今、話題の人工知能(AI)などで人気のPython。初心者に優しいとか言われていますが、全然優しくない! という事を、つらつら、愚痴っていきます

020.すっぱい葡萄

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初回:2018/12/19

1.今回は、すっぱい葡萄です。

P子「ついに、このシリーズで突っ走ることにしたのね」(※1

 考えなくていいから楽です。

 ラテン語や英語では「狐と葡萄(きつねとぶどう)」ともいいます。(※2

 昔々、お腹を空かせた狐は、たわわに実ったおいしそうな葡萄を見つけました。食べようとして懸命に跳び上がりましたが、葡萄は木の高い所にあって届きません。狐は怒りと悔しさから「どうせこんな葡萄は酸っぱくてまずいだろう。誰が食べてやるものか」と負け惜しみの言葉を吐き捨てるように残して去っていきました。

P子「今回はまともな内容ね」

 さて、ここでの教訓は何でしょうか?

2.出世できなくてよかった?

 教訓の前に、フロイトの心理学では、これを防衛機制および合理化の例としているそうです。要するに、手に入らないものを諦める時に、対象を価値がないものとみなして心の平安を得ようとするものだそうです。

 この「手に入らないもの」が出世の場合、どのように考えるでしょうか?

 「出世」すれば、毎日スーツで通勤しなければいけない。(※3
 「出世」すれば、部下の結婚式ばかり呼ばれて大変。
 「出世」すれば、毎日会議ばかりでプログラミングが出来なくなる。
 「出世」すれば、接待ゴルフに付き合わされる。
 「出世」すれば、残業が増えて自分の時間がなくなる。
 「出世」すれば、お中元、お歳暮が大変。
 「出世」すれば、派閥抗争に巻き込まれる。
 「出世」すれば、金融商品取引法違反で逮捕される。

P子「完全に負け惜しみね」

 自分に能力がなかったとか、人徳がなかったとか、自分に原因があると考えるより、元々欲しくなかったものとして考えれば、だいぶ心が救われる気がします。

3.M-1暴言騒動

 少し前の話ですが「M-1グランプリ2018」決勝の審査員を、酒に酔った勢いでインスタライブの動画で批判した若手芸人がいましたが、これは防衛機制ではなく『フラストレーション・攻撃仮説』(※4)の例でしょうか。

 お笑いと一言で言っても色々な視点があり、人によって趣味・嗜好(しこう)が異なります。

P子「嗜好を思考して至高の紙工を試行して指向したのに施行できませんでした」

 P子さん。何言ってんですか?それじゃ、予選にすら参加できませんよ。

P子(「ちゃうちゃうちゃうんちゃう...」)

 P子さん。引きこもらないでください。

 さて、このお話を聞いて『審査員 ⇒ 上司 ⇒ あいつは判ってない』という図式を思い浮かべた方も居られたことでしょう。人事評価というのも、審査員と同じで何の根拠もない個人(上司)の感性で判断されることが多いです。もちろん、360度評価とかクロスレビューなど、色々な試みで公平感とか納得感を出そうとしていますが、最終的には社員をA,B,Cとか、5段階に分類して昇給額や賞与額を決めていると思います。

 簡単に言うと、1次元(直線)評価です。

 例えば、M-1審査員制度を廃止し、TVのリモコン(例の青ボタンとか赤ボタン)で、視聴者に投票してもらうのですが、その際、2次元(平面)評価してもらいます。『先進性』『好きか』『将来性』『再視聴』などの項目をそれぞれのボタンの色に割り振り押してもらう。そのうえで、先進性の1位、将来性の1位など、それぞれの1位を優勝とし、かつ合計得点の1位も優勝とします。インターネットを使えば、色ボタンより多くのパラメータの評価ができるでしょう。

 そういう意味では、報酬を細かく設定できる人事制度の方がやりやすいと思います。

 複数の上司、部下、取引先、同僚などから、多数の項目を評価してもらいます。それらの個々の点数に応じた昇給額や賞与額を決めます。定期昇給額が一律ではなくなるため、人事システムと会計システムの改修が必要かもしれませんが、これなら、上司と意見が合わない場合でも、人事評価を気にすることなく堂々と異論を唱えることができるでしょう。

P子「でも各項目は1次元(直線)評価になるんでしょ」

 ある程度は致し方ないと思いますが、会社が重視する項目は得点の倍率を上げておけばよいと思います。例えば、協調性と先進性は相反する場合がありますが、ベンチャー色を強めたい場合は、先進性の倍率を多めにしておけば、社員は先進性に重点を置くでしょう。

 パラメータの倍率と業績や社員の活気などと関連付けができれば、AI(人工知能)で人事評価する日も近いのではないかと思います。

P子「パワハラもなくなるかもね」

 言う事を聞かない社員が増えるかも知れませんが、上司は事業の方向性を示したり、リソース(社員や予算)の配分などにより多くのパワーをつぎ込めるため、事業効率が増すかもしれません。さらに、管理職が頂点のヒエラルキー(※5)ではなく、技術の専門家が高給を取ったり、経理の法律に精通している人が(管理能力がなくても)高給をもらえたりする人事評価も可能になるかもしれません。

P子「指揮命令系統が機能しなくなるかもね」

 命令で働かせるというのではなく、企業の目指す方向性を示し、個々人の従業員が自分の能力の専門性を活かしてその目標達成のために行動するような組織が、働き甲斐のある組織ではないでしょうか?

P子「そこまで判ってるなら、自分で起業すれば? あ、でも圧倒的に人望が無かったもんね」

う...

(ほな、さいなら)(※6

======= <<注釈>>=======

※1 P子「ついに、このシリーズで突っ走ることにしたのね」
 P子とは、私があこがれているツンデレPythonの仮想女性の心の声です。

※2 狐と葡萄(きつねとぶどう)
 ウィキペディア(Wikipedia)より
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%99%E3%81%A3%E3%81%B1%E3%81%84%E8%91%A1%E8%90%84

※3 毎日スーツで通勤
 私はジーパン通勤してます。

※4 『フラストレーション・攻撃仮説』
 フラストレーション攻撃仮説・モデリング・社会的動機と自己呈示行動:攻撃行動の発現に関する仮説
 https://charm.at.webry.info/200610/article_11.html

※5 ヒエラルキー
 ウィキペディア(Wikipedia)より
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%92%E3%82%A8%E3%83%A9%E3%83%AB%E3%82%AD%E3%83%BC

※6 (ほな、さいなら)
 心が折れたので言葉にできませんでした。

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