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テルマエ・ロマエで見た、古代ローマのエンジニアライフ

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 「今日は、よい風呂の日か!」

 先日、4月26日、よい風呂の日の朝刊に映画「テルマエ・ロマエⅡ」のコラボ広告がたくさん載っていた。

■テルマエ・ロマエ

 映画の1作目は私も見に行った。阿部寛が演じるルシウスは古代ローマ帝国の風呂の設計エンジニア。現代の日本にタイムスリップして、そこで見たシャワーやジャグジーやウォシュレットのアイディアを古代ローマに持ち帰って導入するというコメディーだ。面白かったのでⅡも見に行きたい。

 ここで、古代ローマのエンジニアと現代のエンジニアの仕事について考えてみた。

■現代のエンジニアライフ

 古代ローマ時代では考えられないほど現代では技術が発達した。技術が発達すると細分化される。例えば1人で風呂を全部設計するのではなく、浴槽の開発とボイラーの開発とジャグジーの開発は分業される。

 私は昔、電気メーカーで関数電卓の開発に携わった。そこでやったことは、電卓の内部のチップを保護するためのコーティング剤の開発。関数電卓のチップは大きくて重い。電卓を床に落としても壊れないようにするために技術開発が必要だった。大事な任務だ。

 基本設計やメインとなる処理部分を担当したエンジニアは関数電卓を作ったという達成感を持てるだろう。でも私がやったのはコーティング剤の開発にすぎない。これでは、「自分が関数電卓を開発した」という気持ちにはなれなかった。技術が細分化されすぎていて自分が関わったのはほんの一部でしかない。ものづくりで得られる達成感は小さい。

 技術が細分化されると、エンジニアのみんなが達成感を得られることは少なくなってくる。

■古代のエンジニアライフ

 テルマエ・ロマエのルシウスは、現代技術のアイディアを取り入れて当時の技術で実用化した。電気エネルギーの代わりに奴隷パワーを使うとかして。アイディアをパクッたことで悩んだりもしたけれど、古代ローマで実用化したという達成感は大きかったことだろう。

 当時は部品の調達が難しかっただろうし、皇帝の機嫌を損なうと処罰されるというリスクもあった。でもストレスで心の病になってリタイアするエンジニアは現代ほどいなかっただろう。それを考えると、古代のエンジニアライフの方が現代のエンジニアライフよりも充実していたのかもしれない。もっとも、当時のエンジニアが本当に映画のような生活をしていたのかどうかは分からないけれど。

 ちなみに、テルマエ・ロマエの主役の阿部寛は、「あべかん」とも読めるが、私とは何の関係もありません。

 abekkanでした。

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