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    <title>Go, Go, Go, in Peace</title>
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    <updated>2016-06-29T12:16:34Z</updated>
    <subtitle>Windows Serverを中心に、ITプロ向け教育コースを担当</subtitle>

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    <title>クラウディア窓辺さんと冴子先生2010</title>
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    <published>2013-10-04T04:10:00Z</published>
    <updated>2016-06-29T12:16:34Z</updated>

    <summary>　最近のマイクロソフトはサブカルチャーに傾倒している。コミックマーケットの企業ブ...</summary>
    <author>
        <name>横山哲也</name>
        
    </author>
    
        <category term="業界動向" />
    
    
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        <![CDATA[<p>　最近のマイクロソフトはサブカルチャーに傾倒している。コミックマーケットの企業ブースには毎回出展しているし、Windows Azureのイベントにはマイクロソフト公式キャラクター「クラウディア窓辺」さんが登場する。</p>
<p>　最近まで気付かなかったが、クラウディアさんの衣装は凝っていて、スカートの青（Azure）に、雲（Cloud）をモチーフにした柄があしらってある。Azureは、空の青や海の青を表す言葉で「コートダジュール（Cote d'Azur）」のAzurと同義である。</p>
<p>　クラウディアさんは、2009年に登場した「窓辺ななみ」の親戚ということになっているが、こちらは非公式のキャラクターで、Windows 7 DSP版取り扱い販売代理店によるものだ。</p>
<p><img style="width: 300px; display: block;" class="asset  asset-image at-xid-photo-41431009" title="Dsc00440s" alt="クラウディア窓辺" src="http://el.jibun.atmarkit.co.jp/yokoyama/images/2013/09/22/dsc00440s.jpg" /><br />クラウディア窓辺（モデルは「しの」さん）</p>
<p><strong>●冴子先生</strong></p>
<p>　「クラウディア窓辺」に先立つ公式キャラクターに「冴子先生2010」がいる。こちらはコスプレは登場せず、モデルさんを起用した「個人」だけがプロモーションに使われた。</p>
<p>　そもそも「冴子先生」は、Microsoft Office 97時代に登場した「オフィスアシスタント」のキャラクターである。「オフィスアシスタント」は、利用者と対話するキャラクターという位置付けで、ヘルプの入力ウィンドウとなる他、検索結果の表示など、さまざまなダイアログボックスとともに顔が出てきた。「ダイアログボックス（Dialog Box）」は「Dialogue（対話）」が語源であり、単なるウィンドウよりも人が登場する方が自然である（と、当時のマイクロソフトは考えたのだろう）。</p>
<p>　オフィスアシスタントの既定値はイルカの「カイル」だが、他に魔術師「マーリン」や私の好きな「冴子先生」など、多くのキャラクターが存在した。オフィスアシスタント作成ツールもあったようで、独自のキャラクターもあったと聞く。</p>
<p>　ただし、実際に使ったユーザーからの評判は悪かった。キャラクターのアニメーションは低速なマシンではいらいらするだけだし、効果音も一般のオフィスではうるさいだけだ。キャラクターを通して問い合わせをしても、ヘルプシステムが変わったわけではないので結果は変わらない。たとえ、アーサー王に仕えた伝説の大魔術師マーリンの名前を持っていても中身は普通のヘルプである。</p>
<p>　あまりに評判が悪かったので、Office 2003では既定で利用できなくなり、Office 2007からは完全に消えた。詳細はMicrosoft OfficeのMVPである田中さんのブログ「<a href="http://officetanaka.net/excel/excel2007/041.htm" target="_blank">さよなら、冴子先生</a>」を参照して欲しい。</p>
<p><strong>●冴子先生2010</strong></p>
<p>　その冴子先生を、プロモーション用に復活させたのが「冴子先生2010」である。マイクロソフトの担当者の話によると、私が「冴子先生がリアルに登場したら絶対受ける」と力説していたことを思い出して企画したのだという。光栄なことである。</p>
<p>　キャラクターを使ったプロモーションは、最近の流行である。企業の名前で情報を出すより、個人として発信したほうが受け入れやすいからだろう。Twitterの公式アカウントが、純粋に個人として参加しているわけはないが、個人的な部分を見せてくれることで親密度が高まり、製品イメージが上がる。これは、少々高くても馴染みの店で買う行動と似ている。</p>
<p>　2010年5月15日（土）に、Microsoft Office 2010の無料セミナーがあった。3年以上前の話であり、セミナー内容は省略するが、直前に冴子先生2010に対してグループインタビューを行なう機会を特別に得た。インタビュー内容の一部を紹介しよう。</p>
<ul>
<li>Q: 今回のイベントでは日本全国を回る予定ですが、旅行はお好きですか?</li>
<li>A: はい。旅行は好きです。</li>
<li>Q: 特に楽しみにしている場所はありますか?</li>
<li>A: 北海道です。</li>
</ul>
<p>　即答であった。こういうときは『ローマの休日』でアン王女が側近に促されたように「どの土地も、みなそれぞれに素晴らしく」と言った方がいいのではないだろうか。</p>
<ul>
<li>Q: 北海道で楽しみにしていることはありますか?</li>
<li>A: 食べ物です。</li>
<li>Q: たとえば？</li>
<li>A: カニです。カニが好きなんです。</li>
<li>Q: ちょっと季節外れですね。</li>
<li>A: そうなんですよ。残念です。</li>
</ul>
<p>　なお「Office 2010いいね」と2010人に言われないとイベントは終わらないとか。誰も「いいね」と言わなければ冬までイベントが続くはずだが、大人なのでそういう突っ込みはしなかった。</p>
<ul>
<li>Q: 嫌いな食べ物はありますか?</li>
<li>A: グリーンピースです。</li>
<li>Q: 子どもっぽいですね。</li>
<li>A: この間（イベントの）お弁当にグリーンピースが入っていて、よけて食べました。</li>
<li>Q: ますます子どもっぽいですね。話を変えましょう。動物は好きですか?</li>
<li>A: はい、好きです。</li>
<li>Q: 特に好きな動物はいますか？</li>
<li>A: イヌです。実家でイヌを飼っていたので。</li>
<li>Q: イルカはお好きですか？</li>
<li>A: え、カイル君のことですか？ 仲良くしてもらってますよ。</li>
</ul>
<p>　こんな風に、私があんまりどうでもいいことばかり聞くので、他の人が真面目な質問をした。</p>
<ul>
<li>Q: Office 2010でもっともお勧めの機能はなんですか？</li>
<li>A: PowerPointです。PowerPointの写真編集機能が一番のお勧めです。たとえば...</li>
</ul>
<p>　さすがは冴子先生。このあたりの説明は大変流暢だったが、詳細は省略する。</p>
<p>　実際、PowerPointの力は素晴らしく、最近ではCMまで作られているらしい。私もちょっと使ってみた。画像合成はAdobe Photoshopが有名だが、少々使い方が難しい上に高価である。PowerPointの画像合成は、多少粗いものの本当に手軽に設定できた。</p>
<p><a onclick="window.open( this.href, '_blank', 'width=800,height=600,scrollbars=no,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0' ); return false" href="http://el.jibun.atmarkit.co.jp/photos/uncategorized/2013/09/22/photo.jpg"><img style="width: 300px; display: block;" class="asset  asset-image at-xid-photo-41431047" title="宮崎奈穂子" alt="宮崎奈穂子" src="http://el.jibun.atmarkit.co.jp/yokoyama/images/2013/09/22/photo.jpg" /></a><br />（歌手「<a href="http://ameblo.jp/miyazakinahoko/" target="_blank">宮崎奈穂子</a>」さん）</p>
<p><strong>●クラウディア窓辺さんふたたび</strong></p>
<p>　クラウディアさんは、「本物は二次元」ということになっているのだろうか、リアルで登場するのはコスプレだけだが、個人でもある。<a href="https://twitter.com/Claudia_Azure" target="_blank">Twitterアカウント</a>では個人として発言しているようになっているし、個性が出るように配慮されている。そのうち、冴子先生2010のようにリアルにも本人（？）に登場願いたいものである。</p>
<p><span style="font-size: small;" size="2">【注】記事内の写真の無断転載・利用は禁止します</span></p>]]>
        
    </content>
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    <title>勉強会に参加しよう</title>
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    <published>2013-09-17T04:51:29Z</published>
    <updated>2016-04-28T00:42:06Z</updated>

    <summary>　出版不況だそうで、コンピュータ系の雑誌も次々と休刊している。Webサイトまで廃...</summary>
    <author>
        <name>横山哲也</name>
        
    </author>
    
        <category term="コミュニティ活動" />
    
        <category term="スキル" />
    
    
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        <![CDATA[<p>　出版不況だそうで、コンピュータ系の雑誌も次々と休刊している。Webサイトまで廃止したところまである。たとえば「Computer World」を運営していたIDGインタラクティブは日本から完全撤退した。その後、日経BP社と業務提携し「<a href="http://itpro.nikkeibp.co.jp/computerworld/" target="_blank">Computer World</a>」として運営されているが、Webサイトは日経BP社のドメインに属しているし、以前のスタッフは基本的に誰もいない（転職した人はいるかもしれないが）。Computer Worldの過去の記事については契約の範囲外だそうで、以前の記事が再掲載される可能性は薄い。</p>
<p>　一昔前ならWindows ServerやWindowsネットワークの勉強をするための定番雑誌があった。例えば「日経Windowsプロ（日経BP）」や「Windows Server World（IDGジャパン）」である。ところが、数年前から休刊（事実上の廃刊）する雑誌が続いた。最後まで残ったのがIDGジャパンの「Windows Server World」だが、2009年12月号で休刊となった。同誌の前身は「Windows NT World」で1995年12月に創刊準備号を発刊し、翌1996年6月に月刊化がスタートした。2000年4月には「Windows 2000 World」としてリニューアルされたが、まさかWindows Serverが2003、2008と変化するとは予想しなかったのだろう。2003年には「Windows Server World」に変更された。</p>
<p>　私は、創刊間もないころから何度も寄稿しており、懇意の編集者も何人かいた。「ライバル誌がなくなって丸儲けでしょう」などと軽口を叩いていたが、実際には紙媒体全体の売り上げが低迷していたようだ。</p>
<p><strong>●Webサイトの利用</strong></p>
<p>　入れ替わるように登場したのがさまざまなWebサイトだ。編集者が内容をチェックし、専任のデザイナーがページレイアウトを行なう商業ベースのものから、一般企業のエンジニアが趣味で書いている個人ブログまで、さまざまなものがある。＠ITは商業ベースWebサイトの代表例だ。</p>
<p>　検索エンジンの発達により、個人ブログであっても有益な情報は発見しやすくなった。もちろん検索エンジンは内容のチェックをしないから、誤った情報が上位に来ることも多い。しかし、全体としてはそこそこ信頼できる内容が得られることも確かだ。</p>
<p>　Webサイトの利点は無償であること、コピー＆ペーストによる流用が容易なことだ。掲載されたスクリプトを流用したい場合でも手打ちする必要はない。レイアウトが不完全だったり、読みにくかったりすることもあるが、我慢できないほどではない。肝心の内容が間違っていたりすることもあるが、複数のWebサイトを照合することである程度は検証できるだろう。</p>
<p>　Windowsに関して言えば、マイクロソフトのWebサイトがお勧めである。マイクロソフトのWebサイト、特に英語版は以前から情報量の多いことで有名だった。ずいぶん昔、「Windows NT 5.0」の記事を書いたとき（これが私の「月刊Windows NT World」のデビュー作である）は、ベータ版の一般公開すらされていないのに、多くの情報が公開されており驚いた。</p>
<p>　ただし、マイクロソフトのWebサイトは検索性が悪いことでも有名だった。今でも決して分かりやすくはないが、検索エンジンが進化したため多少はマシになった。</p>
<p>　そして、もっと重要なことはマイクロソフト社員によるブログやTwitterが活発になったことだ。特定の技術分野に詳しい社員のブログを講読していれば、最先端の技術情報が簡単に入手できる。マーケティング担当のTwitterをフォローしていれば、最新の製品アップデート情報が分かる。便利な時代になったものだ。</p>
<p><strong>●勉強会の利用</strong></p>
<p>　評論家の<a href="http://blog.freeex.jp/" target="_blank">岡田斗司夫</a>によると、ある技術を習得するには4つのステップがあるという。「理解する」「やってみる」「成果（対価）を得る」「人に教える」だ。</p>
<p>　雑誌や書籍、Webサイトで到達できるのは単に「理解する」だけである。ただし、Webサイトに記載された情報は断片的であり、自分の疑問は解決しないかもしれない。</p>
<p>　そこでお勧めするのが各種の勉強会の利用だ。マイクロソフトでは「<a href="http://www.microsoft.com/ja-jp/techfielders/seminar.aspx" target="_blank">テックフィールダーズ</a>」サイトで無償の各種勉強会を紹介している。マイクロソフト以外にも、多くの団体が無償か実費程度で勉強会を主催している。実際に目の前で行われているデモを見るのは深く印象に残るし、スピーカに直接質問をすることもできる。映像がオンラインで公開されることもあるし、録画を視聴できる場合もある。</p>
<p>　勉強会に参加したら、必ずやってほしいことがある。セッション直後の質疑応答時間にスピーカに質問をすることだ。終了後に行う個別の質問は、他の人と共有できないため、自分はいいかもしれないが勉強会全体の価値を向上させない。また、スピーカも思い違いをすることがあるし、質問の意味を取り違えることもある。質問内容を全体で共有できれば、他の人が間違いを指摘してくれるだろう。だからスピーカーの間違いに気付いたら受講者は指摘をすべきだ。私も、質問の意図を取り違えていたのを指摘してもらったことが何度かある。</p>
<p>　「成果を得る」は、実際の仕事に応用することだ。実際の環境で応用しない限りなかなか身につくものではない。ただし、新しい技術を業務システムにいきなり応用することは難しいだろう。その場合は頭の中で考えるだけでもいいと思し、テスト環境を構築するだけでもいいと思う。</p>
<p>　最近ではVMwareやHyper-Vで試用版を使えば「やってみる」ことは簡単になった。Windows Azureなどのクラウドサービスも使える。自分のブログで結果を公開すれば、知識の整理もできてなお良い。やってみなくても、勉強会で得たことをブログに書いて整理するのは良いことだ。「<strong>家に帰ってブログを書くまでが勉強会です</strong>」という言葉もある。</p>
<p>　最後のステップは「人に教える」だ。学んだ知識は人に教えることで初めて本物になる。理解したつもりでも、人に説明していると自分の知識の不十分なところが分かるだろう。たとえ業務に生かしていたとしても、それは自分の環境の範囲内である。人に教え、質問を受けることで、自分が経験していない内容を説明せざるを得なくなる。こうして本当の意味で技術が身につく。</p>
<p>　だから勉強会に参加して、自分の役に立ったと思ったら、次のステップは自分がスピーカになることを考えて欲しい。これはボランティアでもなんでもなくて、純粋に自分のためだ。スピーカのなり手は少ないので、どの勉強会でも常に募集している。もっと手軽な「ライトニングトーク」という場もある。ライトニングトークは、1人あたり5分程度のプレゼンテーションを次々と披露するスタイルだ。失敗しても受講者の時間的損失は少ないのは利点である。気軽に参加すればいい。</p>
<p>　本当は数分間のプレゼンテーションは、数時間のプレゼンテーションよりも難しい。スピーチの名手であった、かつての英国首相チャーチルだってそう言っている。だから私はできるだけライトニングトークはやらないことにしている。</p>
<p><strong>●講習会の受講</strong></p>
<p>　最後にもうひとつ。勉強会は、通常1トピックあたり1時間から2時間の枠で企画される。正直に言うと、勉強会でまとまった技術を習得するのは難しい。もし、全体を理解したいのであれば少々値は張るが、専門の教育会社によるトレーニングを受講して欲しい。</p>
<p>　たとえば私の所属する「<a href="http://www.globalknowledge.co.jp/" target="_blank">グローバルナレッジネットワーク</a>」などはいかがだろう。運が良ければ（悪ければ？）私が担当させていただくことになる。</p>]]>
        
