SaaSベンチャーへ転職したエンジニアの日々思うことを綴ります

恋愛と転職活動~運命の会社に出会うために~

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 わたしは転職を2回経験していますが、やはり転職活動は精神的にも体力的にもパワーを使います。

 転職をしたいと考える理由は何であれ、今の仕事を続けるよりも新天地で働きたいという欲望が勝っているからこそ、転職活動は頑張れるものです。しかし、書類選考で落とされたり、面接で落とされたりすれば、恋人に振られた時のような絶望感に苛まれることもあります。

 逆に転職活動を通して学ぶことも多く、新しい自分の可能性を見いだすことも可能です。

 また、恋愛と転職活動はよく似ているといわれます。言葉は悪いですが、今の彼女に飽きて新しい彼女を見つけようという感じでしょうか。

 そこで今回はわたしの経験を踏まえ、転職活動を恋愛にたとえながら、わたしなりの転職活動(恋愛?)のコツをいくつか紹介したいと思います。

1.転職エージェントとのつきあい方(恋のキューピットとのつきあい方)

 恋愛にたとえるならば、エージェントは恋のキューピットです。恋のキューピッドは意中の相手と仲良くなるために上手く使うことが必要です。

 ビジネスモデルの構造上、転職エージェントの存在には賛否両論がありますが、よいエージェントと出会えれば心強いことは確かです。

 自分がどれだけ業界内で価値があるのか、自分では知ることができなかった今後のキャリアの可能性など有益なアドバイスをもらえます。

 また、普通の応募であれば、応募した会社から返ってくるのは選考結果のみですが、エージェント経由での応募の場合は選考のフィードバックがもらえることが多く、より客観的な自分への評価を得ることができます。

 メリットばかりを言いましたが、エージェントは「あなたを転職させることによって」利益を得ていますので、自分を経由した会社から内定を貰えればあなたにその会社を薦めます。

 この行為自体に良い、悪いはなく、ビジネスモデルの都合上、率先して薦めるのは当たり前の行動です(もちろんあなたのキャリアをちゃんと考えてくれて他社を薦めるエージェントも存在します)。

 したがって、最終的に決めるのは自分であることを肝に銘じる必要があり、エージェントに振り回されるのではなく、上手に使うぐらいの気持ちでつきあう方がうまくいくのではないかと思います。

2.選考で落とされた!(振られた!)

 これまで、どんな人でも一度や二度、恋人に振られたり、恋が叶わなかったりした経験はあるのではないでしょうか?

 同様に転職でもよほど優秀な方でない限り選考で落とされることは普通にあります。自分が否定されたような気分になってしまい、落ち込む場合もあるかもしれません。

 精神論になってしまいますが、恋愛と一緒で転職活動中はいちいち落ち込んでいたら、きりがなく次に力を注ぎ込むべきです。

 書類選考で落ちたのであれば、履歴書や職務経歴書を見直し、自分がやってきたことが伝わるように修正をするべきです。

 面接で落ちたのであれば、自分の応対に問題はなかったかどうかを考察し、次の面接では同じような過ちを起こさないように注意をしなければいけません。

 「縁がなかった」と前向きにとらえ、前向きに次の行動へ移すことが大事だと思います。

3.転職する理由(付き合いたい理由)

 わたしの偏った感覚かもしれませんが、恋人がいるにもかかわらず、別な人を好きになる場合は付き合っている恋人とは別な魅力を持っていることが多くありませんか?

 そして、転職理由の基本は「今の会社で実現できないことを、転職先で実現する」です。

 しかし、転職の理由として「人間関係」、「給料が安い」というようなオーソドックスで世間的には後ろ向きと捉えられる理由は、応募先には言いづらいものです。

 わたしはたとえ、そういった理由でも自分に、肉体的にも精神的にも害があるのであれば正当な理由だと考えていますが、後ろ向きな理由をどう伝えたらいいのかよく悩みました。

 エージェントを使っていれば、すべてを伝えた方がエージェント自身が動きやすく、暗にそういう理由をうまく伝えてくれることがあります。

 自分で伝える場合には、例えば「給料が安い」となぜ考えるのかを感情に流されず冷静に突き詰めて考えれば、それを伝えるべきかそうでないかは判断が可能です。

 応募先の会社には、「また同じ理由で辞めないか? 」と考えさせないことを念頭においてうまく伝えれば、あのとき言っておけば良かったなどの後悔はなくなります。

4.面接(デート)

 お付き合いする前のデートは自分をアピールすることも大事ですが、相手を知るということも大変重要です。

 転職における面接も会社側からみた選考という視点ではなく、相互理解の場です。

 たった2、3回程度の話し合いで自分の人となりを見てもらい、相手の社風や求められることを理解しなければいけません。

 だからそこに駆け引きは必要なく、いかに正直に自分のことを伝え、相手にも正直に状況を伝えてもらうべきだと思います。

 完璧な人間が存在しないように、完璧でない人間が作った会社が完璧であるはずがありません。自分のアピールだけで終わらずに、相手の会社を知ることを忘れずに面接に臨むことが必要です。

5.退職の意志表明(お別れ)

 恋愛で別れは告げられる側より告げる側のほうが辛いと言われますが、転職活動でも一番心苦しいのは退職の意志を伝えることではないでしょうか?

 お世話になった先輩、一緒に仕事した同期、可愛い後輩のことを思い浮かべるとなかなか伝えづらいもので、今日伝えよう、明日伝えようとなかなか伝えられないこともありました。

 心ない人から裏切り者だとか言われることもありますが、自分で決めたことですので、いちいち気にせずに堂々と感謝を忘れずに退職の意志を伝えることが大事だと思います。

6.新しい職場で(つきあいの始まり)

 新しい恋人と付き合うにあたり、付き合う前は気にならなかったようなことが目についたり、意見の食い違いなどは必ず出てきます。

 新しい職場でまず気をつけなければいけないのは、今まで自分がやってきた仕事のやり方を押し付けたり、押し通したりしないことです。

 新しい職場には新しい職場のやり方があり、それをまずは尊重すべきです。尊重した上で、明らかに非効率的であったり、よいやり方がある場合に慎重に提案や改善を行いましょう。

 また、中途採用で入ったことを意識しなければいけません。新卒採用はポテンシャルのみで採用を行いますが、中途採用というのはあくまで即戦力として期待されています。

 自分が現状何を期待されているのか、将来的に何を期待されているのかをしっかりと理解した上で、即戦力としてのアウトプットを出しつつ、中途採用としての新しい風を社内に吹き込むぐらいの意気込みを持つことが大事かと思います。

【最後に】

 恋愛は付き合ってからのほうが本当の始まりであるように、転職が成功したかどうかは転職先が決まった時点で分かるものではなく、転職先でいかに自分のやりたいことを実現し、十二分に力発揮できたかどうかにかかっていることを忘れないようにしましょう。

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