エンジニアアシスタントとして細々とIT業界に生息している山田たま子(仮名)のコラム

第5回:思い込みが招く災害

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 すっかりご無沙汰しております。山田たま子でございます。昨年末で職を失って以来、自称:自宅警備員として勤務する毎日なので、

「コラム執筆とか余裕過ぎるだろwww 毎週執筆しちゃったらどうしようww」(←ちょっとした頭の悪さをアピール)

とか思っていたのですが、家にいると考えがまったくまとまらないことに気がつきました。お勤めをしていた時は、帰宅時のみ会社から家まで歩いておりまして、その時に「あーでもないこーでもない」とコラム原稿の下書きみたいなのを断片的に頭の中で考えておりました。

 今は必要最低限の買い物以外お外に出ない=歩かないので、全然コラムの下書きも思いつきません。コレは参った。お外に出ればいいのでしょうが、寒くて出る気になりましぇん。人間腐ってます、はい。

 さて本題。

 みなさま、自分で「多分こうだろう」と解釈して作業をした結果やり直しもしくは障害、不具合になってしまったことはありますか?

 ちなみにわたしは、会社員時代にやり直し・障害・始末書と全部経験あります。威張れることじゃないですね。幸い減給と解雇はありませんでしたが(やり直しは派遣になってからでもしょっちゅうかな。要求をきちんと確認できてなかったので、間違ってしまったことは多々あるような)。

 これはいわゆる確認ミスってやつ。聞くに聞けない雰囲気をかもし出している人に聞けず善意で行った行為が最悪の結果になってしまったパターンですね。聞かない方が悪いとか聞きにこないのが悪いとかはここでは割愛しますが、わたしとしては「聞きにいかない方がずっと悪い」と思います。

■善意が引き起こした災害

 善意で何かをするってのはすばらしいことなんです。ただ時と場合によります。

 例えば11時と14時更新予定のWebコンテンツの更新があり、担当がそれぞれ田中さん(仮名)、山田さん(仮名)とします。(依頼内容は2人にメールで連絡済という設定にします)。14時分担当の山田さん(仮名)は朝9時の時点で11時更新のコンテンツが未完了であることに気づき、善意で11時更新のコンテンツを更新して、11時になったらアップロードする設定をしていたとします。

 ところが11時更新のコンテンツは、10時のニュースリリースの情報を反映して更新をしなければならなかったのです。そのことを山田さん(仮名)は知りません。なぜなら11時更新担当の田中さん(仮名)に依頼者から、電話でその旨の内容が連絡されていたからです。すでに公開待ちの状態にセットしてある山田さん(仮名)のコンテンツを取り下げたりキャンセルすることは、システム上できない設定だったとしたら、Webコンテンツの内容に虚偽が発生し、それがニュースリリースや会社の経営に関することだったら大変な騒ぎになってしまいます。

 ちなみにこの時山田さん(仮名)は事の大きさに気づき、慌てて自分でリカバリーしようと試みましたが余計に悪化させてしまい、直属上司や部長にこっぴどく怒られました。

 上記逸話の一部に「んなことあるかい」という設定がありますが、これはわたしが経験した事象の1つにちょっとした脚色を加えたものです。この時は他所の部署(広報部)から「おーい、Webおかしいぞ」の入電から大パニックになりました。迫り来るタイムリミット、原因追求・リカバリに奮闘したのもいい思い出です。でも、もう二度とやりたくない。

■仕事は一人じゃできません

 上記逸話で注目するポイントは、

  1. 山田さん(仮名)は11時更新担当の人に確認をしないで作業をした
  2. 大きなミスを自分1人で解決しようとした
  3. 山田さん(仮名)も田中さん(仮名)もスタンドプレーしすぎ

ではないかと思います。わたしはこの程度しか認識できていませんが、他にもあるかもしれません。「これはどうなの?」といったご指摘がありましたらコメントをいただけると幸いです。活発な議論も歓迎しますが、言葉尻だけとって煽りあうのはご遠慮くださいね。

 1.は言うまでもなく山田さん(仮名)の善意による悪い結果の典型的パターンだと思います。善意はいいんです。ただ時と場合によるんです。この時田中さん(仮名)に相談してたらこの事故は防げたんじゃないでしょうか。

 2.はもう痛いほど気持ちがわかるけどやっちゃダメ、絶対! というパターン。失敗したことなんて報告したくないですよね、怒られるの確実ですもの。でも自分でなんとかしよう ⇒ 事態悪化というのは初期段階より怒られ度数は3倍近く跳ね上がります。怒られるのがイヤだから黙ってるのは更にタチが悪いです。正直に報告しましょうね。