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    <title>中華料理のサービスレベル</title>
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    <published>2013-08-26T05:21:57Z</published>
    <updated>2016-04-28T00:42:06Z</updated>

    <summary>　私は中華料理が好きである。油断すると週に4回くらい昼食に中華料理を食べている。...</summary>
    <author>
        <name>横山哲也</name>
        
    </author>
    
        <category term="技術動向" />
    
        <category term="業界動向" />
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/yokoyama/">
        <![CDATA[<p>　私は中華料理が好きである。油断すると週に4回くらい昼食に中華料理を食べている。米国に行ったら必ず中華料理を食べるし、イタリアでもイギリスでも中華料理を食べた。アフリカでも食べたくらいだ。イギリスの中華料理店は、なぜかメニューの最終ページがカレーだ。唐天竺の区別が付いていないのだろう。 </p>

<p>　残念ながら中華料理店にはサービスレベルの低い店が多い。そう見えるだけかもしれないが、同意見の人を3人見つけたので、これは「みんな言っている」と主張していいくらいだ。 </p>

<p>　例えば、京都の宝ヶ池にある某チェーン店では、あまりの接客態度の悪さに店員を説教したことがある。このチェーン店は安いことで有名なので、もともと期待はしていないが、それにしてもひどかった。 </p>

<p>　以前の勤務先近くにある中華料理店は、味はいいのだが料理が運ばれる時間にばらつきがあり、しかも、よくオーダーを間違える。先日も間違えたので「大丈夫ですよ、慣れていますから」と言ってみた。ここはランチが1000円を超えるので、決して大衆店ではない。 </p>

<p><strong>●サービスとしてのIT</strong></p>

<p>　ITを技術ではなくサービスとして捉えようという意見がある。私も賛成である。ITは業務を支援するサービスであり、バックエンドにどんな技術が使われているかは関係ない。どんなに高度なシステムでもトラブルが多ければ意味がないし、サポートが良ければ多少の不便さは許容できる（ただし後述するように、これには限度がある）。 </p>

<p>　しかし、行き過ぎたサービスは問題を起こすこともある。IT部門では、顧客（社内のことも社外のこともある）のサービス要求に応えるため、大変な努力をしている。ところが、どんなに頑張っても顧客からは「<strong>もっと</strong>がんばれ」という声しか聞こえてこない。このままでは、IT部門の人員不足でサービスが立ちゆかない。 </p>

<p><strong>●このままでは全員が……</strong></p>

<p>　昔、米国で電話が普及し始めたころ</p><blockquote><p><strong>「このまま電話加入者が増えれば、米国国民全員が電話交換手になっても追いつかない」 </strong></p> </blockquote><p>と言われたらしい。似たような話はIT業界にもあった。これは「ソフトウェア危機」と呼ばれ&nbsp; </p><blockquote><p><strong>「このままコンピュータの利用が進めば、世界中の人がプログラマになっても追いつかない」 </strong></p> </blockquote><p>というものだ。 </p>

<p>　結果はどうなったか。電話の場合「ダイヤルイン」という仕組みが考案され、交換手そのものが不要になったというのが公式な解釈だが、私の意見はちょっと違う。 </p>

<p>　「<strong>本来交換手が行っていた作業を単純化して『ダイヤルイン』という形に置き換えた</strong>」と考えるべきで、つまり「国民全員が交換手になった」のである。 </p>

<p>　ソフトウェアの場合はどうか。多くのアプリケーションに「マクロ」が実装され、職業プログラマではない人でもプログラムを組むようになった。営業職の人なんか、筆者よりもよっぽどVBAを使ったスクリプトに精通している。世界中の人がプログラマになったのである。 </p>

<p><strong>●セルフサービス </strong></p>

<p>　ITについても同じである。IT部門がすべての仕事をするのではなく、一般社員にIT部門の仕事を任せてしまう動きがある。これを「セルフサービス」と呼ぶ。マイクロソフトは以前から「セルフサービス」と「ピアサポート」つまり同僚（ピア）による相互補助を重視してきた。マイクロソフト社内では、社員は自分が使っているPCの管理権限を持っているのはそのためである。 </p>

<p>　Windows 7からは、この考え方がさらに強化された。例えばトラブルシューティング機能が強化され、自分で簡単に対応ができる（こともある）。マイクロソフトの方がデモをしていたのはオーディオのミュート機能だ。オーディオをミュートした（無音にした）状態で「音が出ない」とサポートに電話をかける人は結構多いらしい。Windows 7では、トラブルシューティングツールを起動すると自動的にミュートを解除してくれる。TCP/IPの設定だって、（運が良ければ）適切に構成してくれる。 </p>

<p>　システム管理システムであるSystem Center製品には「セルフサービスポータル」という仕組みがあり、許可されたユーザーはWebベースで仮想マシンの追加や削除、管理ができる。 </p>

<p>　<strong>●セルフサービスの功罪 </strong></p>

<p>　セルフサービスには利点と欠点がある。利点はIT部門の負担が軽くなることと、利用者の期待をコントロールできることだ。始めからセルフサービスだと分かっていれば過剰な期待はしない。社員食堂に一流レストランのサービスを求める人はいないだろう。 </p>

<p>　欠点は、セルフサービスにより余計に問題を大きくしてしまうことだ。筆者はネットワークトラブルに直面した同僚の会話を聞いたことがある。&nbsp; </p><blockquote><p>「ネットワークがつながらないんだけど」 </p>

<p>「どれどれ…… よく分からないので、私の設定と比較してみましょう」 </p>

<p>「えーと…… あ、これだ、<strong>IPアドレスが違う</strong>」 </p> </blockquote><p>　ご存じとは思うが、IPアドレスはコンピュータごとに異なる値を設定する必要がある。現在ではDHCPという仕組みにより自動構成するのが一般的だが、当時はそうではなかった。セルフサービスの対象範囲を上げ過ぎると、かえって問題を大きくしてしまう。このさじ加減はかなり難しい。 </p>

<p><strong>●結局どの中華料理店に行くか </strong></p>

<p>　かつての勤務先の近くには4軒の中華料理店があった。一番よく行くのは冒頭で紹介したサービスレベルの低い店である。同僚と出掛けたら、食事中の3分の1の時間はサービスレベルの低さについて話をしているくらいの店だ。しかも、4店舗中最も高価である。 </p>

<p>　そんなに文句を言うのだったら行かなければいいのだが、他の店は騒がしかったり、席の間隔が狭かったり、何より料理の味が悪いという問題がある。結局のところ、サービスレベルというのは基本となる「味」があってこそのものである。もちろんランチに対して最高級の味を求めるわけではない。だが、基本的で最も重要な考慮事項であることは確かだ。 </p>

<p>　ITをサービスとして捉える考え方は正しい。セルフサービスも悪くない。しかし、それらの工夫は基本となる技術基盤に一定の品質があってこその話である。Windowsは、特別な設定をしなくても修正プログラムを自動的にインストールしてくれるし、ファイアウォールも構成してくれる。追加のサポート料金も取られない（最初にパッケージ代金を払っているからだが）。いろいろ問題はあるにしても、Windowsはなかなか良いOSだと思うのだがいかがだろう。</p>]]>
        
    </content>
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    <title>パフォーマンスチューニングとレコーディングダイエット</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/yokoyama/2013/08/post-83c2.html" />
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    <published>2013-08-20T04:07:30Z</published>
    <updated>2016-04-28T00:42:06Z</updated>

    <summary>●「速い」「遅い」の根拠は何か 　Windows Vistaに比べ、Window...</summary>
    <author>
        <name>横山哲也</name>
        
    </author>
    
        <category term="ライフハック" />
    
        <category term="技術動向" />
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/yokoyama/">
        <![CDATA[<p><strong>●「速い」「遅い」の根拠は何か</strong></p> <p>　Windows Vistaに比べ、Windows 7は大幅に「軽く」なったと言われる。Windows 8はさらに軽い。10月18日発売予定で、8月末にも完成すると思われるWindows 8.1はさらに軽くなるのだろうか。</p> <p>　実際、Windows 7以降の起動時間は確実に短くなっているし、必要な物理メモリ量も減った（余剰メモリは積極的にディスクキャッシュとして使われるので、一見メモリ消費が増えているように見えるが実際は減っている）。</p> <p>　しかし、OSが軽くなった割に、アプリケーションの実行速度はそれほど変化していない場合が多い。体感速度が上がっているのは、反応を良くすることで全体の速度が上がったように錯覚させる工夫による部分が大きいからだ。</p> <p>　「速い」「遅い」を論じるには、何をもって「速度」とするかを定義しておく必要がある。クライアントPCでは体感速度が重要だが、サーバでは1秒1秒当たりの処理件数の方がずっと重要だろう。処理件数を増やすには、無駄なタスク切り替えを減らした方が効果的だが、そうすると反応が鈍くなり、操作している人にとっては遅く感じることが多い。</p> <p>　パフォーマンスチューニングを行ううえで、最も大事なことは現状を把握することと、目的をはっきりさせることである。「遅くなった」「速くなった」というのは感覚的な問題である。実際には遅くはなっておらず「遅くなったように感じる」だけかもしれない。ユーザー体験的には「遅くなったように感じる」こともトラブルだろうが、解決が困難なら「我慢してもらう」のもシステム管理者の立派な対処である。もちろん、我慢してもらう場合はそれなりの説明を行う必要がある。</p> <p><strong>●レコーディングダイエット</strong></p> <p>　評論家の岡田斗司夫氏が提唱するダイエット法に「レコーディングダイエット」がある。流行のきっかけとなった『いつまでもデブと思うなよ』（新潮新書）は2007年の発行で、2010年には実質的な改訂版『レコーディングダイエット決定版』（文春文庫）が出ている。Amazon.co.jpでは今年に入ってからもユーザーレビューが何件も追加されている。ダイエット法としては異例のロングセラーである。</p> <p>　ちなみに『いつまでもデブと思うなよ』の方が文化論の比重が大きく、『レコーディングダイエット決定版』の方がダイエット本として実践的である。私は両方購入して読んだが、どちらも面白かった。</p> <p>　さて、このレコーディングダイエット、いろいろ誤解されている部分もあるが、基本的な流れは以下のようになる。</p> <ol> <li>現状把握…自分の食事状況を知る（この時点で食事量を減らしてはいけない）</li>&nbsp; <li>現状分析…自分の摂取カロリーを知る（この時点で摂取カロリーを減らしてはいけない）</li>&nbsp; <li>状況改善…カロリー摂取量を抑える</li> </ol> <p>　以下、ダイエットを継続するためのステップがいくつか続くのだが、今回の話題とは無関係なので割愛する。</p> <p><strong>●計測なくして改善なし</strong></p> <p>　こうしてみると、レコーディングダイエットがパフォーマンスチューニングと極めて似通っていることが分かる。</p> <ol> <li>現状把握…OSやアプリケーションの動作状況を知る</li>&nbsp; <li>現状分析…OSやアプリケーションが消費しているリソース(CPUやメモリ、I/Oなど)を知る</li>&nbsp; <li>状況改善…リソース消費を抑える</li> </ol> <p>　パフォーマンスチューニングを行うには、まず現状を把握する必要がある。この時点で中途半端なチューニングを行ってしまうと基準値が得られない。基準値がないと、どれだけ改善できたかを測定できない。改善度合いが測定できないと、上司に報告できない。上司に報告できないと、自分の仕事が正しく評価してもらえない。これは昇給や昇進に関わってくる。現状把握を怠ったチューニングに効果がないとは言わないが、効果が分からないのでは価値がない。</p> <p>　IT運用管理のベストプラクティス集であるITILには「計測できないものは改善できない」というフレーズがある。逆に言えば「改善できるものは計測できる」のである。計測こそが改善のスタートポイントである。</p> <p>　岡田斗司夫は「レコーディングダイエットは何かを『減らす』目的の多くに応用できるだろう」という。例えば、時間の使い方や無駄遣いの削減に効果があることは容易に想像できる。パフォーマンスチューニングはCPUやメモリリソースの消費量を「減らす」ことが目的だから、レコーディングダイエットと相性が良いのは当然である。</p> <p>　いや、実際は話が逆である。パフォーマンスチューニングの教科書には必ず「現状分析から始めましょう」と書いてある。「ダイエットは体重のチューニングである」と気付けば、ITエンジニアは岡田斗司夫よりも早くレコーディングダイエットに到達できたはずである（実際、ある程度気付いていた人もいるらしい）。</p> <p>　IT業界には「肥満」が一杯である。サーバ台数は増え続けるし、ネットワークトラフィックも増加の一方である。クライアントだって増えている。マイクロソフトのイベントでは「メタボリックIT」という言葉も登場したくらいだ。そして、私の勤務先では仮想化関連の講習会受講者に体脂肪率計をプレゼントしたこともある（残念ながら、ITの体脂肪率ではなく、IT管理者の体脂肪率を測定するものだったが）。</p> <p>　メタボリックIT対策には、ぜひ「レコーディングダイエット」をお勧めしたい。</p>]]>
        
