「生活イチバン、ITニバン」という視点で、自分なりのITを追及するフリーエンジニアです。ストレスを減らすIT、心身ともにラクチンにしてくれるITとはどんなものかを考えていきます。

ジョジョに奇妙な違和感

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 「チョット待て!なんか様子がおかしい!」

 エンジニアなら誰でも1度は声に出して叫んだり、あるいは心の中で叫んだりしたことがあるセリフだ。進行中のプロジェクトの随所で、心の中にフツフツと湧き上がる違和感。

 この違和感を俊敏にキャッチする研ぎ澄まされた感覚。これはエンジニアにとってもっとも重要なスキルのひとつといえる。

■違和感の正体は、意識や解釈のズレ

 顧客やプロジェクトメンバーとのコミュニケーション。改訂され続けるさまざまなドキュメント。プロジェクトを進める中で、仕事やその仕事の成果としての情報が担当者間を流れるたびに、少しずつメンバー間の意識や解釈にズレが生じることがある。なぜそんなことが起こるのかは、伝言ゲームを思い出せば簡単にイメージできるだろう。

 「あれ?」とか「おや?」という奇妙な違和感は、はじめはほんの小さなものだ。だから大したことではないと考えて、ついつい見逃してしまう。しかし、それが徐々に積み重なると、いつしかプロジェクト全体を揺るがすほどの、取り返しのつかない事態に発展してしまうこともある。

■違和感を放っておくな

 新人スタンドつか......いや、新人エンジニアの諸君よ。もちろん、プログラム言語の文法とか、サーバーやネットワーク機器の設定方法などを覚えるのも大切だ。しかし、それだけでは不十分だということを忘れないでほしい。

 「チョット待て!なんか様子がおかしい!」

 この言葉をどれだけ早い段階で発することができるかが重要なのだ。そのことを決して忘れずにいてほしい。つねに注意深く感覚の目を研ぎ澄ませるのだ。そうすれば徐々に、奇妙な違和感を見逃さないスキルを手に入れることができるだろう。健闘を祈る。

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 いや、チョット待て!なんかおかしいぞ!!

 「違和感を見逃さないスキルを手に入れる」だと?

 ちがう、ちがう。逆だ。現場に配属され、組織内の色に染まるに従って、それは失なわれてしまうものなのだ。攻撃はもう始まっている。騙されるな。君がいま持っているその感覚。それこそが貴重な宝物なのだ。

 別に、アウトローになれと言っているわけではない。和而不同(わじふどう。和して同ぜず)というヤツだ。人と協調はしても無節操に同調はするな。違和感は考えるきっかけを与えてくれるものだ。そのチャンスを無駄にせず、自分で考えるクセをつけよう。

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