今、話題の人工知能(AI)などで人気のPython。初心者に優しいとか言われていますが、全然優しくない! という事を、つらつら、愚痴っていきます

014.(コラム)AIと少子化

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初回:2018/11/07

1.初めに
 このコラムを読んでおられるエンジニアの方々は、きっと Pythonは AI技術と関係があるから、気になって読んでおられるのではないでしょうか。

P子「誰も気にしてないんじゃない...って、前々回とよく似た出だしね」(※1

 今回は、AIに仕事を奪われる話(※2)と、少子化で人手不足になる話、これらを融合して、AIで人手不足が解消できるのかという話をしたいと思います。

2.AIに仕事を奪われる!?
 まあ、ブームとしてのAIや、それが実用レベルに近づいているということも大切ですが、即仕事が置き換えられる、というのはなかなか難しいと思います。
 たとえばAIの将棋ソフトは、プロ棋士(※3)と互角にまで戦いますが、棋士という職業がなくなるのか?といわれると、そう思いません。逆に将棋初心者が勉強する場合、思考方法や次の手を打つ場合の戦略など、今までになかった楽しみ方ができるのではないでしょうか?

 また、医療現場での画像診断など医者のサポート役など一部の仕事が便利になることはあっても、まるごと置き換えというのはナンセンスでしょう。

 それでも便利なツールとしてのAIは、確実に私たちの生活やビジネスの中に現れてくることでしょう。

3.少子化で人手不足になる!?
 もう一つの課題も、ついでなので挙げておきます。

P子「ついでって、ちょっと失礼じゃない」(※4

 少子化で人手不足になった分を、AIで補おう的な発想もあるようですが、まず少子化の何がいけないんでしょうか?
 少子化 → 人手不足 → GNI減少 → 国際発言力低下、みたいな流れかもしれません。また、高齢者が増えて医療費が高騰してそれを支える若者が働く気力をなくすとか。

 国民総所得(名目GNI)(※5)で、世界第3位の日本ですが、

  国名   人口       名目GNI
1 アメリカ 3.25億 (2017年) 17,057億ドル
2 中国   13.7 億 (2016年)  9,196億ドル
3 日本   1.27億 (2016年)  5,078億ドル
4 ドイツ  8267万 (2016年)  3,735億ドル
5 フランス 6690万 (2016年)  2,784億ドル
6 イギリス 6564万 (2016年)  2,491億ドル
...
20 スイス  837万 (2016年)   685億ドル
...
36 シンガポール 560.7万 (2016年) 290億ドル

 少子化が進んで、8000万人台(2060年頃の予測)や6000万人台になったとしても、きちんとした国際競争力(※6)があれば、ドイツ、フランスレベルの国でいられると思います。

P子「なんで、スイスとシンガポールが混ざってるの?」

 お、なかなか目の付け所が良いですね。(※7
国の力としては第3位ですが、1人あたりの国民総所得(GNI)(※8)でみると、

  国名     1人あたりの国民総所得
1 スイス     80,560米ドル
2 ノルウェー   75,990米ドル
3 ルクセンブルク 70,260米ドル
...
6 アメリカ合衆国 58,270米ドル
...
9 シンガポール  54,530米ドル
...
22 日本      38,550米ドル

 まあ、これも平均を取ったらという話なので、貧富の差が大きければ余り参考になりません。(※9

 ただし、スイスやシンガポールは、それぞれ国の特徴をうまく活かして、よいポジションにいると思います。

 つまり、少子化が問題なのではなく、国の方向性が定まっていないのが問題ではないでしょうか。それは企業での人材活用方法や個人個人がどういう目標をもって仕事をしているか、ということにまで帰着する問題でもあると思います。

P子「なに、いい子ぶって、難しい事いってるのよ」

 ちょっと、熱くなってきたので、今日はこの辺で。

ほな、さいなら

======= <<注釈>>=======

※1 「誰も気にしてないんじゃない...」
 P子とは、私があこがれているツンデレPythonの仮想女性の心の声です。PythonのPであって Q太郎やO次郎とは何の関係もございません。

※2 AIで、仕事を奪われる話
 色々その手の話がありますが半分半分だと思います。例えば、江戸時代の飛脚という仕事は今はありません。これは、汽車や自動車、電子的通信手段等に置き換わった訳で、無くなる仕事はあるでしょう。それよりも注意が必要なのは、AIを活用できるかどうかの技術だと思います。つまり、AIリテラシーが必要ということでしょう。

※3 プロ棋士
 最初プロキシと変換されました。私のパソコンはエンジニア志向です。

※4 「ついでって、ちょっと失礼じゃない」
 後の内容を読んで頂ければいいのですが、少子化が深刻だとは思ってません。

※5 国民総所得(名目GNI)の参考資料
 http://top10.sakura.ne.jp/IBRD-NY-GNP-MKTP-CD.html
 世界・国民総所得ランキング

※6 きちんとした国際競争力
 この話をすると、必ず軍事力の話が出てきます。
それなりの国力にはそれなりの防衛力を、とか言って。もめるので、この話はここでは行いません。

※7 お、なかなか目の付け所が良いですね。
 そら、仮想女性なので、私の心の中はすべてお見通しですから。

※8 1人あたりの国民総所得(GNI)の参考資料
 https://www.mofa.go.jp/mofaj/kids/ranking/gnp_2.html
 1人あたりの国民総所得(GNI)の多い国・地域

※9 平均は、平均じゃない!?
 例えば、給与平均600万円だとして対象者が5人いたとします。
一人は、2000万円の給与だった時、残りの4人は 600×5-2000=1000万 となり 1000万÷4=250万円 の給与になります。社員数の少ない平均給与の高い会社に入ったからと言って、あなたの給与が高くなるとは限りません。

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