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    <title>Windowsネットワークの複雑さ</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/yokoyama/2013/08/windows-4b46.html" />
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    <published>2013-08-05T08:06:18Z</published>
    <updated>2016-04-28T00:42:06Z</updated>

    <summary>　PCがネットワークに接続されるのは当たり前になってきた。WindowsもMac...</summary>
    <author>
        <name>横山哲也</name>
        
    </author>
    
        <category term="技術動向" />
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/yokoyama/">
        <![CDATA[<p>　PCがネットワークに接続されるのは当たり前になってきた。WindowsもMacintoshも、もちろんLinuxもネットワーク機能が標準装備だし、ハードディスクレコーダーのような家電製品にもネットワーク機能が装備されている。中にはメールサーバーが内蔵されていて、メールで録画予約までできるものもあるらしい。</p>

<p>　しかし、ネットワークが普及するにつれて、その本質が理解しにくくなっていることも確かである。</p><blockquote style="margin: 0px 0px 0px 40px; border: none; padding: 0px;"><p><strong>十分に進んだテクノロジーは、魔法と見分けがつかない。</strong></p>

<p><strong>Any sufficiently advanced technology is indistinguishable from magic.</strong></p></blockquote><p>というのは、SF作家アーサー・C・クラークの有名な言葉だ。</p>

<p>　確かに、今からネットワークを学習する人は、魔法に立ち向かう覚悟で勉強しなければならない。しかし英語では「魔法」も「手品」も同じ「Magic」であり、区別はない。テクノロジーは、魔法のように見えても、実は手品であって、タネも仕掛けも存在する。理解できないはずはない。</p>

<p><strong>●Windowsネットワークのプロトコル</strong></p>

<p><strong>&nbsp;</strong>ネットワークと言えば、プロトコルの学習からスタートするのが普通だろう。本来、プロトコルは「外交手順」の意味で、儀式を執り行う手順の意味だ。一般的には外交手順を著す場合に「プロトコル」と表記する。</p>

<p>　例えば、神社への正式な参拝手順は「二礼二拍手一礼」で、二拍手と一礼の間に願いごとやお礼を述べる。以前は神社ごとにばらばらだったそうだが、それではどれが願いごとなのか神様も判断に困る。明治期にプロトコル統一が行われ、日本中の神社で参拝手順に互換性が生まれたという話だ。</p>

<p><strong>●NetBIOS</strong></p>

<p><strong>&nbsp;</strong>初期のWindowsはNetBIOSまたはNetBEUI（Net BIOS Extended User Interface）というプロトコルを使って通信を行っていた。現在は使っていないが、知っていればトラブルシューティングに役立つこともあるだろうから簡単に紹介する。</p>

<p>　もともとNetBIOSはプログラムインターフェイスの名称だが、その後プロトコルを意味するようになった（正確なプロトコル名は「NetBIOSフレームプロトコル」または「NetBEUIフレームプロトコル」で略称はNBF）。</p>

<p>　NetBIOSの利用範囲は広く、ファイル共有やプリンタ共有のほか、Exchange Server 2007もNetBIOSを必要としていた。</p>

<p>　NetBIOSでは宛先アドレスにコンピュータ名（正確にはNetBIOS名）を使う。TCP／IP通信を行う場合、NetBIOS名はIPアドレスに変換されてデータが送信されるが、IPアドレスさえ合っていればいいというものではなく、本来は正しいコンピュータ名（NetBIOS名）を指定していなければ通信はできない（後述するようにWindows 7以降は通信ができてしまうのだが）。</p>

<p>　例えば、AがBに電話をかけるプロトコルを考えてみよう。</p><blockquote style="margin: 0px 0px 0px 40px; border: none; padding: 0px;"><p>A：（グローバルナレッジネットワークの電話番号を電話帳で調べて電話をかける）。</p>

<p>B：もしもし、グローバルナレッジネットワークです。</p>

<p>A：＠ITの太田と申しますが、ソリューション1部の横山哲也さんはいらっしゃいますか？</p>

<p>B：少々お待ちください。</p></blockquote><p>　これが、一般的なビジネス電話のプロトコルである。昔は、家庭用の電話でもこれが正しいプロトコルだった。しかし、プライバシーの観点から、最近では着信時に自分の名前を名乗る人は減り、特にプロトコル違反というわけでもなくなった。そもそも家庭用の電話を使ったことがなく、プロトコル教育を受けていない人も増えている。しばらくすると家庭用の電話はなくなるかもしれない。</p>

<p>　話を戻す。ここで、電話をかけるプロトコルには2つの宛先（アドレス）が含まれていることに気付いただろうか。電話番号と名前である。何らかの手違いで、誤った電話番号にかけてしまったらどうなるだろう。</p><blockquote style="margin: 0px 0px 0px 40px; border: none; padding: 0px;"><p>A：（田中かおりさんに教えてもらった電話番号メモを見ながら電話をかける）。</p>

<p>B：もしもし、山本です。</p>

<p>A：田中さんではありませんか？</p>

<p>B：いいえ違います。</p>

<p>A：失礼しました。</p></blockquote><p>　私の学生時代、仲良くなった（と思った）女の子に教えてもらった電話番号がでたらめだったという友人がいた。私の妹も、ときどきウソの電話番号を教えていたらしい。ウソを教えられたと思われる電話を受けたこともある。電話番号が正しくても、名前が違えば通信はできない。</p>

<p>　NetBIOSは宛先アドレスとしてコンピュータ名を使う。コンピュータ名はIPアドレスに変換されるが、単に変換できれば良いというわけではない。通信相手が正しい名前を持っていないといけないのだ。</p>

<p><strong>●TCP/IPソケット</strong></p>

<p><strong>&nbsp;</strong>TCP/IPは、業界標準のネットワークプロトコルであり、ご存じのとおりインターネットの標準プロトコルだ。</p>

<p>　TCP/IPが普及した要因の1つに、UNIXに標準搭載されたことが挙げられる。UNIXでは、TCP/IPに対して「ソケット」というプログラムインターフェイスを提供した。実際にはソケットはTCP/IP専用ではなく、初期化時にプロトコルセットを指定する。Windowsソケットのドキュメントを見るとNetBIOSを元にしたプロトコルも利用できるようだ。しかし、UNIX標準のネットワークはTCP/IPであり、TCP/IPとソケットは同時に広まっていった。もちろんWindowsでもTCP/IPアプリケーションはソケットを使うのが一般的である。</p>

<p>　TCP/IPの通信は、すべてIPアドレスで行われ、名前は使わない。しかし、それでは使いにくいので、名前とIPアドレスの対応を検索する機能がある。このときに、使う名前が「ホスト名」だ。アプリケーションは、ソケットのホスト名検索機能を使ってIPアドレスに変換し、次にIPアドレスを使って通信を開始するように作成される。通信の開始手順の中に、相手の名前を確認する機能はない。</p>

<p>　そのため、ソケットの場合は、たとえ名前が間違っていたとしてもIPアドレスさえ正しければ正常な通信が始まる。間違いに気付くのは本題に入ってからだ。</p>

<p>　もう一度、田中かおりさんに登場してもらおう。</p><blockquote style="margin: 0px 0px 0px 40px; border: none; padding: 0px;"><p>A：（田中かおりさんに教えてもらった電話番号メモを見ながら電話をかける）。</p>

<p>B：来週の花火大会は、午後6時に学校の正門で待ち合わせをしましょう。</p>

<p>A：分かりました。</p></blockquote><p>　今度は相手の名前を確認していない。電話がかかったということは、電話番号は正しいのだが、相手が正しいとは限らない。</p>

<p>　こういうとき、普通は会話の内容が噛み合わないので気付くのだが、今回は田中かおりさんだと思って電話した相手（B）も偶然花火大会に行く予定だったようである。しかし、おそらく2人は学校が違うので会えない。</p>

<p>　TCP/IPでは通信相手を厳密に確認しないのでこういうことが起きる。こうした誤解を避ける機能がSSLである。SSLは暗号化だけではなくサーバの身元確認も行う。</p>

<p><strong>●Windows 7以降</strong></p>

<p><strong>&nbsp;</strong>Windows 2000以降、NetBIOSの出番は激減した。ファイル共有などでもソケットが使えるようになったからだ。しかし、Windows XPまでは、旧NetBIOSアプリケーションはソケットよりもNetBIOSを優先して使っていた。完全に移行したのはWindows 7からだ。</p>

<p>　Windows 7以降では、ファイル共有もプリンタ共有もソケットアプリケーションである。NetBIOSを使っていたWindows XPなどでは、IPが正しくてコンピュータ名が間違っている場合はエラーになる（なぜか「コンピュータ名がすでに使われています」というメッセージが出る）。しかし、Windows 7では何ごともなかったかのように通信が成功してしまう。間違って違うサーバに接続しないように注意してほしい。</p>]]>
        
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    <title>コントロールパネルに歴史あり</title>
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    <published>2013-07-29T02:46:42Z</published>
    <updated>2016-04-28T00:42:06Z</updated>

    <summary>　Windowsを使っている人のほとんどは[コントロールパネル]の操作をしたこと...</summary>
    <author>
        <name>横山哲也</name>
        
    </author>
    
        <category term="技術動向" />
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/yokoyama/">
        <![CDATA[<p>　Windowsを使っている人のほとんどは[コントロールパネル]の操作をしたことがあるだろう。[コントロールパネル]は、Windowsの基本的な構成機能を含んでいるからだ。しかし、この[コントロールパネル]には2つの大きな問題点がある。設定内容が多岐に渡ることと、設定範囲が不明確なことである。</p>

<p><strong>●設定内容</strong></p>

<p>　コントロールパネルの個々の設定項目を「小さなアプリケーション」という意味で「アプレット」と呼ぶ。「et」は「小さな」を意味する接尾語である。「オペラ」に対する「オペレッタ」もそうだし、小説「不思議の国のアリス」には「小さなワシ」という意味で「イーグレット」という表現が出てくる。Javaの「サーブレット」も「小さなサーバ機能」という意味だ。</p>

<p>　Windows XPでは[コントロールパネル]に[カテゴリ表示]機能が追加され、設定項目が内容別に分類されるようになった。しかし、この分類は必ずしも分かりやすいものではない。特に[システムとメンテナンス]という項目には、システム設定の大半が含まれる。また、マウスの設定が[プリンタとその他のハードウェア]に含まれることは、アイコンを見ないと分からない。だいたい「その他」が何かを知るには、他の項目のすべてを知らないと分からない。たとえばキーボードの設定は[日付、時刻、地域と言語のオプション]にあるし、サウンドデバイスは[サウンド、音声、およびオーディオ デバイス]にある。</p>

<p>　さらにややこしいのは、どのカテゴリにも属さないアプレットがあることだ。特にサードパーティ製のツールに多いが、Windows標準機能にもある。たとえば、RemoteAppの構成はカテゴリからは選べない。この場合、カテゴリ表示をやめるか検索機能を使う必要がある。検索にはキーボードから文字列を入力するのだが、これではせっかくのGUIが泣くというものである。私はキーボード入力が苦ではないが、コンセプトとして何か間違っているような気がする。</p>

<p>　結局、コントロールパネルの分類には失敗したと考えるべきだろう。カテゴリ表示ではなく、従来の表示方法（Windows XP／Vistaのクラシック表示、Windows 7の「大きいアイコン」または「小さいアイコン」）にしている人が多いのは、その証拠である。</p>

<p>　Windows VistaやWindows 7ではサブ項目が追加され、カテゴリ名の下によく使うアプレットへのリンクが張ってある。これは案外使いやすいが、一種のショートカットなので1つの操作をするのに複数の方法ができてしまい、説明はしにくくなった。</p>

<p><strong>●設定範囲</strong></p>

<p>　コントロールパネルには、その人だけに有効な設定と、そのコンピューターを使う全ユーザーに有効な設定がある。時刻設定などは全員に有効になることは容易に想像できるが、よく分からないものもある。例えばスクリーンセーバーは個人設定だが、スクリーンセーバーの設定画面からリンクされている[電源オプション]は全員に有効だ。</p>

<p>　本来、全員に有効な設定を行うには管理者権限が必要であり、一般ユーザーにはできない。しかし、Windowsは歴史的な経緯から管理者権限を厳密に管理する習慣がなく、混乱の元であった。 </p>

<p>　Windows Vistaから管理者権限が必要なアプリケーションやアプレットにはシールド（盾）のアイコンが付き、一目で分かるようになった。シールドアイコンはUAC（ユーザーアカウントコントロール）機能を必用とするマークでもあり、利用者にも分かりやすかったと筆者は思っている。ただ、一般にはあまり受け入れられなかったようで、Windows 7からは管理者権限が必要な操作であっても（つまりシールドアイコンが付いていても）UACが動作しないアプレットが増えたのは残念である。</p>

