社内SEの実態を公開

情シスあるある テスト編

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外部設計が完了すると、内部設計や製造はベンダー側主体になるため、情シスの負担が軽くなり、気が抜けてしまいます。週1回程度の進捗会議も、稼働のスケジュールに間に合うのかだけが関心事項となりがちです。

製造が完了したものから単体テストが始まり、結合テスト、総合テストと進んでいきます。慣れていない情シス担当者だと「UAT」の3文字が何をするのかわかっておらず暢気なものです。
「UATはUserAcceptanceTest。お客様に受入テストをやってもらい判定をしてもらいます」
という説明を何度聞いたことか......
情シスあるある テスト編です。

1.基本実施しない
2.受入テストのシナリオが作れない
3.なんとなく興味があるとこだけ動かしてみる
4.動かないと突然騒ぎ出す
5.それが勘違いだと「勘違いしやすい」「操作性が悪いね」と嫌味を言う
6.それが仕様通りだというと「あれ、そうだっけ」と言ってお茶を濁す
7.バグを見つけると勝ち誇ったように指摘する
8.「単体テストレベルのバグ」と指摘しベンダーを非難するが、ベンダーのテスト内容は見ない
9.ユーザ向けにテスト依頼をする説明会で、冒頭のあいさつの後「あとの説明はよろしく!」とベンダーに丸投げする
10.要件定義から参加しているメンバーが少なくなっていて、テスト内容に不安感が漂っている

長期間のいわくつきのプロジェクトの場合、テストフェーズに至るまでに担当者が変わっていることが多いです。そもそもの思想や背景、要件の内容などが全体的にふわっとしています。そんな中でのテストフェーズ、シナリオを作るのも大変です。

昔のうちの情シスは、テストはしない、したとしても場当たり的なテストで、手順も不明、エビデンスもなし、そんなことが大半でした。内部統制が騒がれたときに、プロジェクトの管理ルールを策定し、その中で「テスト計画書を事前に作成すること」というルールを作りました。最初は「そんなのどうやって作るの!」と責められましたが、文句を言われながらもだいぶ定着してきました。慣れてくると手を抜いてくるのが玉にきずですが、やらないよりはマシです。

以前も書いたことがありますが、ある炎上中のプロジェクトのテストフェーズを立て直すため、ベンダー側に潜入した事がありました。
最初は誰か助っ人が来た位にしか思われてなく、色々な質問がありました。次の日来ると「あの人はお客さんだから気軽に話しかけない事」とでも言われたかのごとく、よそよそしくなったのには苦笑です。

テストが滞っているチームからアドバイスしに回って行きました。やはり業務の視点が抜けているので、自分達がシステム全体の何処をテストしているのか、何のための機能なのかが理解していないようでした。テスト要員としてアサインされ、十分な説明を受けていないので無理もありません。こんな状況がプロジェクト全体に及んでいました。

そこで2日間掛けてウォークスルーをしましょうと提案しました。その間、進捗は遅れるのですが、もはや当初予定が守れないので、2日遅れるくらい問題ありません。最初はぎこちなかったですが、お菓子や飲み物を用意して、リラックスした雰囲気で実施することができ、活発な意見交換ができました。終わってみると、皆さん前向きになり、課題と対応方針が明確になりました。

立場を超えて、壁を取り除かなければ上手くいかないこともあります。

それにしても、なぜ自分達の頼んだシステムをチェックしない情シスが居るのだと思いますか?


それは自分が使うわけでは無いから判断できないという理由もありますが、主体的に動いて責任を負いたく無いという理由の方が大きいのだと思います。業務システム開発って、社内的には成功と言われることはほとんど無いです。システムが利益を生むわけでもない。莫大な費用と時間をかけて、使い勝手が悪かったり、使われなくなったり。要件は全て叶えてあげられない。人員削減、リストラの為のシステム化などは人から怨みを買うこともあり。矢面に立つと批判の的。だから避ける傾向にあるのだと思います。

だからといって避けてばかりいては世の中良くなりません。ほんのちょっとだけでも関心を持って欲しいです。誰がの犠牲の上で成り立つシステムはもう見たくないのです......

Comment(6)

コメント

山無駄

仰る通り!!
私はベンダーの立場で多くのお客様をみてきました。
作り手の立場としては、自分が作ったものが使われて、効果を出して、よろこん
でもらいたい。ビジネスと割り切って、契約通り作ってお金貰ったのだから、結
果使われなくても、利用者が不満を持ち続けたとしても、関係ないとはなかなか
割り切れません。
しかし良いモノとは、ベンダーだけの思い込みではできず、やはり利用者との共
同作業でないと作り上げられないという現実もあるのです。
利用部門が直接窓口となる案件もあれば、間に情シ部門がはいる案件も経験して
きましたが、どうしても情シ部門が間にたつ案件ですと、本コラムにかかれてあ
ることを起因して、よいものが作れない場合は多いように感じます。

KZ

>8.「単体テストレベルのバグ」と指摘しベンダーを非難するが、ベンダーのテスト内容は見ない
ベンダーのテスト内容を見なくても、明らかにUTで検知すべきバグがあれば、非難するのでは?
何でもかんでもUTレベルと非難するのは良くないですが、明らかな場合はそれがテストケース漏れなのか、手順ミスなのか、UT後のデグレなのかはユーザー側からすると全て同じ「UTで検知すべきバグ」だと思います。

山無駄

TOMY様

組織体としては、どうしても利害関係が発生してしまいますが、技術者として
はやはり個としての付き合いでモチベーションが変わります。
いくらお客様だといえ、責任感のない情シが担当だと、ビジネスと割り切って
仕事をし、良いものを作るかどうかは二の次に考えます。利益は薄いお客様で
も担当者の意識がたかければ、一緒になってよいモノを作って行こうと思って
しまうものです。だからTOMY様の取り組みが少しでも広がれば、世の中に良
いシステムが少し増えると思います。

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