いろいろな仕事を渡り歩き、今はインフラ系エンジニアをやっている。いろんな業種からの視点も交えてコラムを綴らせていただきます。

君は爺さん(婆さん)になってもエンジニアとして食っていけるか。

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■エンジニアとしての寿命

 一時期、「エンジニア35歳定年説」という言説が蔓延していた。人間である以上、年を取れば体力も気力も衰える。なので、エンジニアとしてばりばり働けるのは、せいぜいが35歳だろう。という内容だったと思う。

 本当にそうだろうか。いろいろな視点から考えてみたい。

■後継者がいないので、自然と現役でいられる

 実際の現場を見ると、30歳半ばを過ぎてもいまだに一番下っ端で、年下がいない……なんて話をたまに聞く。実際、出生率がだんだん下がってきて、若い人が減ってきている。それに伴い、自然と現役エンジニアの年齢が上がっていく。その結果、35歳定年説を覆してしまうのではないか? なんて思う。

 また、現場が人を育てないため、業務をこなせる若い人が減ったり、企業も“即戦力”ばかり求めるので、経験のある30~40代でないと仕事が回らなくなったりしてないだろうか。

■年代に合った働き方

 確かに、年をとると気力、体力は衰える。だからと言って、役に立たなくなるかというとそうではないように思う。そう、年配者の後方支援能力は目を見張るものがある。これを生かせば、日本はいい方向に覆る気がしてならない。

 確かに、若ければ第一線でばりばり働ける。ただ、同じノリで一生働くのは無理だ。それぞれの年代には、それぞれポジションがある。また、それぞれの性格にも見合ったポジションがある。エゴむき出しで理想を追いかけるより、それぞれの役割を見直すのもいいと思う。

 それぞれの能力も大事だが、組み合わせも大事じゃなかろうか。

■結局はやり方次第

 爺さん、婆さんというとヨボヨボしてるというイメージがある。しかし、80超えても山登りしてる爺さんもいる。黒柳徹子もあの年になってもテレビでしゃべくりまくってる。年をとるとヨボヨボするとは限らない。

 老いると元気がなくなるのではない。普段の行動次第じゃなかろうか。

 若さに頼って無茶ばかりすると、ある時点で燃え尽きる。元気な年配者は、何らか、マイペースで自分の居場所を確保している。ここにエンジニアとして長く食っていくための秘訣があるように思う。

 がむしゃらに突っ走るだけが能じゃない。長く働くためには、長く働くためのペースで働く必要があるんじゃなかろうか。

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