<p><strong>●コントロールパネルの将来</strong></p>

<p>　カテゴリ表示もシールドアイコンも、コントロールパネルの複雑さを軽減するための試みであることは評価できる。しかし、カテゴリ表示の問題点は本文で指摘した通りである。シールドアイコンは評価できるが、特権操作と非特権操作が混在していること自体が問題である。[個人設定]と[システム設定]のように分離すべきだろう。</p>

<p>　コントロールパネルの本質的な問題は、Windows 3.x時代のGUIを引きずっていることにある。過去のしがらみはなかなか断ち切れないものだ。次にコントロールパネルを使うとき、ソフトウェア開発者の苦労を想像していただければ、いらいらも少しは解消されるかもしれない。</p>

<p><strong>●グループポリシーの利用</strong></p>

<p>　グループポリシーの設定は多岐に渡るため、社内のシステムを一括設定したいという要望は昔からあった。そこで、Windows NT 4.0時代に登場したのが「システムポリシー」である。設定対象としてはWindows NT 4.0とWindows 9xだった。</p>

<p>　そしてシステムポリシーの経験を元に、作り直したのがActive Directoryとともに提供される「グループポリシー」である。</p>

<p>　グループポリシーの設定項目は、Windowsのバージョンが上がるたびに増え、単純な個数だけを数えた場合3000を超えている。ざっと半分がコンピューターの構成であり、半分がユーザーの構成である。</p>

<p>　クライアント管理者は、グループポリシーを使うことでシステム管理コストを大幅に軽減できるが、意外に参考書が少ない。</p>

<p>　そこで、8月に日経BP社から「<a href="http://www.amazon.co.jp/gp/product/4822298124/milliyearwind-22" target="_blank">グループポリシー逆引きリファレンス厳選92</a>」という書籍を出版できることになった。この書籍は3章構成で、第1章でグループポリシー全体の設計や構成手順を解説し、2章でコンピューター設定、3章でユーザー設定を扱っている。ただし、個々のポリシーはWebで検索した方が早いので、特に重要な設定や間違えやすい設定に限って紹介している。</p>

<p>　特徴的な章が第1章で、グループポリシーを効果的に利用するためのActive Directory設計まで扱っている。ここまで記述した文書は意外に少ないので、きっとお役に立てるはずだ。</p>]]>
        
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    <title>クライアント管理と主権在民</title>
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    <published>2013-07-25T03:24:45Z</published>
    <updated>2016-04-28T00:42:06Z</updated>

    <summary>　大きな企業ではIT管理者もいくつかの役割に分かれている。コンピュータシステムが...</summary>
    <author>
        <name>横山哲也</name>
        
    </author>
    
        <category term="技術動向" />
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/yokoyama/">
        <![CDATA[<p>　大きな企業ではIT管理者もいくつかの役割に分かれている。コンピュータシステムが発達するにつれて専門分化が進んだためだが、現在はふたたび統合傾向にあるようだ。</p>

<p>　例えば、仮想化の影響でサーバ担当とネットワーク担当が接近している。仮想サーバは、仮想化ソフトウェアが作る仮想スイッチを経由するため、VLANの設定などは仮想化ソフトウェアの管理ツールを利用する必要があるからだ。</p>

<p>　クライアント担当とサーバ担当はまだ隔たりがある。しかし、VDI（仮想デスクトップインフラストラクチャ）のように、クライアントOSをサーバ上の仮想マシンとして構成する場合はサーバ管理者の出番である。そもそもサーバとクライアントは車の両輪であり、同時に考える必要がある。クライアントを知るにはサーバの知識が必要だし、逆も真である。仕事の範囲として「クライアント担当」というのはあるだろうが、知識の範囲までクライアントに限ることはない。</p>

<p>　さて、ここでクライアントOSとしてのWindowsを振り返ってみよう。</p>

<p>　WindowsがクライアントOSとして導入されたのは1991年ごろのWindows 3.0、1993年のWindows 3.1以降だと考えていいだろう。同年Windows NT 3.1が登場し、2000年にはWindows 2000が登場した。</p>

<p>　Windows 3.xは、OS自体に「ユーザー」の概念がなかった。Windows NTではユーザーの概念が導入され、セキュリティレベルが飛躍的に向上したが、複数のユーザー環境を統一管理することは困難であった。本格的なクライアント管理が可能になったのはActive Directoryと、それに付随するグループポリシーが導入されてからである。グループポリシーは現在に至るまでクライアント管理の主力機能である。</p>

<p><a href="http://el.jibun.atmarkit.co.jp/photos/uncategorized/2013/07/24/app04_2.png"><img title="APP-04" border="0" alt="APP-04" src="http://el.jibun.atmarkit.co.jp/photos/uncategorized/2013/07/24/app04_thumb_1.png" width="244" height="173" style="background-image: none; border-width: 0px; padding-left: 0px; padding-right: 0px; display: inline; padding-top: 0px;" /></a>&nbsp; &nbsp;&nbsp; <br />Windows 2000のグループポリシー管理画面</p>

<p>　Active DirectoryはWindows 2000 Serverの一部として提供された。Windows 2000の登場が2000年2月17日だから、Active Directoryも13歳である。IT分野はドッグイヤーというが、イヌの満13歳と言えば老齢期にさしかかる年代だ。</p>

<p>　グループポリシーは本当に便利な機能で、これを使えばシステム管理者はクライアント管理を単に効率化するだけでなく、ある種の「独裁者」として振る舞うことすら可能である。しかし決してそうならないように注意してほしい。利用者の反感を買うだけだ。</p>

<p>　グループポリシーは「システム設定を強制する」のではなく「利用者に代わってシステム設定をして上げる」ものだ。主役はあくまでも利用者である。いわば「主権在民」であり、独裁者ではなく「行政府の長」として振る舞ってほしい（世の中には怪しげな振る舞いをする行政府の長もいるが理想論として、である）。</p>

<p>　企業は「PCが使いたい」と思っているわけではない。ビジネスを推進するのが目的であり、日々のビジネス活動は、IT管理者が「利用者」とか「ユーザー」と呼んでいる人が行っている。本当の主役は、こちらである。システム管理者は、システムを円滑に運用することが目的なのではなく、利用者のビジネスに貢献することが目的であることは明確にしておきたい。</p>

<p>　システム管理者は権力を持つが「その権威は利用者に由来し、その権力は利用者の代表者がこれを行使し、その福利は利用者がこれを享受する」である。ちなみに、この言葉は日本国憲法前文から引用したが、オリジナルはもちろん第16代米国大統領リンカーンのゲティスバーグ演説 “government of the people, by the people, for the people”である。</p>

<p>　ところで、グループポリシーは、Windowsのクライアント管理の基本であるが、参考書は意外に少ない。そこで、手前味噌ではあるが、私が同僚と著した本を紹介しておく。8月に日経BP社から出版予定で、既にAmazon.co.jpで予約できる。</p>

<p>--------</p>

<p>　<a href="http://www.amazon.co.jp/gp/product/4822298124" target="_blank">グループポリシー逆引きリファレンス厳選92</a> (TechNet ITプロシリーズ)</p>

<p>　横山哲也・片岡クローリー正枝・河野 憲義(著), 横山哲也(監修)</p>]]>
        
    </content>
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    <title>著作権（COPYRIGHT）は何のため</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/yokoyama/2013/07/copyright-3295.html" />
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    <published>2013-07-16T03:14:01Z</published>
    <updated>2016-04-28T00:42:06Z</updated>

    <summary>　1980年代から、ソフトウェアが著作物と認められるようになった。 　初期のソフ...</summary>
    <author>
        <name>横山哲也</name>
        
    </author>
    
        <category term="ライフハック" />
    
        <category term="業界動向" />
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/yokoyama/">
        <![CDATA[<p>　1980年代から、ソフトウェアが著作物と認められるようになった。</p>

<p>　初期のソフトウェアは、ハードウェアの付属物で、独立した価値があるとは思われていなかった。大成功したIBMの汎用機System 360のOS（OS／360）の初期版は「パブリックドメイン」、つまり何の権利も存在しなかったため、自由にコピーして利用できた。ハードウェアだけを複製したマシン（IBM互換機）でビジネスができたのは、OS／360を自由に利用できたからである。OS／360の開発は難航し、ソフトウェア工学誕生のきっかけになったにも関わらず、完全に無償だったのは、今の時代では想像できない。もちろん、その後OSは非公開・有償となり（「アンバンドル」と呼ぶ）、後の日立・富士通産業スパイ事件につながる。</p>

<p>　1970年代には、ソフトウェアに「知的所有権」を認めるために、特許権を使うべきか、著作権を使うべきかが議論されたらしい。結局、1980年頃に著作権が採用された。特許権は、排他的な利用を認める代わりに公開が原則で、保護期間も原則20年と短い。一方、著作権は権利設定が自由にできる上、公開の必要もなく（もともと著作権は公開の可否の権利である）、保護期間も50年と長いために採用されたという説がある。</p>

<p>　そもそも著作権（COPYRIGHT）は、複製（Copy）を行なう権利（Right）であり、印刷業者の権利だったらしい。それが著者の権利となったのは、イギリスの、通称「アン法」（1710年）からである。アン法の精神は、現行の著作権規定である「ベルヌ条約」（1887年）にも生きている。</p>

<p>　著作権の目的は（法哲学的には正確でないかもしれないが）、大きく2つある。1つは著作者の財産を守ることで、もう1つは新たな創作を促すことである。著作権があるから、著者は収入を得ることができ、本人が新たな創作を生み出せる。また、著作権保護期間が過ぎれば、ある作品をベースに別の人が新たな創作を生み出せる。</p>

<p>　例えば、2003年に平原綾香氏が「Jupiter」という曲をヒットさせた。これはホルスト（1874-1934年）の管弦楽組曲「惑星」の「木星」をモチーフにしたものであるが、ホルストは楽曲の改変を禁止していたため、著作権保護期間中であれば訴えられた可能性がある。実際には、保護期間中にホルストの楽曲が改変されて公開された例もある上、著作権違反は親告罪なので著作権者の訴えがなければ罪に問われないのだが、ホルスト財団が訴えた曲もあるため、例としてよく紹介される。</p>

<p>　著作権は著者の権利を守るだけではない。多くの場合、著作権は（アン法以前のように）著者ではなく出版社の権利を守るために使われる。実際にはこの方が多いくらいだ。映画の著作権の保護期間が50年から70年に延長されたのは、映画制作会社の利益を守るためだと、多くの人は思っている。</p>

<p>　著作権は自然発生するものなので、特別な契約書で縛らない限りすべての著作権は著者にある。ほとんどの雑誌記事執筆は契約書がない。そのため、編集作業が入る前の原稿に関する権利は100％著者が持つ（編集が入っても、著作権は著者のみにあると考える立場もある）。にも関わらず、既発表作品を別の媒体で出版しようとすると、元の出版社の了解を求められるケースがあるらしい。明らかに過剰反応なので、担当者が無知なのかと思ったら編集部の方針だったと聞いてさらに驚いた（念のため、何人かの出版関係者に聞いてみたが私と同じ感想だった）。</p>

<p>　それでも文章の著作権はまだマシな方である。音楽著作権は管理が面倒なので、JASRACなどの著作権管理団体に委託することが多い。しかし、そうすると自分の著作物も自分で自由にできなくなる。たとえば、フュージョンバンド「カシオペア」のキーボード奏者として知られる向谷実（むかいやみのる）氏は、一部音源に関しては個人が非営利でWeb公開することを自由に認めていたが、JASRACとの契約に伴い申告制となった（向谷倶楽部の音源の使用に関して（2011年8月24日改訂））。利用料金は向谷氏がいったんJASRACに支払うそうである。何とも無駄な話だが、事務手続き上はその方が簡単なのだろう。</p>

<p>　では、ソフトウェアはどうだろう。ソフトウェアは、創作物としての側面と、工業製品としての側面を持つ。そして、ソフトウェア産業全体として見ると、工業製品としての意味が強い。そのため、多くのソフトウェアは、著作物である「ソースコード」が公開されず、複製も制限されている。著作物が公開されなければ、その著作をベースに新たな創作が生まれる余地もない。</p>

<p>　こうした状況を憂い、R. M. ストールマンが提唱したのが「Copyleft」であり、ライセンス体系「GPL（Gnu Public License）」である。著作権（Copyright）は、著者が著作物の扱いを自由に設定できる権利である。一般には複製する権利者を特定の出版社に与え、価格を維持することで収入を確保するために使うが、逆に「自由に複製・流通させなければならない」（正確には「流通を妨げてはいけない」）という権利を主張することで、ソフトウェアの発展を図った。copyleftのleftは、もちろんright（権利・右）に引っかけてleft（保持・左）としたものである。</p>

<p>　ストールマンのCopyleftは、ソフトウェアの進歩に対する政治的主張が見られる。ここから政治的主張を薄め、ビジネス分野にも受け入れやすくしたのが「オープンソース」運動である。ストールマンはオープンソースの祖とも言われているが、ストールマンとオープンソース陣営が、お互いに一定の距離を置いているのは思想の違いからである。</p>

<p>　さて、実はここまでが前置きである。前回「クラウドのリスク」で紹介した通り、Webサイト「Computer World」がなくなっている。そして、ありがたいことに、何人かからComputer Worldで連載していたコラムをもう一度読みたいという声をいただいている。そこで、次回から、この場を借りて再公開しようと思う。ただし、そのまま公開するのも芸がないので、加筆や修正は行うつもりである。</p>

<p>　雑誌の習慣にならい、Computer Worldとは正式な契約書はない。米国本社は「執筆時の契約が有効」という見解なので、自然発生した著作権がそのまま何の制約もなく適用される。安心して再利用できる状況が確認できたので、もう少し頻度を上げて公開していきたい。</p>]]>
        
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    <title>クラウドのリスク</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/yokoyama/2013/07/computer-world-2e05.html" />
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    <published>2013-07-04T04:19:50Z</published>
    <updated>2016-04-28T00:42:06Z</updated>

