今、話題の人工知能(AI)などで人気のPython。初心者に優しいとか言われていますが、全然優しくない! という事を、つらつら、愚痴っていきます

029.人工知能(AI)を考える

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初回:2019/02/20

1.AIネタ

 Python関連のブログなので、人工知能(AI)に関するネタは時々アップします。(※1

P子「AIの時は真面目よね」(※2

 今さらAIブームの話をしてもつまらないので、私の考え方を述べたいと思います。

 まず機械化という観点で考えてみます。

  目 → 虫眼鏡、顕微鏡、望遠鏡、カメラ、衛星写真...
  耳 → 補聴器、マイク、集音器...
  口 → 入れ歯、ミキサー、スピーカー...
  手 → スコップ、ペンチ、ハサミ、ロボットアーム...
  腕 → ショベルカー...
  足 → 靴、タイヤ、自転車、自動車、新幹線...
  脳 → 計算尺、電卓、百科辞典、録音機、ビデオカメラ、人工知能...

  飛ぶ → 飛行機、ロケット、UFO...
  泳ぐ → 船、水上バイク
  潜る → シュノーケル、酸素ボンベ、潜水艦

P子「何か変なのまざってない?」

 要するに人の能力を強化する道具って、昔から色々あるという事です。そういう意味ではパソコンなどというハードだけではなく、google や amazon などのシステムも人間の能力の向上に貢献しているのではないでしょうか?

2.AIの期待と不安

 現在、蒸気機関と聞いて『すごい』とか『革命だ』などとは思わないかもしれません。ただし第一次産業革命と言えば蒸気機関となり、当時としては画期的だったと思います。現在のAIブームはまだ蒸気機関が出始めた頃と同じで、今から本格的な活動が開始されると思っています。

 あくまで道具としてのAIです。

 Q1.AIで仕事が奪われる?
 A1.そんなものはいつの時代でもあり得ます。

 私は会社に入社当時は電子回路設計の技術者でした。約10年後、ソフトウエアの子会社に出向することが決まりました。つまりミクロの視点でいえばいきなりハードの仕事がなくなりソフト技術者になったようなものです。

 マクロの視点ではどの仕事がなくなるか予測するのは面白いのですが、ミクロの視点、つまり自身の仕事がどうなるかは、AIが有ろうとなかろうとどうなるか判らないと考えておいた方が良いと思います。

 Q2.AIで仕事が楽になる?
 A2.そんなものはいつの時代でも楽になりません。

P子「何か投げやりな回答になってない?」

 AIと言っても色々あります。当然仕事量が減ったり効率がアップすると仕事が楽になりますが、その分別の仕事が増えるのでトータルで考えると『出来ることをするだけ』というのは変わらないんじゃないでしょうか?もちろんAIを利用した新会社を立ち上げて何もせずに持ち株で楽に生きるという方法もあるでしょうが、それは AIに関係なく、今すぐでも実行可能だと思います。

 Q3.AIで社員がくびになる?
 A3.そんなものはいつの時代でもあります。

P子「回答になってないでしょ!」

 正直なところ、日本の会社ではAI導入で人が減る場合、社員の協力が得られずAI導入に失敗するでしょう。うまく社員を再配置するなどして、徐々に進めていくという事は可能かもしれません。
 ところが社員を抱えていない新興企業やドライな海外企業がAIを駆使した効率的な事業を始めれば、日本の動きの遅い会社や事業部が丸ごと無くなってしまう可能性があります。仕事ではなく会社を他社に奪われる覚悟は必要でしょう。

 Q4.AIで貧富の差がますます広がる?
 A4.そんなものはいつの時代でもあります。

P子「回答の行、コピペしたでしょ」

 AIでも何でも効率化が進めば、一部の人達に富が集中するというのは資本主義の世界では当然です。ただ、これまで以上に貧富の差が進むでしょう。
 正確に言うと『貧富の差が広がる』というより『中間所得者層が減って、低所得者層が増える』という話です。

P子「低所得者層、低所得者層、低所得者層...うまく言えない」

 この問題は、口ではうまく言い表せないくらい難しいということです。

P子「意味は違うけど理解できたわ」

 『年収180万円程度の日本人が「激増」する未来』で、面白い予測をされています。例えば長距離トラックの運転がAIにより自動化されたとしても、日本政府はAIで失業させないために、必ず乗員を同乗させる法律を作るだろうと。所がそんな仕事は誰でも出来るし、仕事の内容次第では全国各地にお金をもらいながら旅行ができる魅力のある仕事になるかもしれないと。当然給料はそれなりになるでしょう。

 この低賃金の問題、AIうんぬんというより、すでに進行している問題でありAIによって予測以上に加速するという事です。

 『年収300万円時代』(※3)が話題になって久しいですが、今や年収300万円の人が日本でいちばん多いそうです。

3.AIの進化

 AIが進化して人間の知能を追い越すシンギュラリティ問題(※4)がよく言われますが、感情的にならずに普通に考えれば、当然起こりうるでしょう。
 そもそも人間が考えるという行為は魔法でも何でもなく、脳内のシナプスやら神経伝達物質やら何らかの物理現象で行われているのだから、それらを別の手段(もっと良い方法)に置き換えることは物理的に可能です。

TOMYさんの『謎の新任課長』(※5)のお話なんて、本当にあってもおかしくない話だと思います。
P子「承認業務なんて、適法、適正であれば機械が判定した方が正確で速いもんね」

 そうなると真っ先にクビになりそうなのが、課長さんってことかも!?

P子「...否定できない」

ほな、さいなら

======= <<注釈>>=======

※1 人工知能(AI)に関するネタ
 012_AIと第四次産業革命
 http://el.jibun.atmarkit.co.jp/pythonlove/2018/10/012ai.html

 014_AIと少子化
 http://el.jibun.atmarkit.co.jp/pythonlove/2018/11/014ai.html

※2 P子「AIの時は真面目よね」
 P子とは、私があこがれているツンデレPythonの仮想女性の心の声です。

※3 『年収300万円時代』
 森永卓郎が予想~「年収300万円時代」を予言して15年、今後は年収いくらになる?
 http://www.1242.com/lf/articles/140334/?cat=politics_economy,life&pg=happy

※4 シンギュラリティ問題
 人工知能「2045年問題」 コンピューターは人間超えるか(2015/1/29 7:00)
 https://www.nikkei.com/article/DGXMZO82144080Q5A120C1000000/

※5 TOMYさんの『謎の新任課長』
 情報システム部門のリアル 『謎の新任課長』
 http://el.jibun.atmarkit.co.jp/sysadreal/2019/02/post_13.html

 昔の上司が「出張申請を夜中に登録するな!」と怒ってました。申請があるとメールが飛ぶように設定していたようで、確かに至急でなければ受ける方も迷惑ですが、怒られた方も災難というものでしょう。

Comment(2)

コメント

風尾

いつも楽しみに読んでいます


「そんなものはいつの時代でもあります。」
そうなんですよね
じゃぁ、AIがなかったらバラ色の世界が待ってるかって言うと…ねぇ?


ベーシックインカムなんかの導入は、自動化が進んだ社会の方が現実的だと思いますし…

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