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生き様007.技術は人を幸せにするのか?〜ケータイ捜査官7が示した明日未来〜

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ケータイ捜査官7 Blu-ray BOX 発売決定おめでとうございます!

2008年に放送されていた『ケータイ捜査官7』という特撮ドラマをご存知でしょうか?
どこにでも居そうな高校生、網島ケイタが、セブンフォンレイバーと呼ばれる、ガラケーに手足の付いた高度なAI)と共に、数々のサイバー事件を解決しながら絆を深め成長して行く物語です。

先日、カンヌ国際映画祭へ招かれた映画『初恋』の三池崇史監督窪田正孝さんが、シリーズ監督と主演を務めているドラマとして、再注目を浴びています。

その『ケータイ捜査官7』のBlu-ray BOXが発売されます。

今回は、その発売を勝手に記念して、ケータイ捜査官7について、少しだけ語ります。

祝え!十余年の月日を超え、ファン待望のBD-BOX発売を!!その名も『ケータイ捜査官7』である!!(違


スマホはないけど高度なネット社会が舞台

このドラマの舞台になる社会は、高度に通信ネットワークとロボティクスが発達した社会です。
その社会で起きる様々なサイバー犯罪に立ち向かう姿が、この作品の一つのテーマになっています。

例えば、主人公が所属する『アンダーアンカー』という秘密組織には、日本国内のネットの情報が集まります。
でっかいモニターに、日本各地(といいつつ東京中心)の情報が表示されてます。
第1話で主人公が巻き込まれた事件は、作業用の重機のAIを不正に書き換えて暴走させる、というものでした。

このドラマが放送された2008年は、日本にスマホが上陸する前、ガラケーの全盛期の時代です。
ですから、このドラマにはスマホの類いは一切出てきません。

それでも、このドラマが投げ掛ける問題は、2019年の今にも通じるモノがあります。

《明日未来》
明日のリアル、と銘打たれたこのドラマの真骨頂の部分です。


ネットで不幸になる人達

主要な登場人物の一人に、桐原大貴という人がいます。
松田悟志さんが演じる、超クールでプロフェッショナルな先輩エージェントです。
ちなみに、たこ焼きが好き。

彼には、匿名のネットにより家族を大きく傷つけられた過去があります。
ネットによる誹謗中傷は、現代でも大きな問題です。

アカウント乗っ取り、情報漏えい、ネット詐欺や不正決済、マルウェア。
インターネットを利用した犯罪は、普及以来、常に新しく、そして高度化されています。

最近では、画像解析の高度化による監視社会も話題になっています。

技術の進歩と共に、犯罪や問題も変化し続けています。
我々ITエンジニアは、常に新しい技術と向き合う事を求められています。
その技術は、人を幸せにする反面で、人を不幸にもします。


技術は人を不幸にしない、だが幸福にもしない

第3話で、前述の桐原のセリフです。

ネットやハイテクが人を幸せにする
それを守るのがアンカーだと本気で思ってるなら
その幸せになった世界ってやつを見てみたい
俺を納得させて欲しい
だから、俺は仕事は完璧にやる

これが、彼がアンダーアンカーのエージェントとして活動する理由です。
繰り返しになりますが、彼はネットにより幸せを奪われた人間です。

世間でよく言われる言葉があります。
「テクノロジーは人を幸せにする」

僕は逆にこうも言えると考えています
「テクノロジーは人を不幸にする」

例えば、今注目を浴びている再生可能エネルギー発電。
ソーラーパネルによって、堤防が崩され洪水を引き起こしたり、
強風により舞い上がったソーラーパネルで家屋が破壊された、などという話も聞きます。
他にも、風力発電のバードストラク問題。地熱発電による温泉の枯渇疑惑。etc…

例えを変えましょう。
自動車は便利な道具です。これに異論は無いと思います。
ですが、その自動車により日本で亡くなる人は、年々減っているとはいえ、
未だに3000人を超えます。※1
便利であると同時に、とても怖い道具ですね。

例は少ないですが、これらの様に、全ての技術には光と影がある、と受け止めています。

「テクノロジーは人を幸せにしない」
「テクノロジーは人を不幸にしない」

僕の答えはこうです。


技術をどう使うか

噂を小耳に挟んだレベルの、はっきり言って与太話ですが。
ある国で「集団顔認識の実験」が、反対活動により中止になった、と。
反対理由の一つとして「人権の侵害」が挙げられた、という話でした。

隣の国、中国では顔認識システムが大体的に導入され、社会インフラとして活用されているそうです。
ですが、伝わってくるのは「監視システム」としての側面が殆どです。

さて、顔識別システムは、監視システムの為の技術でしょうか?

答えはNOです。
顔識別システムは、色々な場面で使用することができます。
例えば、顔認証によるセキュリティ。
例えば、無人店舗での決済システム。
例えば、商店等での個人向けサービス判定。※2
例えば、駅で困ってる人を見つけるシステム(の一部)。

大切なのは、テクノロジーをどう使うかです。

どんな素晴らしいテクノロジーでも、悪用しようとすれば、人を不幸にできます。
どんな非人道的に見えるテクノロジーでも、知恵を絞って、人の幸せの為に活用することができるはずです。

であれば、我々技術者がすべきことは一つです。
全てのテクノロジーを、我々が持つ技術を、人の幸せの為に使おうと、知恵を絞ることだ、と。
そう僕は考えています。

今回のまとめ

ケータイ捜査官7 2020年1月28発売!
是非見よう!!

公式告知サイト

※第1話は、AmazonPrimeVideoやバンダイビジュアル、スマホプリ「ネットビーンズ」等で無料で見られます。



※1:参考資料
警察庁 - 統計表 - 年報 - 交通事故死者数について(※ページ中程)

※2:都市部のJR駅で見かける、オススメを提示してくれる飲料自販機は、この例です。

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