    <summary>　いくら催促されないからといって、さすがに半年は放置しすぎなので何か書く。 　す...</summary>
    <author>
        <name>横山哲也</name>
        
    </author>
    
        <category term="業界動向" />
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/yokoyama/">
        <![CDATA[<p>　いくら催促されないからといって、さすがに半年は放置しすぎなので何か書く。</p>

<p>　すでにご存じの通り、IDGの日本法人が4月末でなくなっている。IDGジャパンは月刊Windows NT WorldやWindows 2000 World、Windows Server Worldの発行元で、私も記事を書いたり読んだりで、ずいぶんとお世話になった。このブログも、当初はWindows Server Worldの連載記事『IT嫌いはまだ早い』を再掲したものだった。</p>

<p>　IDGは、著者の権利をきちんと認めてくれる良い会社で、「IT嫌いはまだ早い」がまだ雑誌連載中であるにもかかわらず、数カ月以上前のものであれば掲載しても構わないと言ってもらった。著作権（COPYRIGHT）というのは、著者が自分の作品を複製（COPY）して配布する権利（RIGHT）である。レイアウトされた出版物には別の権利が発生するが、内容そのものをどう扱うかは著者の専権事項である。</p>

<p>　雑誌が売れなくなり、IDGジャパンの雑誌媒体はほとんどが休刊し、会社も事実上の活動停止となった。あとを引き継いだのが、Webサイト「Computerworld」を運営する「IDGインタラクティブ」である。Computerworldにもずいぶんお世話になった。ときには『本の特盛り』と題して、IT分野とは必ずしも関係ない「読書案内」も連載させてもらった。</p>

<p>　日本法人解散後、米国IDGは、日経BP社と提携して新たな「<a href="http://itpro.nikkeibp.co.jp/computerworld/">Computerworld</a>」を展開している。ただし、過去の記事は提携対象ではないようで、すべてが新しい記事である。</p>

<p>　実際のところ、私は本当に閉鎖されるまでComputerworldのコンテンツはどこかの会社が引き継ぐだろうと思っていた。しかし、IDGは予定通りすっぱりサイトを停止してしまった。サイト閉鎖については、著者や広告主、読者登録している利用者には個別に案内したようだが、Webサイトには何の告知もされていない。</p>

<p>　親会社の方針により、Webサイトのトップページはもちろん、記事を含めてどこにも明確なことは書いていなかった。ただ、連載記事が終了するお知らせや、それとなくWebサイトの閉鎖を思わせる記述だけが行われただけだ。検索すると、今でも随所にリンクやキャッシュだけ残っているようだが、本体にたどり着けず戸惑った人も多いのではないだろうか。</p>

<p>　雑誌の休刊などめずらしくもないが、何の告知もないのはめずらしい。また、紙の雑誌だと手元に残っていたり、図書館で閲覧できたりするが、Webサイトだと本当にすべて消えてしまう。頭では分かっていても、実際に消えてしまったときの衝撃は大きい。そして、これがWebサイトという媒体の特性なのである。</p>

<p>　さて現在、多くのWebアプリケーションがインターネット上で利用できるが、サービス撤退で慌てることも増えてきた。IDG日本撤退ほど大きな事件でなくても、たとえば最近だとGoogle Readerのサービス停止が話題になっている。</p>

<p>　クラウド採用を巡って、さまざまなリスク分析が行われている。最大の課題はセキュリティだが、次の課題が「サービス継続性」である。Amazon Web Servicesが主力サービスを突然やめることはないだろうが、副次的なサービスをやめる可能性は十分ある。Googleはときどきサービスの見直しを行い、多くのサービスがなくなっている。クラウドは、立ち上げは早いが、サービスを継続して提供するにはもしかしたらリスクが大きいのかもしれない。</p>

<p>　クラウドの利用は、「少ない初期投資で、最短時間でサービスを提供する」だけの時代から、「継続的にサービスを提供するためのリスク管理」も意識する時代になった。</p>]]>
        
    </content>
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    <title>「したいこと」より「できること」</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/yokoyama/2013/01/post-f88c.html" />
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    <published>2013-01-16T02:36:29Z</published>
    <updated>2016-04-28T00:42:06Z</updated>

    <summary>　就職活動中の学生さんを見ていると、世間から「やりたいことを見つけなさい」と求め...</summary>
    <author>
        <name>横山哲也</name>
        
    </author>
    
        <category term="キャリア" />
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/yokoyama/">
        <![CDATA[<p>　就職活動中の学生さんを見ていると、世間から「やりたいことを見つけなさい」と求められているようで、ご苦労なことだと思う。20歳そこそこで、自分のやりたいことが分かっている人など、それほど多くはないと思う。与えられた仕事をこなすうちに、他の人に評価されることで、自分に何ができるかを知り、その仕事を続けていきたいと思うことで「やりたいこと」が見つかるのではないだろうか。</p>

<p>　そんなことをずっと思っていたところ、年末に『嫌われ者のラス』というショートアニメーションを見る機会があったので紹介したい。</p>

<p>　このアニメの表面的なテーマは環境問題である。主人公のラスは、顔は廃棄油の塊、レジ袋の帽子をかぶり、身体はペットボトル。そこから界面活性剤(合成洗剤の主成分)が流れ出している。この界面活性剤の正式名称が「直鎖(リニア)アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム」、略称LAS(ラス)、つまり主人公の名前である。</p>

<p>　「女神様」によって命を与えられたラスだが、身体は廃棄物だし、毒性があるとされる界面活性剤を出し続けており、みんなから嫌われる。ところが、LASに寄って来る真正細菌(バク)が、鉄分が反応することで環境浄化作用を持つことが分かり、海の浄化に尽力する(ということだと思うが、科学的な説明は詳しくされないのでよく分からない)。</p>

<p>　これが表面的なストーリーである。宣伝にも「世界初！水圏環境教育アニメ」とうたわれている。</p>

<p>　「優れた作品は多層的なテーマがある」と言われている。「嫌われ者のラス」にも、2層目のテーマがある。通常、2層目のテーマは評論として語られ制作者からは提示されない(3層目のテーマが制作者の心の中にだけ存在することもある)。だから、これからの話も制作者がどう考えているかは分からないが、私は「嫌われ者のラス」を就職活動中の学生と重ねて見た。</p>

<p>　命を得たラスは、いったい何をしていいのか分からず戸惑い、「取りあえず楽しくやろう」と考える。命を与えた女神様も特別な指示をしない。これは、親も教師も「自主性を重んじる」という大義の下に、就職先を強制しない(その割に文句だけは言う)のと似ている。</p>

<p>　そのうちにラスは、自分に浄化作用のある細菌を誘導する能力があることに気付く。大体、自分の能力は自分では分からない。他人から「君は、こういう仕事が得意なんだね」「こういう能力があるんだね」と言われて初めて気付くことが多い。自分では当たり前すぎて、自分の能力が他人と違うことが分からないからだろう。</p>

<p>　実際に、浄化活動をするとみんなから感謝され(周囲の豹変ぶりはおいておくとして)、自分に対する自信ができ、仕事への愛着と責任感が生まれる。評論家の岡田斗司夫氏は、「どんな仕事でも、とにかくやってみて『他人に感謝される経験をしろ』」と言う。多くの人間は、他人に感謝されれば、その仕事を続けたくなる性質を持っている。最初から好きな仕事をするのではなく、できる仕事が好きになるのが人間の社会性である。</p>

<p>　また、この映画で面白いのは、ラスに命を与えた「女神様」が、実は海に沈んだ船だということだ。つまり「女神様」と敬われているのに、出自はラスと同じ「廃棄物」なのである。</p>

<p>　これは、偉そうに言っている教師や親も(女神様は偉そうに言わないが)、最初は今の学生と同じだったことを示唆している。</p>

<p>　なかなか面白かったので、機会があればぜひ見て欲しいが、18分半のショートフィルムに2310円はちょっと高いかもしれない。レンタルがあればいいのだが。</p>


<p>

<iframe width="480" height="270" src="http://www.youtube.com/embed/HWVxBChHcRQ" frameborder="0"> </iframe>
</p>

<p>&nbsp;</p>

<iframe width="480" height="270" src="http://www.youtube.com/embed/S56BQxikat0" frameborder="0"> </iframe>]]>
        
    </content>
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    <title>会社はなぜ成長しなければならないのか</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/yokoyama/2012/12/post-98d9.html" />
    <id>tag:el.jibun.atmarkit.co.jp,2012:/yokoyama//50.3403</id>

    <published>2012-12-03T04:12:33Z</published>
    <updated>2016-04-28T00:42:06Z</updated>

    <summary>●会社経営と利益 　たいていの会社には年間の売り上げや利益目標がある。目標を下回...</summary>
    <author>
        <name>横山哲也</name>
        
    </author>
    
        <category term="職場" />
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/yokoyama/">
        <![CDATA[<p><strong>●会社経営と利益</strong></p>

<p>　たいていの会社には年間の売り上げや利益目標がある。目標を下回ると大騒ぎになるし、目標値をあまりに上回るのも好まれない。「目標よりちょっと上」が理想的な経営だ。</p>

<p>　そして、恐ろしいことに、目標値は大体毎年上がっていく。下がることはもちろん、現状維持ですら、設定するには上司や株主に対して長い言い訳を必要とする。</p>

<p>　技術者として働いていると、この感覚がどうも分からない(私は分からなかった)。適切な利益が上がっていれば成長しなくてもいいのではないか、と思う人も多いに違いない。</p>

<p>　この辺りは、結局「株式会社」という仕組みの問題ではないかと思う。株主は投資に対するリターンを期待する。それも毎年。だから毎年資産価値を上げるために、毎年売り上げや利益を上げなければならない。ある年だけ極端に高い利益が出ると、翌年の利益が下がってしまうかもしれないので好まれない。もちろん、毎年高い利益を上げ続けるのが理想的だが、それは難しい。</p>

<p>　毎年成長し続けるのは、簡単なことではない。目先の利益に追われて、長期的な投資ができない場合もある。以前は「株主の利益を重視する米国型経営は、四半期ごとの数字で評価されるため長期目標が立てにくい。その点、日本は株主が長期的視野を持つため目先の利益にとらわれない」と言われていたが、最近はそうでもないようだ。</p>

<p>　かつて、特撮ドラマ「ウルトラセブン」で、主人公のモロボシ・ダンは(敵に対抗して、強力な兵器を次々と開発することを)「血を吐きながら続ける悲しいマラソン」と言ったが、会社経営もそれに近い。</p>

<p>　最近、株式上場を取りやめる会社が出てきた。株主からの短期的な圧力から逃れるためだろう。しかし、株式市場を使わずに大量の資金を調達するのは難しい。有効なのは、手持ちの資産がよほど大きいか、大きな成長をあきらめるか、いずれかの場合に限られる。「成長しない」というのは、1つの選択肢なので、決して悪い方法ではないが、技術革新の激しいIT業界で採用できる企業はないだろう。</p>

<p><strong>●プロジェクトの成功の成果</strong></p>

<p>　よく考えてみれば、製品開発も似たような側面がある。データゼネラル社のコンピュータ開発プロジェクトを描いたノンフィクション「<a href="http://www.amazon.co.jp/%E8%B6%85%E3%83%9E%E3%82%B7%E3%83%B3%E8%AA%95%E7%94%9F-%EF%BC%BB%E6%96%B0%E8%A8%B3%E3%83%BB%E6%96%B0%E8%A3%85%E7%89%88%EF%BC%BD-%E3%83%88%E3%83%AC%E3%82%A4%E3%82%B7%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%82%AD%E3%83%80%E3%83%BC/dp/4822284328/ref=sr_1_1?s=books&amp;ie=UTF8&amp;qid=1354431712&amp;sr=1-1">超マシン誕生</a>」で、リーダーのトム・ウエストは「プロジェクトはピンボールと同じだ」と言った。</p>

<blockquote><p><strong>1ゲーム勝てばもう1ゲーム遊べる。このマシンで勝利すれば次のマシンを作らせてもらえる。</strong></p></blockquote>

<p>　つまり、次のプロジェクトに参加するためには、今のプロジェクトを成功させなければいけない。同じ仕事を続けるには、今の仕事を全力で成功させなければならないのだ。まるで「鏡の国のアリス」に登場する「赤の女王」のせりふ「その場にとどまるためには、全力で走り続けなければならない」のようである。</p>

<p>　ここでいう「成功」というのは「良い製品」という意味ではなく、売り上げを上げて、注目を浴びる製品のことだ。どの業界でもそうだが、良いものが売れるとは限らない。一斉を風靡したIBMのメインフレーム（System/360および370アーキテクチャ）は、商業的には成功したがCPUアーキテクチャとしてはかなり古い。メインフレーム全盛期は1970年代後半から1980年代だと思うが、アーキテクチャの設計は1960年代だったため、やむを得ない。スタックポインタすら持たないと聞くと驚く人が多いだろうが、1960年代には別にめずらしいものではなかった。</p>

<p>　参考までに、System/370のサブルーチン呼び出しの手順を記述しておく。私が習ったのは日立HITAC Mシリーズだが、基本動作は変わらない。</p>

<ol><li>現在のプログラムカウンタを特定のレジスタに保存してから指定番地にジャンプ</li>

<li>ジャンプ先で、レジスタの値をメモリに保存</li>

<li>処理終了後、保存したメモリの値をプログラムカウンタにセットして戻る</li></ol>

<p>　スタックポインタがないため、ローカル変数も作りにくい。そのため戻り番地の保存メモリはサブルーチンごとに固定されている場合もあった。FORTRAN言語で再帰呼び出しができない(できなかった)のは、そのためでもある。</p>

