社内SEの実態を公開

情報システム部門って何?

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 はじめまして。まずは@ITにわたしのコラムを載せていただける場を提供いただき、大変感謝しております。わたしは開発系SEから一般企業に転職し、情報システム部門の社内SEになり、現在に至ります。これから定期的に情報システムの現状と、そこから見たIT事情について書いていこうと思ってます。

【情報システム部門の仕事とは】

 わたしの部署では約50%がパソコン・メールなどのPCサポートです。本当に笑っちゃうような問い合わせや、「やってらんねー」と思うようなプライベート要件などなど。40%は業務システムの維持フォロー。10%で新規案件の提案、といったところでしょうか。わたしは業務システムのお守りと、新規案件の提案がメインです。

【業務システムのお守り】

 否応なしにユーザーは「業務用語」で問い合わせをしてきます。いきなり商品がどうこう、決済条件がなにで、決算がなになに……。SEで技術をやってきた人にとって、最初の壁です。この辺、親切に教えてくれる環境が整っている会社、素敵です。わたしの居るところは「自分で調べろ!」が基本。「そんなことも知らないんじゃ、話にならない!」といった雰囲気で問い合わせが来ます。昔、素直にわからないから聞き返したらブチ切れられたこともありました。おっそろし~。

【業務用語・経理用語】

 用語は本当にわからんです。今でもわからないですね……。わたしの場合、最初が貿易業務システムだったので、通関の手続きなんてわかるわけもなく、毎日相当なストレスと戦っていました。同じ部署に業務の超ベテラン女性が居たので、いっつも聞いていました。今でも聞いてますけど……。貿易業務・用語のサイトへ行って勉強したりもしてました。

 経理用語も難関でした。なんせ、業務系のシステムから会計システムに連携するので、経理処理は担当外のシステムなんで、なかなか飲み込めないんです。勘定科目っていわれても……。貸借対照表(B/S)、損益計算書(P/L)は抑えておかないと厳しいです。経理関係は一般的なものはネットでも調べられるのですが、会社の会計基準は調べるのが大変。昭和初期に書いたのか! というような文献多数。誰が見るのでしょうか……。

 わたしは声を大にして言いたい。

  「社内で使う用語・ルールこそ見える化しろ!」と……。

 何年かたち、それなりに信頼されてくると、新入社員や業務側の派遣の方々に逆に聞かれます。答えられないと「使えない」レッテルを貼られます。はぁ……。

【システム化の提案】

 大きな案件から、小さい案件まで、費用がかかる場合は提案書をつくって、社内承認をとらなくてはなりません。提案書を書く経験もないので、最初は苦労しました。今はA4で2枚、A3だと1枚に収めるようにしています。

 今でも一番困るのは「費用対効果」。費用を想定して見積もるのも大変だけど、それに対する効果を測るのが難しいです。必ず「定量面、定性面」というのを聞かれます。定性面は「こんだけ金かけて、こんなメリットありますよ」と書けば何とかごまかせますが、定量面は実際にいくら費用が削減できるか、これを書くのは本当に大変です。大体ボツってます。採用される打率は3割くらい……かなぁ? わたしの提案に説得力がない、というのも要因ですが、普通の企業はITの大きな変化は自ら望むことは希です。

【情報システム部門って何なのでしょう……?】

 平たく言えば「何でも屋」。パソコンとかシステムが絡むと何でもやらされます。わたしの職場だけかもしれませんが、ITで飯食っている会社ではないので、何でも屋の傾向は他社でもあると思います。

  「メールが受信できないんだけど!」「平仮名入力ってどうやるの?」から

  「業務効率化のためのシステム構築提案」「内部統制へ対応」まで……。

 結構ストレスがたまりますが、ユーザー・ベンダさんと直に接している立場なので、直接感謝されることでモチベーションをつなぎとめています。まあ、ギリギリですが。

 現在、開発現場でバリバリの最前線の方、社内SEの求人を見て検討している人も居るかもしれません。そこの会社は情報システム部門を重要視しているか、情報システム部門出身の役員がいるか、部員のスキル状況、組織の雰囲気など、注意されたほうがよいと思います。

 隣の芝生は青く見えるものです。

Comment(4)

コメント

7

わたしも同じ転職をしたことがあるものです。
開発より情シスの方が性に合っているようなので、おっしゃるとおりの状況をそれなりに楽しくやっています。
もしかして、赤い銀行にいらっしゃいましたか?
これからもコラム楽しみにしています。

taku

私はSier、個人事業主、社内SEを経て、今は某外資系コンサルティングファームでITに関わっております。

 私も社内SE時代なんでも屋をやっていました。
本当は社内のヘルプデスクは別の部隊がやっていたのですが、
そのヘルプデスクを経ないで直接電話がかかってくることなんて普通でしたね。
勿論、業界用語にもかなり苦労させられました。
社内SEの場合、求人自体が少ないので、業界まで絞って転職活動はかなり厳しいんですよね。
私も後々、社内SEに戻るかもしれませんが、頑張ってください。

ask39

私も現在社内SEです。以前は独立系のベンダーに居ました。

デスマーチの開発に耐えられなくなったのと、1つのシステム開発運用に
携わってみたい!と思ったのがきっかけで社内SEに転職しました。

ベンダーにはない良い部分、悪い部分などありますよね。

私の場合、現在社内のレガシーシステムを新しい基幹システムに移行しています。
費用対効果は確かに難しいですよね。うちの経営層は比較的に理解があり、
ある程度裁量をもってやらせてもらってます。

ただ、製造業の工場である為、転勤があるのがネックで転職しようか
迷ってます。ただ、社内SEの求人は少ない… 特に地方では…

とみー

みなさん、コメントありがとうございました。
返信が大変遅くなり、申し訳ないです。
私のつたない文章を読んでいただきありがとうございます。
もうすぐ次のコラム書きますんで、よかったら読んで下さいね。

他社の情シス、社内SEの状況って、すごく気になりますね。
理解のある会社はうらやましいです。
私の所属する業界は秘密ということで、お願いします。

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