 わたしも立場上、しょっちゅう怒られ役になりますが、ミスが発生してそれを報告する時は「大変悲しい報告です」と前置きして報告するようにしてます。あとは経緯や原因なんかを手元のメモに書いておくと、報告する時少し楽になるかもしれませんよ。ただしそのメモに多大な時間を費やして報告が遅くなるのはご法度。

 3.については……あえて山田さん(仮名)と田中さん(仮名)の背景を書かなかったのでどうとでも受け取れると思うのですが、少なくとも田中さん(仮名)も連絡を受けたら山田さん(仮名)に教えてあげても良かったのではないでしょうか。依頼内容が2人にメールで連絡されているのであれば、更新内容は2人とも知っていなければいけないのではと思います。田中さん(仮名)が万が一急病で早退してたら、電話の内容を知ってる人は誰もいなくなるわけですから。少なくとも関係者(または上司)にはこういうことがあった、と報告する必要があったんじゃないかと思います。

 仕事をしていると「これは自分しか関係ないだろう」とか「自分だけがこの仕事をしている!」と思って仕事されている方がたくさんいますが、わたしから言わせれば「んなこたぁない」です。起業したばかりのベンチャー社長さまも完全に1人ってことはないと思います。

 周囲の人と持ちつ持たれつ、細かいなーと思うことまで確認しあえるような環境を作るのも大事だと思います。狎れあい(なれあい、の漢字だそうです)も困り者ですが、他人行儀過ぎるのも如何なものかと。

 なんでもかんでも聞いてくるのは鬱陶しい、という方がいらっしゃるかもしれませんが聞かないで事故を起こされるよりは、聞いて事故を防いだ方が手間も労力もかからないのではないでしょうか。あと、ウソ教えるのは禁止でお願いします。わたしが以前教えられたウソはUNIX万能コマンドでrootログイン後、「rm -rf /*/」でした。今考えるとなんて恐ろしいウソを教えられていたんだ(後で聞いた話ですが、これは新人の報告スキルを試す試験だったそうです。もちろん、操作環境はテスト機)。

■近況報告

 もうすぐ失業保険が支給されそうです。が、大抵支給される前に次の仕事が決まるというジンクスがあります。同じ派遣会社使ってると再就職手当が支給されないので、いつもすごく損した気分です。一度でいいから失業保険生活してみたい。とは思うものの就業時の稼ぎが少ないために支給額が少ないので生活できなさそうな気配が漂っているのも事実。働かざるもの食うべからず、ですね。とほほ。

次回予告:息苦しさ、解消法。

Comment(2)

コメント

EarlGrey

あれ?待機期間ありですか?
条件的に特定理由離職者に当たりそうな感じでしたけども。
・・・というのは余談ですが。

万能コマンドにお茶を吹いたEarlGreyです、ごきげんよう。
似たネタではDBMSでDropDBって打つとかあるですね。

新人さんに教えたら本当にぶっ放された記憶があります。
ただし、テスト機ではなく実機で。
がっつり怒られました。始末書もんです(もちろん私が

おかしいなあ・・・「このマシンなら(※コレ重要)何やってもいいよ!」
って伝えたはずなんだけどなあ・・・<思い込み?

>EarlGreyさま
こんにちは、コメントありがとうございます。

待機期間…と申しますか、派遣終了の場合自己都合退職とは違って
俗に言う「3ヶ月待機」はないのですが、
就業終了から離職票を貰うまで1ヶ月かかるんです。
そこから役所に持っていって講習受けて認定日!に至るまで
約3週間かかるので、実質無給状態が2ヶ月続くといった状況です。

#離職票提出から講習まで日数が結構あいてるのは
#職安のキャパ<<<<失業者だからなんですかね。
#昔自己都合退社した時は1週間くらいで講習だった気が。

そして新人さんの万能コマンド話に「あ…アッー?!」となりました。
笑えない、笑えないよ。
と同時に「先輩からの指導はちゃんとメモ取っといてー」と思ってしまいました。
そうすれば、ほら。間違い防げますしね!

そしてお茶のくだりでEarlGreyさんは「あーるぐれい」さんなのだと気づきました。
ずっと「あーりーぐれい」さんだと思っておりました。
お茶ではなくウィスキーの名前なのかとてっきり…

あぁ思い込みって怖い!お名前を間違えたまま認識していたなんて!
思い込みによる間違い、お許し下さいませ(_ _)

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