<p>　コンピュータの良し悪しはCPUだけで決まるわけではない。IBMメインフレームの場合は、価格性能比やシリーズ間の互換性、サポートなどが評価された。</p>

<p>　それにしても「売れなければ次がない」というのは厳しい世界である。</p>

<p><strong>●消費者として何ができるか</strong></p>

<p>　問題は、自分の仕事に限らない。お気に入りの製品や音楽についても同じことがいえる。「アップル信者」という言葉がある。狭義には、スティーブ・ジョブズがCEOとして復帰する直前、アップル低迷期に製品を買い支えた人たちを指す。彼／彼女らがいなければアップルはどこかに丸ごと買収されていただろう。「いやあ、アップル製品がこんなにメジャーになるなんて思いませんでしたよ」と、したり顔で昔話を語れるのは低迷期を支えたアップル信者の特権だ。</p>

<p>　タレントの「青田買い」を趣味にしている人がいる。メジャーになる過程を楽しむわけだ。売れないころから応援している歌手がメジャーになると、うれしい反面、ちょっと寂しく感じるのは当然のことだ。でも、歌手が次の仕事を見付けるには、観客動員が多かったり、売り上げが大きかったり、注目度が高かったりする必要がある。それも、毎回、前回以上の数字が期待される。だから、今日聞いているアーティストの曲を、明日も聞きたければ、今よりももっと売れてもらう必要がある。「売れる」というのは、楽曲提供者が把握できる売上金額、枚数、再生回数のことである。YouTubeの公式チャンネルは再生回数が評価されるが、利用者が勝手にアップロードしたものは経営的には評価対象とならない可能性が高い。</p>

<p>　路上ライブを中心に活躍しているシンガーソングライター<a href="http://ameblo.jp/miyazakinahoko/">宮崎奈穂子</a>さんは、武道館公演を成功させ、さらに期待が高まっている。楽曲はYouTubeに上がっているし、CDはアマゾン(amazon.co.jp)で購入できるようになった。そして、12月1日には「1年間毎日曲を発表する」というチャレンジ「<a href="http://ameblo.jp/miyazakinahoko/entry-11417602183.html">歌・こよみ365</a>」も発表された。</p>

<p>　満席とは言わないまでも、武道館で単独公演を行なったのだから、小さなライブハウスとCDの売り上げだけで生活できるんじゃないかという気もするが、そこで満足してはいけないということで、本当に厳しい時代である。できれば、それを楽しめるようになりたいものだ。</p>

<p></p>]]>
        
    </content>
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    <title>就職戦線異常あり</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/yokoyama/2012/11/post-d1e2.html" />
    <id>tag:el.jibun.atmarkit.co.jp,2012:/yokoyama//50.3402</id>

    <published>2012-11-08T04:23:38Z</published>
    <updated>2016-04-28T00:42:06Z</updated>

    <summary>　宮崎奈穂子(みやざきなほこ)さんという歌手がいる。路上ライブを中心に活動してい...</summary>
    <author>
        <name>横山哲也</name>
        
    </author>
    
        <category term="転職活動" />
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/yokoyama/">
        <![CDATA[<p>　<a href="http://ameblo.jp/miyazakinahoko/">宮崎奈穂子(みやざきなほこ)</a>さんという歌手がいる。路上ライブを中心に活動している方で、11月2日には武道館で単独ライブを成功させた。路上とライブハウスから、一気に武道館というのも珍しい。</p>

<p>　ライブの様子に興味を持った方は、例えば私の別ブログ「<a href="http://ameblo.jp/yunioshi/entry-11396326561.html">宮崎奈穂子武道館ライブとその翌日のイベント</a>」あたりを見てほしい。</p>

<p>　さて、その宮崎奈穂子さんのミニアルバムに「<a href="http://sc1.be-inc.jp/next/release/release_detail.html?&amp;id=83">就職戦線異常あり～夢と希望と現実と</a>」という作品がある。</p>

<p>　就職活動を描いた「就職戦線異常あり～夢と希望と現実と～」、入社1年目の生活を描いた「仕事と結婚と私」、そして彼氏が就職した後の様子を描いた(とも読み取れる)「あなたに会いに行かなくちゃ」、以上3曲である。いいアルバムなのだけど、どうも職業人生というのに暗いイメージを持ってしまうのが気になる。</p>

<p>　同じ音楽事務所の<a href="http://sc1.be-inc.jp/next/artist/kohno_yuri.html">河野悠理(こうのゆり)</a>さんのアルバム「東京野球物語」はもっとひどくて、どうも「会社員」のイメージが芳しくない。</p>

<p>　私自身、2人とも好きだし、音楽もいいのだけど、歌詞だけはちょっと引っかかる（どれくらい好きかというと、宮崎奈穂子さんのCDは7枚、河野悠理さんのCDは改名後の大禅師文子名義のものを含めて6枚、ライブにも何度か行き、路上では顔と名前を覚えてもらっているくらい）。まあ、昨今の就職活動は異常だし、そんな中にいれば物の見方も変になるし、そういう人を描けば一面的な物の見方になるのは分かるのだけど、会社員人生を25年続けている身としてはちょっと悲しい。そして、そんな状況を作ってしまった大人の一員として、本当に申し訳ないと思う。一介の会社員が、現在の状況に直接関与したわけではないが、それでも謝らずにはいられない。</p>

<p>　会社員生活は、多分学生さんたちが思っているほど厳しくはない。仕事の上での失敗は、大抵の場合なんとかなる。寝過ごしただけで単位を落とすような厳しさは、あまりない。商談を落とすことはあっても、退職を迫られるのはまれだろう。</p>

<p>　一方で、会社員には、自営業にはない楽しさがある。個人では扱えない大きな仕事を担当できるし、複雑な経理処理は専門の部署で処理してくれる。仕事の好き嫌いだってある程度は主張できる。単なるわがままと思われないように、うまく表現する必要はあるが、自営業よりもずっと融通が利く。自営業で仕事を選ぶと、本当に生活が破綻してしまうが、会社ではある程度平気だ(ただし、知らない間に経営破綻していて、朝のニュースで自社の倒産を知ることはある)。</p>

<p><strong>■仕事の何が楽しいか</strong></p>

<p>　友人に、営業職として就職後、あまりに過酷な労働に倒れてしまい、上司からは「自己管理がなってない」と怒られた女性がいる。ひどい話である。ちょうど男女雇用機会均等法元年のときであり、友人も気負いがあったのだろうが、それにしてもとんでもない上司である。</p>

<p>　そのとき、倒れた友人が言った。</p>

<p><strong>　「何が問題かというと、仕事が楽し過ぎることかなあ」</strong></p>

<p>　倒れるまで仕事をしてしまうほど楽しいのである。苦労自慢は年長者の定番だが、それは単につらかっただけではなく、楽しかったこととセットになっているから、人に言いたくて仕方がないのである。</p>

<p>　労働経験の短い人は「倒れるまで働いて楽しいことって何?」と思うかもしれない。多分、それは人間が「他人のために労力を提供すること」を楽しいと思うようにできているからだろう。世の中の「美談」と呼ばれるものは必ず他人のために尽くした話だし、立身出世物語ですら、最後は社会貢献で終わる。人のためだから、自分の健康を害してまで働く力が出る。</p>

<p>　就職活動中の学生さんたちは「自分には、特別な知識もないし、特技もない、何をすればいいのだろう」と思っている人が多いと思う。最近の親は「好きな仕事をしなさい」と言うらしい（昔は「有名な会社に就職しなさい」と言った）。当事者たちは「自分らしい」とか「自分らしく」とは何かを考えている。自分とは何か、なんて考えても多分答えは出ない。自分探しの旅に出て成功したのはチェ・ゲバラくらいだ。</p>

<p>　それよりも、好きなことで嫌いなことでも「自分が他人のためにできることは何か」を考えた方がいい。その方が手っ取り早いし、何より他人のためにする仕事は楽しい。</p>

<p>　冒頭で紹介した宮崎奈穂子さんは「1年間で1万5千人のファンクラブ会員を集めたら武道館でライブを開く」という事務所の企画によって武道館の舞台に立った。しかし、武道館の定員が1万5千、ファンクラブ会員全員が武道館に来るはずもなく、チケットの販売は苦戦したという。宮崎奈穂子さんの著書「<a href="http://www.amazon.co.jp/gp/product/4806145416/ref=oh_details_o00_s00_i00">路上から武道館へ</a>」では、最初は自分だけの夢だったのが</p>

<p><strong>「武道館は、私だけでなく、たくさんの出会ってきてくださった方々の夢である」</strong></p>

<p>と気付いたという。アイドル歌手（と言っていいか分からないが）のような職業でも、本当に力を発揮できるのは他人のために働くときであ（※「宮崎奈穂子はアイドル歌手ではない」とのご指摘をいただいていますし、私も「アイドル」ではないと思っていますが）。</p>

<p>　こうしてできた曲が「路上から武道館へ」で、彼女の代表作となった。</p>
<iframe width="560" height="315" src="//www.youtube.com/embed/Hi5K8yqLSD8" frameborder="0"> </iframe>
<p>　「はたらく」というのは「傍（はた）の人間を楽（らく）にさせる」という意味だそうだ。こじ付けだが、なかなか味のある言葉である。</p>

<p>　就職活動中の皆さんは、「自分は何がしたいか」ではなく「自分は何ができるか」で職業を選んでいただければと思う。そして、会社の寿命は人間の寿命よりも短くなっているので、一生同じ職業に就くことは少ないことも知っておいてほしい。そうすれば、もう少し気軽な気持ちで就職に臨めるのではないだろうか。</p>

<p>【追記】</p>

<p>　もちろん彼女たちが、会社員に失望していると思っているわけではなく、歌詞の中での話だということは分かっている。それは宮崎奈穂子さんの著書からも伝わってくる。</p>]]>
        
    </content>
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<entry>
    <title>プロフェッショナルとして行動する</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/yokoyama/2012/10/post-80d5.html" />
    <id>tag:el.jibun.atmarkit.co.jp,2012:/yokoyama//50.3401</id>

    <published>2012-10-15T02:42:20Z</published>
    <updated>2016-04-28T00:42:06Z</updated>

    <summary>　月刊「Windows Server World」の連載コラム「IT嫌いはまだ早...</summary>
    <author>
        <name>横山哲也</name>
        
    </author>
    
        <category term="ワークスタイル" />
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/yokoyama/">
        <![CDATA[<p>　月刊「Windows Server World」の連載コラム「IT嫌いはまだ早い」の編集前原稿です。もし、このコラムを読んで面白いと思ったら、ぜひバックナンバー（2009年12月号）をお求めください。もっと面白いはずです。</p>

<p>　なお、本文中の情報は原則として連載当時のものですのでご了承ください。また、本文中で「最終回」とありますが、本ブログはもう少し続けるつもりです。さすがに数カ月に1回は少なすぎるので、もう少し間隔を短くしたいと思っています。</p>

<div align="center">■□■</div>

<p>　5年近い連載も今月で終了である。最終回はWindows Server World誌の記事、特に技術記事がどのようにして作られていたのかを紹介したい。記事作成の手順はIT業界の仕事に似ている。きっと役に立つはずだ。</p>

<p><strong>●はじめに</strong><strong>&nbsp;</strong></p>

<p>　単行本、特に技術書の場合は、前書きや後書きに担当編集者に対する謝辞が入っていることがよくあるが、雑誌ではほとんどない。雑誌には謝辞を書く習慣がないのだ。</p>

<p>　単行本は分量の融通が利き、著者の原稿がほぼそのまま反映されることが多いのに対して、雑誌にはさまざまな制約がある。最大の制約は字数制限である。連載記事の最終ページの下半分が空白になっている記事など見たことがないはずだ。ほとんどの技術記事では、著者が文字数を調整しているのではなく、編集者が文章の添削を行い、図表の大きさを調整してページぴったりに収まるようにしている。</p>

<p>　たいていの場合、著者は多めに書いてくるので編集者は削除や要約を行う。製品仕様や価格など調べれば分かる客観的な事実については加筆することもある(ただし、筆者に関してはIDGジャパンの雑誌で加筆されたことはない)。それだけ加工しているにもかかわらず、記事には著者(原著者とするべきかもしれない)の名前のみが登場し、編集者の名前はない。そういう習慣なのだ。</p>

<p>　それでは編集者よりも著者の方が偉いのだろうか。もちろんそんなことはない。著者の名前が出て、編集者の名前が出ないのは、記事が「著作物」だからである。著作権法では著作物の定義として「思想又は感情を創作的に表現したもの」とある。思想または感情を持っているのは著者だから著者の名前だけが掲載される。たまには編集者から「お気持ちは分かりますが、ちょっと表現を変えていただいて」などと言われることはあるが、思想を変えろと言われることはない。</p>

<p><strong>●役割分担</strong><strong>&nbsp;</strong></p>

<p>　どんな仕事にも役割分担がある。Windows Server World誌の場合、特集記事の場合は編集者が原案を出し、著者が原案を自分なりに解釈し、原稿を起こす。編集者は原稿をチェックし、用語の統一や表現の一貫性を保つように修正するとともに分量を調整する。途中、著者によるものも含めて何度かの校正が行われる。校正の完了した状態が「校了」である。校了が過ぎれば、よほどの緊急事態でも起きない限り印刷所と製本所の仕事になる。</p>

<p>　著者も編集者も役割が違うだけであり立場は対等である。大物小説家の場合は著者が優位、新人マンガ家の場合は編集者が圧倒的に優位、といった個別の事情はあるようだが原則は対等である。野球でいえばピッチャーとキャッチャーのようなものである。ピッチャーの方が目立つが決して偉いわけではない(<span title="ただし「絵になる」のはピッチャーの方であることは間違いない。ピッチャーが主人公の野球マンガはたくさんあるが、キャッチャーが主人公のマンガは少ない。多分「ドカベン」くらいだろう。"><u>*1</u></span>)。</p>

