いろいろな仕事を渡り歩き、今はインフラ系エンジニアをやっている。いろんな業種からの視点も交えてコラムを綴らせていただきます。

実は私には致命的な弱点がある

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■私の弱点

 実のところ私は、働きだしてからずっとエンジニアをやっている訳ではない。年数的には、同年代の人の半分くらいしかやってない。それでも、同年代のエンジニアとは対等、もしくはそれ以上で対応することができている。また、悩むことなくスラスラと文章が書くことができる。

 どうやら私自身、人並み外れた観察力や理解力があるようだ。おかげで、スキル的な部分で困ったことがない。しかし私には致命的な弱点がある。人の顔と名前が覚えられないのだ。どの人を見ても、同じ顔に見えてしまう。つまり、人を人として認識できなかったのだ。

■致・命・的☆

 当たり前だが、人を人として認識できていなければ、当然、人間関係でトラブルが生じる。友達もほとんどいなかったし、外見の割には、圧倒的にモテなかった。人と別の部分ばかり見ているので、会話が成り立たなかった。

 そんな性格なので、青春時代は暗かった。今でこそ、エンジニアという自分の能力を発揮できる立場に就けたから良かった。おかげで、自分の欠点を長所でカバーすることができるようになったし、欠点にアプローチするだけの余裕が持てた。

■ある意味の平等さ

 ある意味、私は恵まれていると思う。自分の弱点がしっかり認識できているからだ。弱点があることで、かなりしんどい思いをしたし、これからもそれは続くと思う。また、人の意見や雰囲気に流されないから、正確に物事を見ることができる。高い観察力や理解力も、こういった理由で成り立っている部分もあるのだ。

 もし、私が普通に人と接する能力があったら、エンジニアやコラムニストとして能力を発揮することは無かっただろう。自分の強みは弱点に支えられている。一方的に優れている訳ではない。単に人とフォームが違っただけなのだ。

■自分の弱点を受け入れられるか

 何の弱点も無く、ただ強みだけが存在する。一般的にはそういう理想形がよく語られる。だけど、弱点は弱点で存在してもいいのではないかと思っている。弱点を補うにしても、経験や状況等の条件が整わないと補えないからだ。

 確かに弱点を放置するのはまずい。でも、解消できないならうまく付き合っていくという選択肢もあると思う。状況の変化で、いままで弱点だったものが強みに変わることもある。無理に現状の良し悪しに合わせなくてもいいんじゃないかと思う。

 致命的な弱点でも、発想次第で活用する方法はある。欠点があってもいいじゃないか。そんな、寛容さがあってもいいのではないだろうか。

Comment(1)

コメント

かも

私も顔で人を覚えられず、辛い経験ばかりしてきました。

私の場合は、さらに感情(表情)が変わると同一人物と判断できなくなります。誰でもご機嫌で笑顔の時と不機嫌な顔の時がありますが、私には同一人物に思えないのです。普通の人が気付かない違いまでも認識してしまうせいのが原因のようです。非常にまれな症例みたいですね。大人になってから自分で調べたので、解決できず大変でした。

僅かな違いを認識するので、裏で何かを行っている人、嘘を付いている人、半社会的な人格障害などを簡単に見つけてしまいます。で、嫌がらせを受けたりします。

私もこの特徴をうまく活かせばよかったのでしょう。他人と違う事を強みにするのはなかなか難しいですね。

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