缶切りもフロッピーディクスも知らない世代

ワークスタイル

» 2014/01/14

　「缶切りって使ったことない」

　と、長女に言われた。

■缶切りってな～に？

　缶切りで缶を開けようとしたら、小5の長女は缶切りを使ったことがなかった。そういえば今の缶詰は全部パッ缶方式だから缶切りなんて使わないんだ。缶切りの他にも、私が子供のころは普通に見たり使ったりしていたもので、今ではあまり見ないものがいくつかある。

　ダイヤル式の電話機。「ダイヤル回して手を止めた♪」なんて歌詞を聴いても今の子は意味が分からない。もちろんダイヤル式電話をかけることもできないだろう。

　昔の電車ごっこセット。セットには切符と改札で切符に穴を開けるハサミがついていた。これも今の子は理解できないだろう。今では自動改札が当たり前。改札で駅員が切符を切る風景なんてもうずいぶん見ていない。でも、今考えると昔の駅員は改札で瞬時に料金不足の人を捕まえていたのだから今よりも優秀だったんだ。

　電車の時刻表。なくなった訳ではないけど使わなくなった。昔は旅行に行くときは分厚い時刻表を開いて乗り継ぎを調べたものだ。だが「駅すぱあと」が登場してからはその手間は不要になった。今では誰もがネットで電車の時刻を検索している。

■フロッピーディスクってな～に？

　職場でも、20年前には毎日使っていたものが今ではなくなっていたりする。流行り廃りの早いIT業界だから当然といえば当然だ。でももしも若手に「フロッピーディスクって何ですか？」なんて聞かれたら、「フロッピーも知らないのか！」とちょっとムッとしてしまわないだろうか。今年の新人は不勉強だ、と。でもそれって、時代が変わったってことなんだよねえ。

■世代が違うことを認識して

　家にいるときに子供が缶切りを知らなくてもムッとすることはない。でも職場で若手がフロッピーを知らなかったらムっとしてしまう。その違いはなに？

　相手が幼い子供だから許せるというのもある。さらに自分の子供の場合は実際に世代が違うから知らないことがあっても当然だと感じる。

　ところが職場で一緒に働く仲間だと世代が違うという認識がない。自分と同じ視線で社会を見ていると思うから、知っているはずのフロッピーを知らないとムッとしてしまうのだろう。自分が一世代前の古い人間になってしまったことを認めたくなくって。

　でもそれではいけない。世代が違うことを認めて常識が違う若手も受け入れるようにしないと。

　まだ俺は若手とそんなに変わらないよ、と思っているオジサン予備軍のあなた。あっという間ですよ、新人との世代ギャップを感じるようになるのも(笑)。

　abekkanでした。

 

　「缶切りってなあに？」