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体罰って、デスマーチよりはマシ?

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 バシッ!

 大阪の高校や柔道界から始まって体罰が問題となっている。あとから続々と、ここでも体罰があったことが発覚した、というニュースも出てきている。

■昔はよく見かけた体罰

 私が学生の頃は、引っぱたく、うさぎ跳びで校庭1周、1時間正座、といった体罰はよく見られた。マンガの世界でも、巨人の星をはじめとする熱血スポコンマンガでは、体罰と区別のつかないシゴキのシーンは必要不可欠だった。サザエさんでさえも、カツオ君が水の入ったバケツを持って廊下に立たされるという体罰を受けていた。体罰に耐えて鍛え抜かれた者が立派に育つ、とされていた。

 だが最近ではそういうシーンも少なくなってきた。体罰を撲滅しよう、という風潮によって、これからは体罰は大幅に減りそうだ。

■デスマーチって体罰じゃないの?

 IT開発のプロジェクトでは、しばしばデスマーチが発生する。徹夜で朝までに修正しろと言う開発リーダー。月曜までに仕様変更に対応しろと言うプロジェクトマネージャー。機能を追加するけど納期は厳守と言う顧客。これって体罰のようなものじゃないの?

 デスマーチに放り込まれるくらいなら、うさぎ跳びで校庭一周したり、バケツを持って廊下に立っている方がよっぽど楽だ。朝までに仕上げろと言われたら、うさぎ跳びするから許して、って言ってみようか(^_^;)。

 私の世代だと、学生の頃に納得できない体罰も体験しているので、デスマーチで無茶な要求を出されてもなんとか頑張れるのかもしれない。おかげさまで根性だけはつきましたってことで。

 しかし今後はどうなるのだろう? 30年後に職場が全く体罰の無い学生時代を過ごした世代ばかりになったら、デスマーチに耐えられるのだろうか。「こんな待遇だとは聞いてません」とすぐに辞めてしまうかもしれない。部下がそんなヘタレばかりだったら、リーダーやマネージャーは大変だ。30年後が心配だ。

■未来の明るいIT開発現場

 あまり悲観的になってもいけないので、反対に楽観的に考えてみよう。

 30年後。体罰が無いのが当たり前になった時代。仕事のやり方は根本的に見直された。朝までに修正しろと言う開発リーダー、月曜までに仕様変更に対応しろと言うプロジェクトマネージャー、機能を追加するけど納期は厳守と言う顧客、なんて許されるはずがない。体罰が撲滅されたのと同じように淘汰されて絶滅した。

 そして、「デスマーチ?、何ですかそれ?」 と言われるような明るく楽しいIT開発の現場が普通になっている。

 いいなぁ、30年後の開発現場が待ち遠しい。

 って、その頃には私はとっくに隠居してるか。(^_^;)

 abekkanでした。

 関連サイト:体罰撲滅ブーム

Comment(2)

コメント

言葉は正確に!

マスコミをにぎわせている「体罰」ですが、言葉を拡大解釈するのは良くないかと思います。
「体罰」は、何かまずいことがあり(ミスなど)、その代償として課せられる罰だと思います。

本文中に書かれている、デスマーチは、何かのミスに対する罰なのでしょうか?
この文面の言いたいことが、「体罰」でないことは分かっていますが、「体罰」という言葉を独り歩きさせるような拡大解釈は良くないと思います。

それとは別に、開発環境の改善は大使かに必要ですね。日本の弱いところは、仕組みで問題を解決しようとせずに、人の教育で問題を解決しようとするところだと思います。そのため、「辛い仕事を乗り越えることで、一人前に・・・」的な考え方になるのではないでしょうか?
品質や納期・対応などの質を落とさずに、開発環境を良くする取り組みに期待したいと思います。

コメントありがとうございます。

ここで書いたデスマーチは、ミスに対するペナルティの場合もあるでしょうが、自分のせいではないことが多いでしょう。体罰と言うより、「いじめ」の方が近かったかもしれません。

おっしゃるとおり仕組みで解決することは大事だと思います。これからは増えていくのではないでしょうか。仕組みがあっても結局は人の質が大事だ、と言うのももっともな話ではありますが。

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