、必ずしも文系が不利とも限らない。参考として、過去に書いたコラム読んでください。

■正解:無知って恐い

 どんな業界か知らないのなら、今知ればいい。そんなことでちょっと語ってみる。

 ちなみに、IT業界で無知であるほど恐いことはない。何の準備もせずにミーティングに行くと、追求の集中砲火を浴びる。また、身に振りかかる理不尽を撃退するには、理論武装が必須だ。時によっては、リアルで逆転裁判みたいなやり取りが起きる(ただし、最後はたいがい権力で捻じ曲げられる)。

 IT業界は戦場と似ている。皮肉だが、理不尽な理由で戦うところが、特に戦場と似ている。個人的な感想としては、むしろ肉体労働の方が楽だった。ただ、ある一線を超えた時、自分にしかできない何かが身につく。そこまでたどり着くと仕事が楽しくなる。

 あと、IT関連の記事が、全部ルー大柴が喋ってるみたいで全く理解ができない。なんて思ってるようですが、この点についても以前書いたコラムで触れています。

■無茶すると腐る。

 全ての企業という訳ではないが、君の想像するより腐っている企業は多い。大企業も例外ではない。また、腐り方にもいろいろなバリエーションがある。会社はホワイトでも、部署単位で腐ることもあるし、一定周期で腐敗する組織もある。どこに就職しても、一定のリスクは避けられない。就活でエネルギーを使い果たさないというのはある意味賢い。余ったエネルギーで今後来る試練に対して策を練るといい。

 コラムに対して、「なんだ、この未熟者!」みたいなコメントも見受けられるが、私は逆だと思う。面接受かった理由は、多分、君、面白かったんじゃねーーっすか? それが、一緒に働いてもいいかな。という結論につながったのだと思う。きちんと無駄な苦労を避ける知恵も持ち備えている。ポテンシャルは十分に高い。仕事で無茶ばかりするエンジニアは、どっかで腐る。仕事で成功しても人生で損をする。

■で、こっからが本題だ。

 これから入る新卒の書いたコラム。そこに熟年のエンジニアがコメントをつける。ついでに、現役のエンジニアがツッコミのコラムを書く。まだ働いたことのない新卒なので、自分たちからしてみれば言いたい放題言える。

 しかしどうだろう。自分たちが経験やスキルを抜きにして、対等の立場で張り合ったらどうなるのだろう。多分、観察力において負ける人が多数、文章力で負ける人も多数、ユーモアで負ける人も多数。といったところだろう。

 圧倒的有利な立場から人を見ると、どんな人でも劣って見えてしまう。そして、自分の欠点に気付かなくなるのではないか。それが、文系新卒、ITの世界に片足を突っ込む。をコメントを含めて読んだ感想だ。ついでに言うなら、ITの世界に両足突っ込んだときのコラムを楽しみにしている。

 会ったことがないのでどういう人かは知りません。でも、6A1Uさん、一応応援してます。今後の活躍を期待しております。

Comment(3)

コメント

Buzzsaw

私もあのコラムで批判・上から目線の説教が出たことに、ちょっと違和感を感じます。どう考えても、コンパクトに美しく構築された文章を賛美するべきだと思っているので・・・。

面白い

面白いけど、
Takakiってなに?
Takaakiじゃないの?

@IT編集部

>面白いさま

ご指摘いただきありがとうございます。
先ほど修正させていただきました。

今後ともエンジニアライフをよろしくお願いいたします。

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