<p>　ここまでは当たり前のことであるが、これが上司と部下だったらどうだろう。上司の方が「偉い」と思う人が多いのではないだろうか。しかし、そういう考え方は間違っている。上司と部下は、著者と編集者と同様、役割が違うだけである。筆者の事実上の上司は10歳以上年下の女性であるが、別に彼女の方が偉いとも筆者の方が偉いとも思ってない。上司は査定の権限を持っていると主張する人もいるかもしれない。しかし、編集者も著者の査定の権限をある程度持っている。著者ごとの原稿料は出版社が決定するが、そのための情報を提出するのは担当編集者だ。仕事の割り当て(原稿依頼)と査定をしているのだから編集者は立派な「上司」である。だが、繰り返すが上司が偉いわけではない。そこには単なる役割の違いがあるだけだ。</p>

<p>　上級管理職と中間管理職の差は分かりにくいが、マネージャと技術者を考えればよく分かる。マネージャは、売り上げと利益を最大化するための製品計画を立て、技術者を割り当てる。技術者は与えられた期限までに製品を開発する。必要な機材があれば上司に購買許可をもらう。</p>

<p>　これは、編集者が企画を立てて著者に原稿を依頼するのと同じだ。編集者は「売れる」企画を考えて、その企画を最適な著者に依頼する。著者は与えられた期限までに原稿を作成する。もし必要な機材があれば編集者に入手を依頼することもある(高価な機材は断られることが多いのも上司の立場と似ている)。</p>

<p><strong>●衝突</strong><strong>&nbsp;</strong></p>

<p>　役割が違えば衝突することもある。以前にも書いたがもう一度紹介しておこう(「<a href="http://el.jibun.atmarkit.co.jp/yokoyama/2010/07/32-b9be.html">マスコミは信用するな</a>」)。</p>

<p>　無線LANの出始めのころ、ある雑誌に記事を書いた。「無線LANの暗号化機能には問題があるので企業では使うべきではない」としたら「スポンサーや他の記事との関係があるので、もう少し柔らかく」と言われた。無線LAN自体は便利だし、せっかく立ち上がった無線LAN市場が縮小することは筆者の本意ではない。結局「無線LANの暗号化機能には問題があるので利用するときはリスク対策をすること」と書いた。</p>

<p>　編集者(マネージャ)は市場を見ており、著者(技術者)は製品を見ている故の衝突である。この種の衝突は決して悪いことではない。ウソを書くことは許されないが、有望な市場の発展を妨害してしまっては技術者にとっても利益にはならない。どのような表現にするかは納得するまで話し合うべきだ。</p>

<p>　有益な衝突は、自分が果たすべき役割や責任範囲から発生する。上司の意見と違っても、専門家としての自分の意見は主張すべきである。ただし、意見の主張は「アサーティブ」に行いたい。アサーティブとは相手に迎合するのでもなく、攻撃的に自己主張するのでもなく、客観的に自分の意見を主張するコミュニケーション手法である(「<a href="http://el.jibun.atmarkit.co.jp/yokoyama/2010/11/post-1bb1.html">自己主張</a>」)。</p>

<p>　役割分担を無視した衝突は不毛な論争になることが多い。友人は、担当編集者に技術的な内容にまで口を出され弱っていた。編集者が技術的な内容に口を出す場合はたいてい間違っている(著者の勘違いや誤解を招く表現の場合は、口を出すのではなく質問をしてくることが多い)。こういう場合は、根拠を示しながら1つずつ論破していくしかないのだが、まったく非生産的な作業である。相手の立場に干渉した、あるいは干渉された時は要注意である。</p>

<p>　そもそも、相手の専門領域に立ち入るのは、相手をプロフェッショナルとして信頼していないからである。もしプロフェッショナルとして信頼できないのであれば、干渉ではなく提案や質問を行って相手の間違いを自ら気付かせるようにしたいものだ(そこで気付かないから信頼できないのだが)。</p>

<p>　いずれにしても「Act as a Professional (プロフェッショナルとして行動しなさい)」という言葉を忘れないでほしい。また、立場の違う相手も同様にプロフェッショナルであることを忘れないでほしい。</p>

<p><strong>●激突</strong><strong>&nbsp;</strong></p>

<p>　プロフェッショナルとして行動できない、あるいは相手をプロフェッショナルとして扱えない場合は衝突(conflict)を通り越して激突(crash)が発生する。関係の決裂である。記事の場合は企画の消滅あるいは著者の交代、会社の場合は転職だ。</p>

<p>　激突に伴う転職を何度か行うと、1人でやった方がいいのではないかと思い始める人もいる。「フリーランス」という言葉には格好いい響きもあるがよく考えてほしい(「<a href="http://el.jibun.atmarkit.co.jp/yokoyama/2010/08/post-0c15.html">雇われないで生きるには</a>」)。フリーになっても、必要な作業の最初から終わりまでのすべてを自分でできるわけではない。フリーランスの利点は自分の裁量で仕事を選べることだが、現実には選べるほどたくさん仕事がある人は少ない。</p>

<p>　特に若いうちは自分の力を過信しがちである。しかし、会社勤めであってもフリーランスであっても絶対に思ってはいけないことがある。</p>

<blockquote><p><strong>1人でできるもん</strong><strong>&nbsp;</strong></p></blockquote><p>　本連載も1人では絶対に続けられなかった。しかし慣習により謝辞は書かない。しかし、もしも本連載が単行本になったら、そのときに書こうと思う。</p>

<p><span style="font-size: 0.8em;">(*1)ただし「絵になる」のはピッチャーの方であることは間違いない。ピッチャーが主人公の野球マンガはたくさんあるが、キャッチャーが主人公のマンガは少ない。多分「ドカベン」くらいだろう。</span></p>

<div align="center">■□■Web版のためのあとがき■□■</div>

<p>　後半は、ずいぶんと間隔が空くようになってしまったが、今回をもって連載用原稿の転載は終わる。このあと、担当編集者のエピソードがいくつかストックしてあるので、それを書いてみたい。その後は未定だが、何かしら「エンジニアライフ」にふさわしい話を書いていきたい。</p>

<p>　それにしても、このブログを書き始めてから出版事情はずいぶんと変わった。「Windows Server World」を出版していたIDGジャパンは、紙媒体出版から撤退し、オンライン記事に特化した。冒頭で「バックナンバーをお求めください」と書いたものの、本当に買えるかどうかよく分からない。</p>

<p>　また、ブログがオールドメディア化しつつあり、書いているのはプロフェッショナルに近い人が中心となり、影響力が高まっているように思う。</p>

<p>　一方、オールドメディアは、シングルソース(1カ所の取材)で記事を作るという非常識なことを行い、誤報を流している。場合によっては、取材すらせずに感想だけ書いているような記事まである。これではまるでブログである。</p>

<p>　良し悪しではなく、そういう変化が起きているということで、読み手の責任が大きくなっている。面倒な時代になったものだ。</p>]]>
        
    </content>
</entry>

<entry>
    <title>ITスキルの学習手順</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/yokoyama/2012/05/post-be41.html" />
    <id>tag:el.jibun.atmarkit.co.jp,2012:/yokoyama//50.3400</id>

    <published>2012-05-25T02:06:12Z</published>
    <updated>2016-04-28T00:42:06Z</updated>

    <summary>　月刊「Windows Server World」の連載コラム「IT嫌いはまだ早...</summary>
    <author>
        <name>横山哲也</name>
        
    </author>
    
        <category term="スキル" />
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/yokoyama/">
        <![CDATA[<p>　月刊「Windows Server World」の連載コラム「IT嫌いはまだ早い」の編集前原稿です。もし、このコラムを読んで面白いと思ったら、ぜひバックナンバー（2009年11月号）をお求めください。もっと面白いはずです。</p>

<p>　なお、本文中の情報は原則として連載当時のものですのでご了承ください。</p>

<p>■□■ </p>

<p>　IT業界に入って最初の課題は、膨大な略語の意味を覚えることだろう。しかし、それはスタートポイントにすぎない。今月は、ITエンジニアの学習ステップを紹介する。</p>

<p><strong>●技術の習得レベル</strong></p>

<p>　コンピュータ技術について、多くの人から言われることがある。「略語が多すぎる」と。特に多いのは、3文字略語である。3文字略語を表す「TLA（Three-Letter-Acronym：3文字の頭文字）」という略語まであるくらいだ。最近は4文字略語や5文字略語まで現れた。同じ略語で異なる意味の単語もあり、IT業界での会話は混乱の極みにある。しかし、略語を覚えるのはIT学習の入口にすぎない。一人前のエンジニアになるのは、さらに多くの学習が必要だ。</p>

<p>　通常、学習結果は3つの段階を経て習得される。まず理論として理解している「知識（ナレッジ）」、次に意識的に実践できる「技能（スキル）」、そして現実の世界に応用する「ソリューション」である。</p>

<p><strong>●1. 知識（ナレッジ）</strong></p>

<p>　新しい技術を修得するとき、最初の仕事は個々の技術要素を暗記することである。多くの略語の意味を暗記して、設定の意味を理解し、操作手順を覚える。知識を習得すると、たとえば「共有フォルダに対してSalesグローバルグループとAdministratorsローカルグループの両方がフルコントロールのアクセス許可を持つように設定してください」といわれて正しく構成できる。Windowsの知識（ナレッジ）のない人にとっては意味不明だろうが、知識があれば理解できるし設定もできる。</p>

<p>　知識を習得した状態は、自動車整備工で言えば、整備マニュアルに従って作業ができるレベルだ。基本的な作業はできるものの、どんなときにどんな部品を交換すれば良いかの判断はできない。先輩の監督が必要な「見習工」だ。</p>

<p><strong>●2. 技能（スキル）</strong></p>

<p>　次のステップは、知識を技能として身につけることだ。技能があれば「営業部員とシステム管理者だけが自由にファイルの作成や削除ができるようにしたい」と言われて適切な機能を使って正しい設定が行える。高い技能を持つエンジニアは、利用可能な機能が複数あれば、追加の質問をして最適なものを選ぶ力も持っているだろう。</p>

<p>　先に、「営業部員とシステム管理者だけが自由にファイルの作成や削除ができるようにしたい」と書いたが、実際のIT顧客は「営業部員だけが自由にファイルの作成や削除ができるようにしたい」と言い、システム管理者の話は出ないかもしれない。顧客の立場に立った要望から、実際の運用に必要な手順にまで落とし込むのも1つの技能である。</p>

<p>　技能を習得した人は、専門用語ではなく日常用語で会話できる。日常用語はあいまいさを含むため、厳密な技術用語に変換する能力も必要だ。さまざまな認定技術者資格試験も技能習熟度の検査を目標としている。</p>

<p>　技能を習得したエンジニアは、自動車整備工で言えば「エンジン音がおかしいので見て欲しい」という要望に応えられるレベルだ。具体的にどのパーツのどこが問題かを指摘しなくても、印象を伝えるだけで目的が達成できる。一般的なエンジニアには、このレベルが期待されるだろう。</p>

<p>　1970年代には、「プログラマ定年30歳」という説があった。1980年代には35歳になっていたように思うが、90年代には40歳まで上昇した。この説は流布された初期の段階から否定されているし、米国では40歳はもちろん50歳を超える現役プログラマも珍しくない。米国の「プログラマ」は、日本でいう「SE（システムエンジニア）」の一部を含むので同列には論じられないが決して若者だけの職業ではない。</p>

<p>　ただし単なるウソとして片付けるのも早計である。「プログラマ定年」の真意は「知識（ナレッジ）だけで通用するエンジニアの定年」という意味だ。見習い工でいられるレベルはせいぜい30歳、技術が高度化しても40歳まで見習い工では少々問題がある。逆に、技能を身につけていればエンジニア寿命はぐっと伸びて、定年まで勤める人も珍しくない。</p>

<p><strong>●3. ソリューション</strong></p>

<p>　IT業界で実際に顧客から求められるのは、ITでどこまでできるかを見極めて、ITでできない部分を明らかにし、現実的な解決策を提案することだ。求められるのは「何ができる」に加えて「何ができないか」「何に向いているか」「何に向いていないか」だ。</p>

<p>　顧客の問題解決に直結する「解決策」を、「ソリューション（解決策）」と呼ぶ。ここ十数年、IT業界では「ソリューション」という言葉が流行している。カタカナ用語は略語に続くIT業界の悪弊だが、他に適当な言葉がないのであえて使う。</p>

<p>　技能を習得しても適切なソリューションを提供できるとは限らない。ソリューションには、異なる技術の組み合わせやITに頼らない仕組みの提案も必要になるからだ。提案するソリューションによっては顧客の意図は反映しているものの、最初の依頼内容とは全く変わってしまう場合がある。</p>

<p>　たとえば、「ノートPCに保存したファイルを暗号化したい」という要望があったとする。適切な技能があれば、暗号化機能の導入を提案するだろう。それは1つのソリューションではある。しかし、別の人はノートPC内のファイルを暗号化するのではなく、そもそもノートPCにファイルを残さない方式を提案するかもしれない（*1）。ファイルが流出しないのなら暗号化の必要もない。顧客の言葉の裏を想像し、真意を導くことも重要だ。</p>

<p>　ソリューションが提案できるレベルは、自動車整備工というより整備工場の社長さんだ。気になるところは直してくれるが、それだけではなく「この使い方だったら、所有するより個人リースの方が得だ」とか、場合によっては「車は持たず、必要なときにタクシーを使った方がいいのでは」といった提案をしてくれる。工場は儲からないかもしれないが、信頼を勝ち取ることで他の顧客を紹介してもらいやすい。結果としてビジネスが広がるし、仕事の面白さの幅も広がる。技能工として一生を終わるのも悪い人生ではないが、ソリューション提案ができれば世界を変えることもできる。チャレンジしてみるのも悪くない。</p>

<p>　昔の個人商店主は、ソリューション提案のできる人が多かった。近所に住んでいるので、自分の利益だけを考えていると居づらいということもあっただろうが、「自分が正しいと思う提案をする」というプライドもあったのだろう。ソリューション提案の対極は「御用聞き営業」だ。「顧客の求めるものしか提供しない」という悪い意味だが、それは本物の御用聞きに失礼である。優れた御用聞きは、隠れた要望を発見し、適切なソリューションを提案する。</p>

