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終身雇用やめるなら公務員から

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今回のコラムは、以下の記事を読んで思い浮かんだことをまとめたものです。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190516/k10011918311000.html

以前、官公庁っぽいところでITの仕事をしたことがあります。率直な感想を述べると、奇跡的なほどの業務効率の悪さだった。昭和で時間が止まっているかのような対応力でした。しかも残業づけの割に業務が滞りがちでした。官公庁というのは立場上、日本の国民が見て納得のいくような仕事が求められます。そういう官公庁がこんなお粗末な仕事っぷりなのは危機的な状況かと思います。給料に見合った効率で仕事を進められるようになって欲しいです。

公務員というのは国が潰れない限りクビになることはありません。バックが国というのは強いです。資金調達に困ることはありません。ただ、それに甘えて業務で成果をださなくても居続けることができてしまいます。自衛隊や警察、消防署のように訓練が必要な業務に関しては、終身雇用が必要だと思います。ただ、そうでない業務は人を流動的にする方べきではないでしょうか。特にお金を扱うところは、積極的に人を入れ替えて、世の中の流れに対応できる人を確保すべきです。

終身雇用では、長いスパンでの人を育てられるというメリットがあります。ただ、どこの企業も人を育てなくなったので、実質、終身雇用のメリットが無くなっています。官公庁でも同様で、スキルを身につけて業務を効率化しようと考えている人は誰もいませんでした。何の仕事でも、いつまでも素人のままでは業務が回らなくなります。むしろ、スキルが無いままで役職を任されて、組織の足かせになっています。人を育てない終身雇用に存在意義はありません。だったら、人を流動的にして成長を促していくしかなくなります。

日本では「終身雇用」を「終身保障」だと勘違いされていないでしょうか。終身雇用自には反対しませんが、終身保障には意義を唱えます。良い大学に入って良い企業に就職すれば一生安泰だという感覚でいないでしょうか。それは、終身雇用の本来のメリットを潰していく考え方です。やり方の一つとして終身雇用は残るべきかと思いますが、今の官公庁にはふさわしくない制度だと思います。入ってくる人に「終身保障」を求めてくる人が多すぎます。終身雇用でも仕事としての義務はあります。それを怠って権利だけを主張するなら、どこかでその精算を迫られます。

終身雇用が無くなることに不安を感じる人も多いかもしれませんが、私はフリーランスのスタイルでSESをやっています。実質、派遣社員ですが、組織に縛られないという精神的な自由さだけは享受できています。スキルのない正社員よりは、スキルのあるSESの方が精神的にも経済的にも自由になれます。スキルが無いのに一つの会社にしがみつくというのは、想像を絶する損失を被っています。「終身保障」のような考え方は、結局自分で自分の首を絞めています。みんなで終身雇用に対してしがみつくのを止めれば、私たちの思うより快適な社会になるのかもしれません。終身雇用の弊害の方がが多くなっているようなので、公務員の終身雇用は変えていくべきかと思いました。

Comment(1)

コメント

現役公務員@社内SE希望

終身雇用と「新卒一括採用(慣行)」「年功序列」が組み合わさった結果、「終身保障」なるこの国のガン細胞が発生してしまったと思っています。


新卒でいわゆる「良い企業」に内定もらえればあとは逃げ切るだけ。
それを捨てたら二度と手に入らないから、ほとんどの人は理不尽があろうと戦わない、辞めない。
「学歴フィルター」「就活勝ち組・負け組」「やり直しの利かない社会」
ガン細胞による病態にはキリがありません。

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