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AQUA STAR TREE をリバースエンジニアリング

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 「あっ、噴水に星☆マークが映ってる!」

 長女が見つけた。東京池袋のサンシャイン・シティの噴水広場に通りかかったときのこと。クリスマスの曲が流れ、噴水の水には赤や緑の星やハートやアルファベットが映し出されている。なかなかきれいだ。

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■AQUA STAR TREE って

 これは、AQUA STAR TREE と名付けられていた。滝が円筒状になったような形で水が落ちてくる。そこに上のライトからの光が当たって模様や文字を映し出す。滝の水は常に落ちているのではなく、模様を映すタイミングのときだけ落ちてくる。ライトの色と角度と落ちる水のタイミングで、きれいなイルミネーションが可能になっている。

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 ところで、これを制御するプログラムってどうなっているんだろうか?

■制御プログラム

 AQUA STAR TREEを制御するプログラムには、以下のような処理があるのではないだろうか、と想像してみた。

 パターン入力処理:映し出すパターンを入力する処理があるはずだ。丸やハートの形や文字を登録していく。色も指定する。同じパターンを繰り返したり円筒に沿って回すような動きも簡単に指定できれば便利だろう。

 水量制御処理:パターンを映すときだけその方向の水を出す。その瞬間にパターンデータがある部分だけ水を出すように同期をとる必要がある。

 ライトの制御処理:入力されたパターンデータに従ってライトの点滅と角度と色を制御する。水が下に行くにつれて加速して落ちる速度が速くなるから、角度の操作も加速しなくてはいけない。なかなか難しそうだ。

 音楽との同期処理:流れる音楽のリズムに合わせて映し出すパターンが切り替わる。この曲のときには何秒後に次のパターンデータに切り替える、というように同期を取る。

 プレビュー処理:実際に噴水を動作させる前に確認するための機能。入力したパターンデータがどう映るかをシミュレーションしてモニター上に表示する。円筒形の噴水を立体的に表示すると結構たいへんな処理になりそうだ。

■街でリバースエンジニアリング

 AQUA STAR TREEが実際にこんなソフトウェア構成になっているかどうかは分からない。ただ、街で見つけたシステムを見て、頭の中でリバースエンジニアリングして構成を考えてみるとちょっと楽しい。みなさんもやってみてはいかがだろうか。

 あっ、AQUA STAR TREEを見上げながら歩いているそこのお兄さん。足元の段差にオチるよっ!。

 今日はこんなオチで。abekkanでした。

 関連サイト
 AQUQ STAR TREEは中川翔子のデザイン
 SunshineCity×KONICA MINOLTA AQUA STAR TREE

Comment(2)

コメント

仲澤@失業者

いいですね。散歩がてらのリバースエンジニアリング。
子供の頃、理髪店の看板(赤青白の帯がグリグリするやつ)が不思議で
ずっと眺めてました(vv;)。

大人になった自分は、ある時期、こういった制御全般を扱う
「シーケンサ」アプリとハードウエアを作ってました。
パソコンで時刻毎に外部に信号を送って制御するわけですね。
シーケンサは、その制御パターンをスケジュールするわけです。

数十年前の当時のスペックですが、
 時間分解能は10[ms]、
 アナログ出力(0~10[v])数十チャンネル、
 リレーメイク出力数十チャンネル、
 MIDI出力1系統。
 SMPT等外部時刻入力
 外部デジタル入力(0~5[v])数チャンネル
 PCはNEC PC-9801等
 プログラムとOS等はROM-DISK(CONTEC)に実装
 シーケンスデータはフロッピー(デバッグ)か、上記ROM(実働時)
アナログ出力は、照明のカフがこの仕様だったのですね。今はバリライト
など、CPU付きで通信で直接制御できるものが主流かもしれません。
まあ、後は各チャネルに何を接続するかと、演出家さんとの打ち合わせ。
テストは一般に夜中です(しくしく)。

ということで、リバース結果についての感想は
「かなりいい線いってます。もうちょっと原理的に還元し、シンプルに考えてはどうでしょう」
といったところかもしれません。

abekkan

>仲澤@失業者さん

コメントありがとうございます。
もうちょっとシンプルに考えてよかったですかね。

理髪店の看板をずっと眺めてた ってちょっとわかります。
子供のころのちょっとした好奇心が、のちのエンジニアを育てるんでしょうね(^o^)/

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