<p>　机上の学習で、ソリューション提案能力まで身につけるのは難しいため、実際に顧客に会うことが重要だ。しかし、幸い現代はインターネット上に数多くの事例が紹介されている。顧客と接する機会が少なくても、Webサイトを検索すればある程度は参考にはなる例が発見できるだろう。</p>

<p><strong>●思考と暗記</strong><br /> <br />　ソリューションは、顧客の状況から自分で考えた意見である。一方、知識や技能は決まったものであり、暗記が中心となる。世の中には、どういうわけか暗記学習よりも思考の方が高尚だと思っている人がいる。そのため、基本的なIT要素知識の習得が不十分なうちに、ソリューション提案に走ってしまう人がいる。その方が「格好いい」からだ。しかし、知識と技能の裏付けのないソリューション提案はたいてい失敗する。「机上の空論」というやつだ。</p>

<p>　暗記学習のレベルで留まっていては将来がない。しかし、知識のない考えでは強固なソリューションは構築できない。知識と思考は、車の両輪であることをよく理解して欲しい。</p>

<p>　論語にも、こうある。</p><blockquote dir="ltr"><p>学びて思わざればすなわち罔（くら）し、思いて学ばざればすなわち殆（あや）うし </p></blockquote>

<p>　学ぶだけで思考しなければ自分のものとはならない。自分の頭で思うだけで知識を学ばなければ、危なっかしい。</p>

<p><span style="font-size: 0.8em;">（*1）いわゆる「シンクライアント」であるが、本題からそれるので詳細は説明しない。</span></p>

<p></p>

<p><strong>■□■Web版のためのあとがき■□■</strong></p>

<p>　どんなに高度な知的活動も、最初は暗記から始まる。暗記学習を嫌う人も多いが、最低限の暗記知識がないと次のステップに進めない。</p>

<p>　大森一樹監督の映画「さよならの女たち」では、斉藤由貴演じる主人公が宝塚歌劇団を扱う雑誌編集部で働くシーンがある。最初の仕事は宝塚の女優の名前とあだ名を覚えることだった。筆者は「ツレちゃん」が鳳蘭で、汀夏子がジュンちゃんだということくらいしか分からないが（古くてすみません）、これでは記事は書けない。</p>

<p>　そういえば、今年の新人研修の受講レポートに「単語カードを作って暗記する」と書いた人が何人かいた。また、ネットワークのOSI参照モデルの階層を覚えるのに「アプトデネブ」と唱えていた人もいた（アプリケーション層、プレゼンテーション層、トランスポート層、データリンク層、ネットワーク層、物理層）。単語カードや語呂合わせは、暗記のための暗記になるので筆者はあまり好きではないが、それでも覚えないよりはずっといい。</p>]]>
        
    </content>
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<entry>
    <title>なぜ新しい技術を採用しないのか</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/yokoyama/2012/02/post-4a94.html" />
    <id>tag:el.jibun.atmarkit.co.jp,2012:/yokoyama//50.3399</id>

    <published>2012-02-20T02:27:57Z</published>
    <updated>2016-04-28T00:42:06Z</updated>

    <summary> 月刊「Windows Server World」の連載コラム「IT嫌いはまだ早...</summary>
    <author>
        <name>横山哲也</name>
        
    </author>
    
        <category term="業界動向" />
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/yokoyama/">
        <![CDATA[<div class="entry-body">
<span style="text-indent: 1em;">
<p class="entry-body">
月刊「Windows Server World」の連載コラム「IT嫌いはまだ早い」の編集前原稿です。もし、このコラムを読んで面白いと思ったら、ぜひバックナンバー（2009年10月号）をお求めください。もっと面白いはずです。</p>

<div class="entry-body">なお、本文中の情報は原則として連載当時のものですのでご了承ください。</div><center class="entry-body"><p>■□■ </p></center>

<p class="entry-body">現実の社内システムで最新技術を使うことはそれほど多くない。最新技術に触れられると思ってIT業界に飛び込んだ人は失望しているかも知れない。今月は「最新技術」の扱いについて考える。</p></span><p class="entry-body" style="text-indent: 0em;"><strong>●<span style="text-indent: 1em;">現実のITシステム</span></strong></p>

<span style="text-indent: 1em;"><p class="entry-body">IT業界は進化が速い。5年もたてば技術の世代交代が起きる。しかし、どの企業も常に最新技術を取り入れているわけではない。むしろ数年前の技術を使うことの方が多い。技術者はこれを「枯れた技術」と呼ぶ。</p>

<p class="entry-body">「枯れた」には「勢いがない」という悪い意味を思い浮かべるかもしれないが、実際は「成熟した」「安定した」という良い意味で使う。枯れた技術は、最新技術よりも劣る部分はあるかもしれないが、長く使われてきた実績があり、欠点も知り尽くされているため、問題を避ける方法も広く知られている。もし同じことができるなら、便利そうだが予期しないトラブルが起きる可能性のある新しい技術より、少々不便でも慣れ親しんだ古い技術の方が扱いやすいものだ。</p>

<p class="entry-body">「<a href="http://el.jibun.atmarkit.co.jp/yokoyama/2008/12/it-1a9a.html">IT好きが陥りやすいワナ</a>」では「<strong>ドリルを買いに来た人は穴が欲しい</strong>」と結んだ。コンピュータを必要としている人は、サーバーが欲しいわけではなく何らかの解決策(ソリューション)を求めている。同じソリューションが得られるなら、不安定な最新技術よりも、安定した古い技術の方が確実だ。これが「枯れた技術」の意味である。</p>

<p class="entry-body">最新の技術に触れたくてIT業界に入った人は多いだろう。確かにIT業界は多くの技術が短期間の間に生まれ、そして消えていく。ここ数年の流行は「サーバ仮想化」だが、<u><span title="ただし、一部の大型コンピュータは1970年代の時点でサーバー仮想化を実現していた。基本的な概念はそれほど新しいものではない。">5年前にはそれほど重視されていなかった技術</span></u>だ(*1)。</p>

<p class="entry-body">ほとんどのエンジニアは新しい技術にワクワクする。実際に使ってみて、顧客や社会に貢献したいと思うだろう。しかしIT企業に就職し、実際に配属されてみると毎日の仕事の大半は最新技術とはあまり縁がないことが分かる。本当に最先端の技術を次々取り入れている企業もあるが圧倒的に数が少ない。その結果、IT業界そのものに失望する人もいるかもしれない。だがちょっと待ってほしい。</p></span><p class="entry-body" style="text-indent: 0em;"><strong>●<span style="text-indent: 1em;">建築業の場合</span></strong><strong><span style="text-indent: 1em;">&nbsp;</span></strong></p>

<span style="text-indent: 1em;"><p class="entry-body">ITとよく比較されるのが、建築業だ。そして建築業の花形は設計から構築までを一手に引き受けるゼネコンである。ゼネコンは建築工程のすべてを行うわけではない。現場の多くの作業は「下請け」と呼ばれる契約企業が行う。しかし、どのような工法を採用し、いくらの費用をかけて、いつまでに完成させるかの責任はゼネコンにある。下請け企業はゼネコンの指定通りの工事を行うので、工事の責任は負うが設計の責任は負わない。</p>

<p class="entry-body">下請け企業の下で、実際の仕事を担当するのは職人さんだったり、季節労働者だったり、アルバイトだったりする。多くの建築は職人の技術に支えられているが、職人が全体の設計をするわけではないし、指示されていない作業を勝手にするわけにはいかない。</p></span><blockquote><p><strong></strong></p>

<p class="entry-body"><strong>ここにまだ誰も成功したことのない新しい方法があります。この方法が成功したらコストが10％削減できますが、失敗したら3倍のコストが発生します。私たちは新しい方法の方が面白そうなのでやってみたいと思います。</strong></p>

<p></p></blockquote><span style="text-indent: 1em;"><p class="entry-body">そう言われてOKする依頼主がいるだろうか。ゼネコンの自己満足のために工事を依頼するわけではない。必要な工事を予算通りに予定通りに終わらせてくれればそれでいいのだ。依頼主にしてみれば、杭の打ち方がどうだとか、鉄筋の量がどうだとか、そういうことは関係ない。どんなドリルを使おうが、適切な大きさの穴が、正しい場所に空けばいいのである。</p></span><p class="entry-body" style="text-indent: 0em;"><strong>●<span style="text-indent: 1em;">IT業界の場合</span></strong><strong><span style="text-indent: 1em;">&nbsp;</span></strong></p>

<span style="text-indent: 1em;"><p class="entry-body">IT業界のゼネコンに相当するのがシステム・インテグレータ（SI）だ。SIは、業務改善や改革を行うITシステムを設計し構築する。場合によっては運用まで手がける。依頼主は「ユーザー企業」と呼ばれる。ITそのものが目的ではなく、ITを手段として利用する立場(利用者＝ユーザー)だからだ。</p>

<p class="entry-body">IT業界には次々と新しい技術が投入される。新しい技術でしか実現できないソリューションには積極的に新しい技術を使うだろう。しかし、新しい技術でも枯れた技術でも実現できるならどうするか。依頼主としては安全な方法を採用して欲しいと思うはずだ。SIにとっても無意味なリスクは避けたい。こうして多くの案件は枯れた技術で構築される。</p>

<p class="entry-body">単に「使ったことがないから」というだけの理由で新しい技術を避けるわけではない。リスクの割に得られる利益が少ないから避けるのだ。だから、リスクを十分小さくできて、大きな利益が得られるなら、新しい技術に挑戦する。いつまでも古い技術にしがみついていては、業務拡大は望めない。</p>

<p class="entry-body">エンジニアとして入社した場合、最初はマナー研修など社会人としての一般常識を身に付け、次に技術研修に入る。顧客が求めているシステムを理解するには顧客の業務を理解する必要があるが、それは先輩社員の指導を受けながら現場で身につけるのが一般的だ。</p>

<p class="entry-body">技術研修を終え、顧客を担当してしばらくすると不満を感じるエンジニアは多い。「新製品のこの機能を使えばいいのに、なぜ提案しないのか」と思うようだ。先輩社員に尋ねたらたいていこう言われる「必要ない」。新米エンジニアはここで「先輩はやる気がない」と誤解する。</p>

<p class="entry-body">やる気がないのではない。新しい製品を導入するには費用もかかるし、システムの改変も必要だ。さらに入念なテストもしなければならない。こうした手間によりかかったコストは顧客の負担となる。負担以上の成果が得られればいいが、そうでなければ赤字である。プロフェッショナルとして、顧客の利益にならない提案は絶対にできない。</p></span><p class="entry-body" style="text-indent: 0em;"><strong>●<span style="text-indent: 1em;">新しい技術は不要なのか</span></strong><strong><span style="text-indent: 1em;">&nbsp;</span></strong></p>

<span style="text-indent: 1em;"><p class="entry-body">では、最新技術を学ぶ必要はないのだろうか。もちろんそんなことはない。重要なことは、最新技術の利点とリスクを正しく評価し、顧客のシステムに適用することで顧客の利益になるかどうかを判断することだ。新しい技術を知らなければこうした判断はできない。</p>

<p class="entry-body">残念ながら、よく調べもしないで「新しい技術はリスクが大きいから避けましょう」と言うエンジニアが一部に存在する。これではプロフェッショナルと言えない。まだ「知らないので判断できない」と正直に言う方がマシである。</p>

<p class="entry-body">最近は、顧客から積極的に最新技術を導入したいと言われることも増えてきた。昨年、<a href="http://www.globalknowledge.co.jp/gkservices/cases/2009css.html">あるSI企業向けにWindows Server 2008の研修を実施</a>したときの話だ。全国の支店から技術者を選抜し、300名近い技術者を育成した。担当者の話では、最近は地方のお客様から最新OSであるWindows Server 2008を導入したいと言われることが増えてきたからだという。</p>

<p class="entry-body">技術者でない顧客も勉強しているのだから技術者はもっと勉強しなくてはいけない。顧客から要求されて新しい技術を勉強するようでは話にならない。すぐに使う予定がなくても日頃から最新技術を勉強するように心がけたい。</p>

<p class="entry-body">そういえば、今年はWindows関連製品の当たり年だ。Windows 7とWindows Server 2008 R2は既に完成し、出荷の作業中だ。Microsoft Officeの新版も控えているし、サーバ製品のバージョンアップもある。大変だが頑張って勉強してほしい。本当に顧客の利益になると思ったら提案しよう。しかし、リスクが大きすぎると思ったら無理をして導入しないことだ。&nbsp; </p></span><blockquote dir="ltr"><p class="entry-body"><strong><span style="text-indent: 1em;">剣の達人はむやみに剣を抜かない</span></strong></p>
</blockquote>（*1）ただし、一部の大型コンピュータは1970年代の時点でサーバー仮想化を実現していた。基本的な概念はそれほど新しいものではない。<span style="text-indent: 1em;"><center><p><strong>■□■Web版のためのあとがき■□■</strong></p></center>
<p>今年はコード名「Windows 8」が登場するらしい。以前のバージョンと違い、秘密主義が徹底されており、詳細な情報はなかなか入って来なかったが、やっと断片的な情報が入ってきた。今年のリリースが本当だとすると、これから一気に大量の情報が公開されるはずだ。</p>

<p>多くの新機能が予定されているが、個人的にはARMベースのサーバがどうなるかは気になる。CPU性能で劣るものの、消費電力が大幅に削減されるため、データセンターの消費電力削減が期待される。多くのサーバではCPUがボトルネックではないため、CPU性能は問題にならないはずだ。</p>

<p>Windowsはもともと複数のCPUをサポートするし、ほとんどが高級言語で記述されているため、異なるCPUでの動作に不安はない。しかし、100％完全に動作するという保証はもちろんない。しかも、ARMベースのサーバハードウェアの動作実績もない。</p>

<p>リスクを冒して新しい技術に挑戦するか、安定性を優先するかはビジネス上の判断だが、さてどうなるだろう。筆者は、米国での事例が出そろうまで日本では導入されないと予想している。</p></span></div>]]>
        
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