エンジニアでいかに稼ぐか?学校や会社では知ることができなった体験、経験を綴ります

罪と罰(改題:レッドビーシュリンプの憂鬱)と私

»

こんにちは、手塚規雄です。

エンジニアライフの読者みんなが好きなリーベルGさんの小説である「罪と罰(改題:レッドビーシュリンプの憂鬱)」の書評となります。この作品は個人的にも思い入れが強いです。

ひょっとしたらこの作品はエンジニアにとって不都合な真実かもしれない

最初に言いますが、この作品は最低でも2周以上読むことをオススメします。それは何故かと言うとこの作品はITエンジニアに対して様々な問題をあぶりだしています。

・現状の仕事だけで手一杯な状況、という状態に甘んじているエンジニア

・開発以外のことには無関心なエンジニア

・自社の社員以外からの言葉に対して聞く耳を持たないエンジニア

・新しい技術の習得を諦めているエンジニア

・自分が今までやってきた事が絶対正義のエンジニア

1周目には話しの面白さに隠れてしまい、何も感じないかもしれません。でも結末を知っている2周目は実は開発しかしないエンジニアに対してかなりキツイ言葉を使っているのがよくわかります。

各キャラクターはシステム開発に関わっている人間で私達と近い感性であり、似たような状況にいる立場です。だからこそ、自分のときと何が違うのかが明確に出てしまいます。当時のコメントが残っているのでそれも読み返すと面白いものが見えてきます。こんなのはフィクションだからと吐き捨てる人もいれば、自分の間違いに気がついた人、これからの仕事にヒントを得た人、似た経験をした人。そんな人がどう感じたり思ったりするのを見るのも一つの面白みかもしれません。

チームワークは馴れ合いか?助け合いか?相乗効果?それとも...

今までと全く違う新しい事を始めると、どうしても付き合う人間が変わったり、考え方や価値観が変わったり、仕事まで変わってしまうかもしれません。

イニシアティブの五十嵐さんがやって来て、良い方向に変わった人もいれば悪い方向に風向きが変わってしまった人もいます。良い方向に変わった人は相乗効果を生み、エンジニアとして成長した人もいれば、仕事を失ってしまった人もいます。逆に言えば五十嵐さんはまさに劇薬。でも和を重視する人はみんなでゆっくり成長を望みます。

個人的に言わせてもらえば、経験上チームの和を重視しているように見える人は、たいていの場合というか95%は自分の立場を守りたい人か今の状況を変化させたくない面倒くさがりのどちらかです。本当に和を重視する人は全員への根回しを上手に行い、チーム全体を良い意味で自分の意志を操るような人です。もっと簡単に言えば完全に裏方に徹するような人です。和が大事だから自分が表に出る必要もない。表に出る人は私なんかのように目立ちたい人ですよ。

主人公の箕輪さんもチームリーダーに抜擢されるも、最初は触らぬ神に祟りなしという行動でした。しかし、そんな彼女が変わっていくのも一つの見所です。

イニシアティブの五十嵐さんのやり方が正義?

当時のコメントで大きく分かれたのが五十嵐さんの評価です。主人公側の立場では最高の上司かもしれませんが、敵対する立場になれば最悪の敵です。そんなキャラクターとして作られているので当然かもしれません。そこで中間の立場に立つとちょっと評価に困るキャラクターです。

たしかに実績や功績は他に類を見ないほどです。しかしその半面、敵を多く作り過ぎています。社内だけでなく他からの敵も多いので、ちょっと心配になるぐらいの人物でもあります。私が心配になるぐらいの敵とはどんなものかは是非とも本を読んで下さい(笑)

個人的には最終調整までしてダメなら、開き直って敵を作るやり方も仕方ないと思います。ただ最初からあからさまに敵を作っていくコミュニケーションはどうなんでしょうね?またエンジニアとして成長が望めない人をどんどん切り捨てるやり方です。当時も考えたのは、ほどほどに仲良くやるのではそれとも遅すぎる、という事なのか。実際、やり手の社長になるとそういうのは気にしないという人も実際には居たので、そういうものかもしれません。私自身はまだまだ未熟なので正解はわかりません。

プログラマーとしての自分を評価するとNGになる理由

イニシアティブの五十嵐さんのような視点で自分を評価するとNGになるんだろうなという思いから、自分は俗に言う定年(60歳)まではプログラマーとしては生き抜けないでしょう。そんな人間がフリーランスでやっているのは割と無謀のように思われるし、自分自身も思っています。

だからこそ他にも色んな仕事をしています。またコンサルティング業務もやっていますが、私はコンサルティング=イニシアティブの五十嵐のイメージが強いので、顧客から満足されてもまだまだ未熟と思ってしまう次第です。

ITエンジニアとして、自分はエンジニアと自信を持って言えるか?

それが試されている気がしてしまう作品でもあります。真面目に紹介するとそんな本。ライトにゆるーく紹介するなら、ITエンジニアが読むと普段のストレスが発散される本です。みんなが持っている不満を面白いように解決していく様子は本当に気分がいいです。

最後に

エンジニアライフにてコラムを書くキッカケですが、本作品で問題になったこととは別としてお金に関する事はみんなどうなんだろうか?しっかり考えているのかな?自分だけかな?と疑問に思ったところから始まりました。その結果、その前の段階から躓いてしまったのが2014年6月の出来事です。エンジニアライフそのものはその前から知っていましたが、やはりリーベルGさんの各作品がでると毎週欠かさず読んでいました。

それだけ個人的に思い入れのある作品ですので、皆様も読んでもらい、何かを感じてほしいと思っています。

------------------------------------------------------------------------------

コメント欄やTwitter(@noriwo_t)にて書いて欲しいコラムの題材をいつでも受け付けております。ただしその内容に応えられるかどうかはわかりません。基本的にコメント欄には私自身がコメントしないのですが、題材リクエストに関してはレスをすることもありますので、よろしくお願いします。

コメントやTwitterでなく直接お話ししたいという希望の方にはスカイプ相談を受け付けています。もし興味があればこちらのURLからお願いします。

https://ws.formzu.net/fgen/S11044256/

Comment(0)

コメント

コメントを投稿する