このコラムでは私が体験したIT業界の黒歴史を語ります。

壮絶、社内レクリエーション

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 珍しく社員旅行に参加した技術者が、ハワイまで行って、ホテルに籠もりきりでPSPとかDSに興じてた。同じく社員旅行で香港に行って、お風呂場に敷いてあるマットで体を拭いた。

などと言う話はよく聞きますが、今回もMay Day! な社内レクリエーションを紹介します。

  • カオス度:4
  • クライム度:4

 (筆者の独断と偏見によるものです)

 ※これ以降の文章には、非常に生々しい描写が含まれております。ご自身の適切な判断が必要です。

■11月のプールは寒かった

 カットオーバーの打ち上げで1泊旅行は良いのだけれど、なまじ持ち込み可だと、日本酒、ウイスキー、焼酎、ビールにワインと何故か花火。

 飲み過ぎを押して海岸に行って花火だ。花火缶と言うもので、6人がかりで両手で花火を持ってやること1時間。花火をやって疲れたことありますか? 花火のやり過ぎで疲れたというのは、人生初めての体験でした。さすがに酔いも覚めた……。

 旅館に戻ってみると、何故だか救急車が来ている。

同僚A 「急性アルコール中毒でも出たかな?」

朝之丞 「どうしたんですか?」

課長 「急性アルコール中毒ならまだ良かったんだが、飲み過ぎて酔いを覚ますのにプールに飛び込んだんだ」

 ストレッチャーに乗せられている同僚Bの顔色は「デスラー総統」のようでした。

■恐怖の「お好み焼き」対決

 今でいえば、「ゴチバトル」。頭脳、肉体の限界まで試され、そして珍プレーがすごい社内レクリエーションだった。

戦略

  • お好み焼き対決の1週間前にはすでに対決が始まっており、極力定時退社したのちランニングなどを行って、体調を整える
  • 「前回の敗者」にプレッシャーを与えるなど、精神戦も始まっている

戦術

  • 胃の中がすっからかんだとあまり食べられないと分かったので、当日の昼食は蕎麦やうどんを食べておく
  • お好み焼きを焼く油は、必要以上にひかない
  • 野菜玉などアッサリしたものを注文すべし。また、いっぺんに2玉頼んで、2玉焼いて、2玉食べる(インターバルを開けると食べられないことが分かった)
  • ビールやジュースを摂取すると、胃の中でお好み焼きが膨れるので、極力飲まない

ルール

  • ビリ(最も食べられなかった人)が、全員分の代金を払う
  • 自分もんじゃは3枚としてカウントする
  • 他人もんじゃは5枚としてカウントする

 お好み焼き対決 当日。馴染みのお好み焼き屋(貸し切り状態)で、2人で一つのテーブルを確保する。大体何時も6名での勝負となる。店に入ってからは神経戦もエスカレートする。

朝之丞 「この前の勝負の時、Kくんは何枚食べられたっけ?」

同僚T 「Kくん、ドクターストップだったけ?」

Kくん 「そんなことないですよ、朝之丞さんが止めなかったら余裕で5枚はいけましたよ」

体育会系が多かったあの頃

>Oリーダー 「大学卒業の時に、自衛隊からスカウトが来たんですよ!」

 上記のOリーダー(あだ名は 選手)ともなると、

Oリーダー 「前回、お好み焼き5枚食べて、寮に帰ってどんぶり飯大盛り3杯食べた」

朝之丞 「おー、さすが選手!」

 注文したお好み焼きが届くと、黙々と混ぜ合わせる。ピンと張り詰めた空気が……これほどまでの緊迫感は、仕事中にも絶対に存在してない。

~中略~

 Kくん、大野くん(仮名)が、3枚ほどペロリといった時に、

Kくん 「あれ、朝之丞さん、今日体調悪いんじゃないですか? まだ2枚ですね」

朝之丞 「今日はさ、Kくん目標何枚?」

Kくん 「軽~く、5枚ですね」

朝之丞 「ほほぅ、じゃあそろそろ味わって食べるの止めて、いぶし銀の技、見せちゃおうかな?」

朝之丞 「親父さん、野菜玉4つ!」

Kくん 「マジすか?」

 結局この勝負は、他人より食べないと全員分を払わなければならないので、ライバルが注文すると、負けじと注文せざるを得ないという、人間の性が明らかになる。

 老練な戦術により5枚目を平らげて6枚目に入った時に、Oリーダーに小突かれた。

Oリーダー 「朝之丞さん、ちょっと大野くんヤバイんじゃないの?」

と言われて、大野くんを見ると顔色がろう人形のように真っ白になっている。そして箸を持つ手がガクガク震えている。

朝之丞 「大野くん、もう止めたら、危ないよ」

大野くん 「いえ、朝之丞さんに負けたくありません!!!」

と言ってる側から、ゴジラゲロで、

大野くんは息も絶えだえに、「自分もんじゃいきまーす」。

注)お食事中の方に、深謝申し上げます。

 結局、身を挺した作戦が功を奏し、大野くんが7枚でトップとなり、今回もKくんが負けた。

Oリーダー 「さあ、寮に帰って飯食おう!」

■傾向と対策

 今回は命がけの社内レクリエーションの話でしたが、かなりの際どさも手伝って、「チームとしての結束力」は確実に上がっていました。ただし、真似はしないでください。

次回予告 社内イジメ

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