髪盛ってるから森姫

器に任せた教育を。

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 先月のお題は新人/部下の教育方法でした。いまさら書きます。

 これを書いているのは、ちょうど入社式の日です。

 街で真新しいスーツを着ている人をみかけたりしては「あぁ、あんな時代もあったなぁ~」と思います。

 さて、わたしは1人出向先で働いているので、部下はいません。

 ですが、一応自社には部下がいます。そんな部下から届いたメールのやりとりで「教育」について考えたのでご紹介したいと思います。

 歓迎会・送別会シーズンということもあり、残念ながらわたしの会社でも別れを経験することになりました。

 送別会を行うことになり、幹事を部下が行うことに。その案内のメールを一部抜粋。

 「このたび退職されることになりました○○さんになにか買ってあげるので○○○○円ほどお願いします」

 まて、買ってあげるってなんだ?

 ○○さんはその部下から見れば上司にあたる人です。

 その人に対して「買ってあげる」とはなにごとだ!!

 しかし、部下もいい大人です。頭ごなしに怒ってもしょうがないと思い、わたしはこんなメールを返しました。

 「案内のメールを送るときは、誰かに一度みてもらったほうがいいですよ」

 そして数時間後に帰ってきたメール。

 「え? なにか問題があった?w まぁ、社内メールなので無問題です!」

 正直な話ですがかなりイラッとしました。

 「君は社内メールをなめているのか!!」と激怒しそうな心を抑えて、どうすれば大人の返し方ができるかちょっと悩みながらそのメールはおいておきました。

 その日、所用で訪れた旅行代理店にて旅行の手続きをしていたときのことです。

 若い店員さんに手続きをしてもらい、遠くにある資料を取っていただこうとしたとき、店員さんが一言。

 「部長、そこのファイルとって!!」

 ぞっとしました。

 明らかに上司であろうその部長さんにため口。しかもお客様(わたし)の前で。

 部長さんもなれたように資料をとっておりました。

 この光景は当たり前なのでしょうか?

 目上の人にものを頼む態度にしては大きすぎるような……。

 これが世間のデフォルトなのか。

 わたしの頭が固いのか、世間がゆるいのか……途方にくれてしまいました。

 誰に注意していいのか分からず、そもそも注意するべきことなのかも分からず。

 困ってしまって、とりあえず身近な人生の先輩(母親)に相談してみました。

 「頭ごなしに叱っていいものではないよ。ただ、いってあげるのは1つの教育だから、『わたしはこう思う』というのを言うべき。あなたが言ったことに対して、どういう反応するかはその人の器によるから。器以上のことを求めないほうがいいよ」

 世間の基準がどうなっているかは分からないですが、わたしは「上司に対してものすごく硬くならなくてもいいと思うけど、最低限のマナーや敬語は必要」だと思っています。

 この考えを部下に伝えることにしました。

 「社内メールであっても、ある程度の緊張感はもってくださいね。緊張感がないと、ふとしたときに他所でも出てしまいますよ」

 わたしが送った言葉に対して、部下がどう思ったのかはまだ分からないです。あとは部下の器にまかせることにしました。

 部下に対して頭ごなしにしかりつけて強制させることは誰でもできます。

 さきほどの部下に対して、わたしは「言葉遣いがなってない!! 今すぐマナー講座にいって敬語の勉強をしてこい!!」ということもできます。

 しかし、それは自分の考えを押し付けるだけになるのではないでしょうか?

 たしかに時には強制する教育も必要になります。叱るのも大切です。押し付ける教育よりかは自分で考えさせる教育。「器に任せる教育」というのも必要です。

 とはいえ、任せすぎるのも駄目ですけどね。バランスが大切ということです。

 4月から新人を育てる方は多いかと思います。ぜひ「考えさせる教育」を取り入れてみてください。

Comment(3)

コメント

はじめまして、kickupと申します。
いつも拝読させて頂き元気を頂いております。
お母様は素晴らしい方ですね。そのお言葉、私も心に刻んでおきたいと思います。(まだ新米の身で後輩はいませんが^^;)
私もよく
「今のはないだろ・・・」と思うことがあるのですが、海外に居るのでさほど上司部下の意識は日本ほどすることがありません。改めて日本のビジネスマナーの重要性を認識しました。ありがとうございました。

組長

森姫さん

こんにちは。組長です。

素敵なお母様ですね!特に「器以上のことを求めないほうがいいよ」というお言葉にものすごく納得しました。

結局、どんなに良いことを言っていても伝わらなければ意味がありませんし、イマドキの若者に古い人間の常識を押し付け彼らを変えようとするのではなく、考えてもらうきっかけを提供するのも良い教育方法ですよね。

Jitta

子ども持つとね、わかるんです。自分がどのように教育しているか。
同じことを、子どもがやるからorz

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